皆さんこんにちは![]()
しばらくヤマハ車の開発が無かったのですが、お客様のご協力により、ようやく開発することが出来ました![]()
YZF-R7 2022 国内仕様 WGP参戦60周年アニバーサリー ![]()
このカラーリング、とても素敵ですね![]()
実は昨年春にYZF-R1 2021年モデル(ブルー)を購入したのですが、このカラーリングが発表されたとき、少しショックだったのを思い出しました![]()
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どこを見てもヤマハらしく美しい、そして速そうなバイクですね![]()
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記念カラーもばっちり決まってます![]()
では、実際の走りはどうなのでしょうか![]()
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まずは、このままフルノーマルで試運転してみます![]()
このバイク、めちゃくちゃ乗りやすいですね![]()
これがスタッフたちの感想です![]()
良い意味で、ビギナーでも乗れる優しさ。
そして、スロットルを開くとMT-07シリーズで培ったCP2エンジンのスムーズかつ軽やかな、そして力強いトルクが湧き出てきます。
街中でも、ワインディングでも、そしてサーキットでも、あらゆるシーンでバイクを操る楽しさを感じられるだろうと確信しました![]()
仕事柄、色々とバイクに乗ってきましたが、やはり600cc~800ccの2気筒くらいが日本の道路事情にジャストフィットなんじゃないかな~と感じたりします。
つい最近、Z650RSというバイクがカワサキから出ましたが、あちらも気になるところですね![]()
さて![]()
本題はここからです。
では、チューニングしたらどうなってしまうのか...
こんなに乗りやすいバイクのイメージを崩したくない...![]()
でも、また違った世界があるのではないか...という淡い期待も考えてしまう...
所有者ではありませんが、乗りながら(勝手に)いろいろなことを考え、次第にアイディアが湧いてきます![]()
先代のMT-07乗車時の記憶をたよりに、記憶のピースをつなぎ合わせ、想像した結果![]()
なるべく純正のイメージを保ちつつ、さらに優しく、そして力強いマシンにできそう。
つまり、純正のアップグレード版が出来そうだ...
(ただし、これ以上のピークパワー向上は難しい。)
これがスタッフ同士で話し合った見解です![]()
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純正があまりにもよくできているので、簡単ではないと思いますが、ひとまず、この路線で開発をスタートすることにしました![]()
開発の様子
おきまりのシャーシダイナモを利用した開発を開始いたします。
当然、初めましてのコンピューター(ECU)ですので、自社で一から解析を行い、さまざまな調整を行うためのスタートラインを構築します。
まずはトルク向上をめざして、細かい調整を繰り返していきたいと思います![]()
トルク向上
調整~測定、調整~測定...のトライアンドエラーを繰り返した結果...
こちらが純正ECUとMotoJPチューニング後ECUを比較した全開軸のパワーグラフです。
黄色線(チューニング後)、オレンジ線(純正)が馬力(HP)カーブを示します。
また、青線(チューニング後)、紫線(純正)がトルクカーブを示します。
結果、ピーク馬力は62.5 HP vs 62.3 HP と殆ど変わりませんでした。
しかし、チャートの通り、チューニング後は低回転(左側)から高回転(右側)にかけて、トルク・馬力が一回り向上していることが分かります。
ピーク馬力(8,750rpm)に到達するまでは、ほぼ全域でトルク向上したと言っていいでしょう。
ここで、少し腑に落ちるところがありました。
実は、純正状態で公道を試乗した際、合流加速の時に低い回転数からアクセルを少し大きめに開けた際...
MT-07と比べて加速に物足りなさを感じていたのです![]()
たしかに、2次減速比が変更され、1丁ロングになりましたので、これが原因なのかな~と思ってましたが、それにしても差を感じましたので、まだまだポテンシャルがあるのでは?と思っておりました![]()
ちょうど、その差を埋めるかのようにトルクが太ってくれました![]()
実際乗ってみると、コレコレ
といった感じで、CP2エンジンがさらに元気よく力を発揮してくれるようになりました![]()
もちろん、最大で5%(2馬力程度)の向上ですので、劇的なという感じではない
のですが、マフラー、吸気側を何も変えずに、純正マフラーのままトルク向上できたのは良かったと思います![]()
特に、3~4速で巡行するとき、純正状態よりも少ないアクセル開度で走ってくるので、何より楽ですし、ここを使い続ければ、多少燃費も良くなるのでは?と思わず期待してしまいます...
(燃費は加減速の頻度などにより前後しますので、トータルで見るとどうなるかは分かりませんが...)
ドンツキ、エンジブレーキ軽減
そして![]()
インジェクション車両といえば、どんつきです。
これは長く乗ると気になりますよね~...購入した直後はあまり問題にならない不思議です...![]()
最近はKawasaki Z900RSシリーズなどで、このドンツキ対策のご相談をよくいただきます。
ただ、このバイクは同じエンジンの初代MT-07などと比べると、どんつきはかなり抑えられています。
これは最近のYZF-R1やMT-09でも同じことがいえるのですが、ドンツキ対策はかなり研究されています。
そのため、正直、気にならない人は気にならないかもしれません。
よく、どんつきってなんですか?
