坂の上の雲 読書感想 司馬遼太郎 | 暮らしにPlus-グルメ&株主優待-

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有事の時に 上に立つ人の能力によって

国の運命、人の運命も変わる。


軍の司令官や参謀という要職についている人は

絶対に優秀でなければいけない


ただ頭がいいとか覚えがいいとかそんな頭のよさではなく

非常事態に機敏に対応できるか

状況を見極め的確に迅速に判断できるか。


そんなことができないようなら上に立つ資格はない。

そんな無能な人のせいで多くの兵士たちの命が奪われたのは

戦争が悲惨だったというだけでなく

上に立つ人間の能力が悲惨だったんじゃないか?




最初は秋山好古 秋山真之兄弟と 正岡子規がメインで

明治の初めごろの時代を生きる若者たちのお話だったのが

日清戦争、日露戦争のお話にすすむにつれ

戦争の悲惨さが非常に重いお話になってきました。


私は元々明治ごろからの日本史はあまり得意じゃなくて

日露戦争がこんな悲惨な状況で始まったということすら知らなかった。


金もない、兵士も、銃も砲もなにもかもない状況で始めなければいけなかった戦争。

そんな中必死に戦う人たちの知略は素晴らしいものもあったけど

逆に恐ろしいくらいに無能な人間もいて

そんな人間が指揮をとる軍隊ほど悲惨なものはない


この参謀さえいなければ何万人もの兵が死ぬこともなかったんじゃないか?

何故こいつがダメだとわかっていながらおろすことができないのか

本を読みながら怒りで腕が震えそうでした。


あまりにもの怒りでページをめくる指がスピードアップ。

早くこの間抜けで無能な参謀が降ろされないか、いなくなってくれないか。

この悲惨な状況が終わってくれと願ながら本を読む。


物語の中の登場人物は実在の方々で

本書がそのまま全て事実ではないとはわかっているけれど

歴史書を読んでいる気分になっちゃって

その人への認識が変わっちゃいそうで怖いです。


戦争なんて絶対にない方がいい。

日清戦争も日露戦争も日本がたまたま勝った戦争ではあるけれど

でも全然いいことなんかない。

亡くなった人は二度と生き返らない。


この本を読んで平和の世の中がいかに大事か。

あらためて考える1冊でした。



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