【読書感想】 風が強く吹いている 三浦しをん | 暮らしにPlus-グルメ&株主優待-

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子育てのキロク、ついて語るブログです。

箱根駅伝を走りたい――そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。

「駅伝」って何? 走るってどういうことなんだ? 十人の個性あふれるメンバーが、長距離を走ること(=生きること)に夢中で突き進む。

自分の限界に挑戦し、ゴールを目指して襷を繋ぐことで、仲間と繋がっていく……風を感じて、走れ! 「速く」ではなく「強く」

――純度100パーセントの疾走青春小説。

 

 

普段陸上やマラソンに特に興味がなくても

なんとなく見はじめ、いつの間にかどこかのチームを応援してしまう。

年に一度の恒例行事、正月の風物詩となった箱根駅伝。

そんな箱根に無謀にも挑む10人の大学生の物語。

 

とある夜

偶然出会った大学4年生の清瀬灰二と新入生の蔵原走。

 

「見つけた。」

 

夢を実現することができる。

 

箱根駅伝に出場するには10名のランナーが必要で

ハイジが住む竹青荘はハイジを含め9名が住んでいて

そこに新しく入ってきたカケルを入れて丁度10名。

 

カケルやハイジのようにみんなが陸上をやっていたというメンバーではなく

マンガおたくだったり、ヘビースモーカーの25歳だったりと

どう考えても無謀と思える挑戦。

 

そもそもみんなが陸上をしたいと思っている人たちではないわけで。

でもそんな仲間を半ば脅し、おだて、奮い立たせ

気がつくといつの間にかみんなも走りの世界に引き込まれていく。

 

個人個人に合ったペース、言葉の選び方、

ハイジのコーチとしての能力はすばらしく

いやいやはじめたようなメンバーがいつしか箱根に向かって必死になっている。

 

予選会、本番といずれも順調にすべてがうまく回ると言うわけではなく

出場できる人数ギリギリの10名しかいないのに体調不良のものがでてきたり

逆に素晴らしい活躍を見せるものがあらわれたり。

 

箱根を走る間の、各区間のランナーたちの思いに ひとつひとつ違うドラマがあり

それぞれが感じるこの1年の出来事や、これからの人生

仲間たちとのこの濃密だった時間。

 

襷のリレーとともに物語もどんどんバトンされて行き

次のランナーにはどんなドラマがあり、どんな思いを伝えてくれるのか。

そして走ったその先には何が見えるのか。

 

1年間箱根に向かって駆け抜けた10人の若者たちの青春小説

学生時代に何かに打ち込むって本当に素晴らしいことだなと感じられる1冊です。

 

 

動画での感想はこちら(本TUBE)