編集長スズキです。
ここのところ、ブログはMZWにまかせっきりでしたが、担当した単行本が発売になったので、ちょっとお知らせを。
こちらです。
MFiで創刊以来(正確にはVol.2から)連載している、「牧野茂雄 Birbview」(初期は「Fisheye」でした)の10年分を単行本にまとめた「中国のワナ 自動車産業月例報告10年分」です。
もちろん、単に10年分並べただけでは芸がないので、大幅に手を入れています。「後日談」として、現代の目から、その当時書いたことを牧野さん自身で書き加えています。
Amazonにはこう書いてあります(って書いたのは僕ですが)
全世界で自動車関連ビジネスの市場規模は700兆円を超える。日本のGDPに占める自動車産業の割合は約10%だ。本書は、Motor Fan illustratedに2006年11月から連載されている10年分コラムを元に大幅に加筆したうえで、現在の視点から「後日談」を加えたものである。自動運転、コネクテッド、CO2規制と自動車産業をめぐる環境の激変で将来がどうなるか? 自動車産業の激変の10年間を振り返るクロニクルであると同時に、自動車産業に関わるビジネスマンが未来予測を正確にするための資料にも最適だ。
『いまだに「日本はものづくり大国」であると過信している経営陣は多い。ものづくりのために自社でいくら投資しているのか、来年はいくらの投資を予定しているのかをきちんと把握すれば、早晩自社の優位が崩れるかもしれないという危機感を抱くことのほうが自然である。日本の製造現場はあまりにも現場の知恵と工夫に頼りすぎてきた。現場のスーパーマンたちがほぼ全員定年を迎えるまで、残された時間はあと5年ほどである。
文部科学省の罪は計り知れない。国立大学から機械系の学科がどんどん消え、先端分野という名前だけに釣られて一部の分野を優遇し、「ネイチャー」のような海外メディアに論文が載った例ばかりを過大評価し、国内産業と学校教育の均衡を崩してしまった。ここにも目利きがいない。容易には復旧できない状態に陥っている。
こうした背景と、おそらく2年以内に年間3000万台の自動車市場となる中国とを重ねていただきたい。本著が自動車産業を理解するうえでの小さな道標になれば、それ以上の喜びはない(まえがきより)』
自動車産業に関わる方は、絶対読んでください。
とくに、この春、自動車関連のお仕事に就く方、日本の基幹産業である自動車が、いまどういう立ち位置にいるのか、これを読めば正確に理解できます。
608ページですから、読み甲斐もありますよ!