何か物を選ぶとき、
いくつかのお店で見比べると思います。
同じ物なら、
安いお店で買いたいと思うのが自然ですよね。
特に高いものならなおさらです。
あるお店で『これだ!』と思っても、
他のお店で違うものを選ぶこともあります。
いくつかのお店で見比べると、
自分が1番納得いくものが選べます。
多くの選択肢から選べば選ぶほど、
納得できるものが選べるのです。
参加する人が多ければ多いほど、
優勝する人は強いのです。
もし、ここで選択肢の全てのものを買うことができるとします。
例えば、5個のうち1個を選ぶつもりが、
5個とも買ってしまった。
わかりやすく“靴”で例えます。
自分の気に入った1足を買った場合、
その1つに思い入れが強くなります。
手入れもきちんとすると思います。
5個とも買った場合、
そこに“順位”ができます。
使う回数も、違ってくると思います。
お気に入りが、
1番最初にくたびれるのではないでしょうか。
反対に、気に入ってない靴を何度も履き、
『早く捨てよう』と思うかもしれません。
中には、買ったけど1度も履きたくないという靴が出てくることもあります。
1つ1つの思い入れが小さくなるから、
5個から減っていくのです。
ただ、総量を多くする目的として、
毎日違う靴を履きたいということがあります。
服も同じで、変化を楽しむということです。
僕が言いたかったのは、総量の多さではなくて、『お気に入りの数は少ない』ということなのです。
簡単に入ってきたものは、
簡単に出ていきます。
一夜漬けで覚えたものは、すぐに忘れます。
100均で買った紙袋5つならすぐに捨てられますが、高級な紙袋5つは捨てるのをためらいますよね。
5つ持っていると、
『まだあるから』と思って捨てやすいです。
1つだけだと、
『これを捨てたら、もうない』と思うのです。
物とのつながりは、
高いものよりも『思い入れと期間』だと思います。
『どれだけ強い思い入れがあるか』と
『どれだけ長い期間持っているか』です。
人とのつながりも同じだと思います。
どれだけ見た目が良いか、優秀か、
ということより、
自分がその人に対する思い入れがどうか、です。
物は、値段が高いと、確かに長く使うことができます。
しかし、値段が高いからずっと持っているというわけではないと思います。
部屋の物を見渡すと、
100均で買った収納をずっと使い続けたり、
人からもらった物を十何年使っていたりすることもあります。
僕は人と友達になるとき、
時間がかかる方です。
コツコツとお互いの信頼関係を築いていって、
どんな衝撃でも壊れない絆を作ります。
長い時間をかけるので、
“築かない期間”もあります。
会わない時間が長くなると、
その人を想う時間が長くなります。
会わない時間は、
それだけで“築いている”のです。
【自作の公式】
総量が多くなっても、
お気に入りの数はそれほどあがらないのです。
靴10足持っていて、
『お気に入りはどれですか?』と聞かれると、
1~3足くらいの答えになります。
『9足です』と答えたなら、
それはお気に入りではなく、
あとの1足が“気に入らない”だけです。
教科書に蛍光マーカーで塗る箇所が多いと、
どこが重要かわかりません。
大切な物、重要な物は、
少ないから重要であり、大切にするのです。
◆総量が増えても、
お気に入りは少ない
ということを知っておこう。