「んじゃ、次は堺ちゃん主演ってことで
いまは、やっぱり視聴率とるのは、警察もんかなぁ。
心優しき刑事さんかなぁ」


「でも、堺さんのあの笑顔って怖くありません?
何考えてるか分からないっていうか」


「おっ!いいとこついたね!二面性のある役ってどうだ?」

「それならアメリカでは『デクスター』って
昼は鑑識官、夜は凶悪な犯罪者を殺す男の話が
人気あるみたいですよーー」


「んじゃ、それやるか」

「パクりじゃないすか?」

「平気、平気、上戸彩の『絶対零度』だって
『コールドケース』パクッたのに、
誰も気づかなかったしよー
それこそ『救命病棟』だって『ER』だし
火曜21時は伝統的にパクりの枠なんだよ」


「それじゃあ鑑識官を刑事に設定変更すれば
大丈夫ですね」


「でも、鑑識官っていう役回りも面白いな。
じゃぁ、その辺りにジャニーズさんの誰か
ネジこんじゃえば、オッケーじゃない?」


「誰にします?」

「『ラスフレ』のDV男やった、あれ、あれ…」

「錦戸くんですか?」

「そう、そう、そいつも癖のある役演って
演技派ぶりたいんじゃないか?」


「で、初回はどうしますか?」

「やっぱ、快楽殺人だろ。
イマドキの引きこもり男が、殺人を楽しんでるっていうの
流行りじゃないか?」


「でも、最近そんなのばっかじゃないですか?」

「じゃ、子ども殺しちゃう?」

「さすがに、子どもを殺すのは……」

「いいよ、いいよ、文句がきたら話題になるし。
初回にしたら大人殺すより衝撃あるんじゃない?」


「じゃぁ、殺しちゃいますか。
泣き叫ぶ子どもを処刑する若者が犯人ってことで。
そいつは検察官僚のバカ息子で
親の圧力で、法が裁けない」


「おお、いいねーー、子どもが殺されたら
視聴者も、泣いた泣いたって騒いで
堺ちゃん演じる主人公に肩入れするでしょ、
じゃあ、そんな感じでよろしく~」



この会話はフィクションです。

面白かったんだけど、
正義を盾に悪を成敗するこのお話に
釈然としないものを感じたんだよね。
悪いやつは殺しちゃってもオッケー。
視聴率取るんだったら、
なんでもやっちゃってオッケー。