宿題なんかこわくない 発達障害児の学習支援 / 塚本章人 【単行本】
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ウズラといえば

毎日、どこかに足や頭をぶつけて、

常にバンソーコーだらけなのである。

 

そう。ウズラは、保育園時代から、毎日痣だらけであった・・・。

 

活発な子だと思っていたのだが。

単に、不注意で、

ドタバタと動き回り過ぎているだけなのであった。。。。

 

そんな彼女の発達の困りに気付いてやれたのは、

 

4年生になってからなのである。

 

ウズラのお姉ちゃん「とんとん」が、あんまりに変人だったため、

 

ウズラがごくごくフツ―の女の子に見えてしまっていたのです。

ごめんね、ウズラ。

 

「ウズラちゃんは、今まで、ものすごくしんどくて、

 

 ものすごく頑張ってきたんですね」

と、児相(児童相談所)の発達の先生に言われて、

初めて、愕然として、

「ああ。いつもニコニコしている子だったけど、

 本当は、しんどかったんだね。

 気付いてやれてなかって、ごめんね・・・」と、反省した。

 

それまでの私は、

 

ウズラの言動が理解できず、

どうしてこうなの、

どうしてこの子は分からないの、

分かってくれないの、と、

虐待寸前まで(虐待だったかも?)ウズラを追いつめてしまう日が、

たびたびあった。

 

どうして、話しを聞かないの。

 

どうして、話しが分からないの。素直じゃないの。

どうして、間違ったことを頑固にこだわるの。

どうして、間違っていると受け入れられないの。

どうして、いつまでも出来ないの。

どうして、辛辣な言葉で攻撃をするの。

どうして、嫌なことばかり言って、付きまとって姉をいじめるの。

どうして、自分ばっかりなの。

どうして、お友だちとトラブルばかりなの。

どうして、漢字が読めないの、覚えられないの。

どうして、いつまでも指を使って計算するの。

どうして、宿題が出来ないの。

どうして、学校へ行けないの・・・・・。

 

4年生になって本格的に不登校になり、

 

家にずっといる様子を見ていて、

「俺が見ている子供たちと、一緒なんだけど。うずら」

との、世帯主の一言で、

私の認識がひっくり返っていった。

さらに・・・「俺と似てるんだけれど・・・・・。うずら」

 

(世帯主は、発達障害児の支援の仕事をしている。

 

 本人自身も、バリバリのADHDだ、と豪語する)

 

思えば、全部当てはまるのに、

 

姉の「とんとん」とはあまりにタイプが違っていたから、

気付いてあげられず、怒ってばかりだったよ。

頑張っていたんだね。

 

そして。

 

フツ―だと思い込んでいた彼女が、

もの凄く面白い人だということが分かってきた今日この頃です。

 

 

 

世帯主の考察:

 

 

 

 

どうしてそこらじゅうで、身体をぶつけるのかというと、

 

目的の場所を見てしまうと、両横の物が見えず、

直線的に突き進んでしまうのです。

だから肩や足をどこかにぶつけてしまう。

その時は、あまり痛くありません。

 

しかし「ヒマ」な状態が訪れると、

 

意識が身体の内側に向いてしまいます。

そうすると以前にどこかしらぶつけているので、

「あそこがイタイ、ここがイタイ」と

そればっかり主張することになってしまいます。

でも、本人は本当に痛いので、

どうしようもないのです。

 

歩く時には、無意識にどこかにぶつけてしまい、

 

ヒマになると、そこを過剰に意識してしまう。

これがADHDの特徴であり、

「何故かいつもどこかが痛い」理由です。

 

 



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