若いランナーさんなら、筋力で走る!という方もいらっしゃると思いますが、年齢が上がりますと、「上手く走る」ことが大切になってくると思います。
この「上手く走る」とは「効率を高める」ことだと思います。
「マラソン自己ベストを更新したい」では、「効率良い」ことをテーマに書いています。
前回は速筋タイプの方が速く走れますが、フルマラソンは遅筋タイプでも戦える可能性があるということを書きました。
■遅筋タイプでも頑張りたいですもんね~
前回、書きました通り、僕はかなり速筋が育ちにくいので、筋力で速く走ることが無理です。
そんな僕が取組んでいますのは、「ピッチ走法」「全身の筋肉を使う」ことです。
「弱さを力に替える」ことが大切です。何ができるのか?を考えてやってみる以外に道はありません。
僕が取組んできたことは「効率良い」走り方の、ほんの1例に過ぎないと思います。それでも、多くの方のヒントや気付きにつながれば幸いと思っています。
女性ランナーさんは男性と比較して、速筋が付きにくい方が多いですよね~
そういう点では女性ランナーさんの方がご関心ある内容かもしれません。
■身体の上下を連動させること
走っていますと、腰がツイストしていないランナーさんが思う以上に多いんですね〜
一派的には「足だけで走ってる」と言われる状態です。
歩く時は子供の頃から学校で腕を前後に振るように指導されますから、どうしても走る時も腕を前後に振りかちです。
足は身体を前に進め、腕はバランスをとる役割ですよね。
この延長で走りますと、足を前後に振って身体を前に推進させ、腕を前後に振ってバランスをとる訳です。でも、大腰筋のように大腿骨と背骨を繋ぐ、つまり身体の上下を繋ぐ大きな筋肉を活用しないのは勿体ないように見えます。同じように背中側に位置して、骨盤から背中を包み、ツイストさせる広背筋を使わないのは勿体ないです。
つまり、身体の上下を連動させることが効率良く走る上で大切なんです。
どうやったら良いか?の前に、上下を連動させると何が変わるか?が大切なように感じます。
■身体の上下を繋ぐとできること
1番大きな効果は使える筋肉が増えることです。
僕は走り始めた頃、「上半身は走ることに関係ないから、鍛える必要がない」なんて思っていました。ところが、足で走っていても、筋力隆々の方には敵わないんです。速筋が育たないタイプですから、同じことをやっては敵わないのも当然ですよね〜
とした時に遅筋タイプがどうしたら戦えるの?と思いますと、身体全体の筋肉を連動させることで、筋肉が足りない面を補うことだと考えています。
連動性を生もうと考えた時、股関節の上下を繋ぐ筋肉は大腰筋だけです。ですから、上肢に繋がる腸骨を中心とした股関節をツイストさせて、足の蹴りに繋げる具合です。
股関節をツイストさせるには、肩を反対向きにツイストさせる連動性も大切です。ここでは広背筋や僧帽筋が大切になります。
つまり、右足で蹴る時は右股関節を後ろに動かして、右肩を前に出します。こんな風に筋肉の種類を増やす訳ですが、連動させないと力が分散しちゃいます。
■もう1つの連動性
肩をツイストさせ、股関節を反対向きにツイストさせます。このツイストと足を蹴る動き、そして、地面からの跳ね返りとタイミングを合わせます。この跳ね返りは、先週に書かせてもらった通り、厚底シューズ特有かもしれませんね。
身体の動きを合わせて連動させることで、1つ1つの血からは弱くても強い力に繋げる訳です。
これが、非力な遅筋タイプが速筋タイプと戦う戦術です。
■身体の軸
このツイストを考えた時、大切なのは体幹です。
コツコツ走るしかありません。しっかり距離を踏む(歩数を刻む)ことが大切です。
速く走ることより、歩数に耐えられる足を作ることが大切なのは、フォームの崩れを防ぐためです。
これを実現する上で、皆さんにお勧めしたいのは、歩く時から身体のツイストを意識することです。