と質問される方もいらっしゃるくらいで、気にされない方は気にされないんです![]()
無理もないと思います。ここ最近のバイクは純正でめちゃくちゃ乗りやすいので![]()
ただ、僕はチューニング車両を数多く乗った経験から、この車両でもどんつきは少し気になりました(細かくてすいません...)![]()
ある程度の回転数(5,000rpm以上?)からスロットルをオフ(全戻し)にした後、素早くアクセルを開けなおすと特に感じます。
このドンツキ問題は、アクセルを戻したときの燃料カット制御が関係してくることが多いです。
ようするに、アクセルを開けてれば燃料が噴射されるが、戻すと燃料が完全に止まる。
一度燃料カットされてしまうと、少し捻らないと燃料噴射が復帰しないため、復帰してからの繋がりが悪くなるケースがございます。
大雑把にいえば、アクセルは水道の蛇口のようなものであり、燃料を水に例えると、蛇口を完全に占めた状態(水が止まる状態)から、少し開けたら、本来はちょびちょびとでも出るものが、全く出ず、ある程度蛇口を捻るとドン!と捻った分相当の水がいきなり出る(間が無い)状態です。
完全に戻さなくても、巡行時(パーシャル)でアクセルを少し戻してしまったときに燃料カットが入ってしまい、ギクシャクすることもあるようです。
アクセルを閉じて燃料が止まるようなことは、キャブレター車には無いため、昔からバイクを乗っている人は違和感に感じられるそうです![]()
ただ、インジェクション車両から乗り始められた方にとっては、燃料カット制御は当たり前ですから、違和感に感じにくいわけです。
そこで![]()
おなじみのアクセルオフ時の燃料カット調整により、この問題を解決していきます。
この燃料カット調整と呼んでいる理由について説明します。
燃料カットは燃料をカットする閾値(RPM)が設けられております。
よく、レース車両ではエンジンブレーキ調整や燃費対策の一環として、燃料カットを気筒、回転数で調整したりします。
(8耐などでは燃費重視に気筒休止(燃料カット)を増やし、スプリントレースではエンジンブレーキ優先 など)
街乗り車においては、ドンツキやエンジブレーキがきついところ(特に低速ギアなど)を狙い撃ちして対策する方向となります。
(車種によってはギア、気筒ごとに調整できないものもございます)
なお、ドンツキ、エンジブレーキがあまり気にならない高速ギアまで調整してしまうと、余計な燃費悪化を招くので、今回のR7では、特にドンツキ、エンジンブレーキがきついと感じる低いギアのみ狙い撃ちで調整し、燃費悪化を最小限に抑えた調整を行ってみたいと思います![]()
これにより、本来の燃料カット制御により、稼げるところは燃費を稼ぎ、気になる低速ギアの常用域を中心に改善することが出来るようになります![]()
ただし、エンジンブレーキに関しては、燃料噴射の休止・復帰の調整だけでは細かい調整が難しいため、燃料カットされた状態と比べてエンジブレーキのかかり方をスムーズにするといった程度に留まります。
(エンジブレーキの細かい煮詰めは他の方法(アクセル全閉時の電子スロットル開度)などで調整しますが、こうした調整は危険を伴いますので、基本的にはレースでタイムを詰めるといった用途以外に実施するものでは無いと考えます。)
チューニング後に街を走ってみると、私が見る限り、アクセル全閉時から僅かに開けたところまでがうまくつながり、スムーズさが増した気がしました![]()
スムーズさが増した分、アクセルワークが雑になったとき、タイトなところを走るとき、路面状況が悪いとき(雨天時など
)や疲れているとき
は助けになる気がします![]()
エンジブレーキも強すぎず、弱すぎず、丁度良い感じがします。
話しが長くなります(いつもダラダラと長くてすいません...)ので、細かいお話はこのくらいにして...
弊社が開発したチューニングでは、他のMT-07シリーズと同じように、下記のような調整が可能となります。
MotoJPチューニング
点火マップ 調整 (最適化)
アクセルオフ時の燃料カット 調整 (ドンツキ・エンブレ軽減)
ラジエター冷却ファン温度 変更 (105℃/100℃ → 100℃/95℃)
燃料マップ 調整 (MotoJPオリジナルマップ適用)
アフターファイア 調整
概ね、MT-07シリーズと同じような調整が可能となりそうです![]()
燃料マップ調整について
今回、シャーシダイナモで純正マフラーの燃料マップ調整(燃料マップ製作)を行いました![]()
先ほどのパワーグラフは燃料マップ調整を行っておりますので、以下のような仕上がりをご希望される場合、純正マフラーであってもMotoJPオリジナルマップ適用実施をおススメいたします![]()
特に、燃料マップ調整を行うことで、水温の上昇が遅くなり、水温が上がりきってからも安定した走行が行えるようになったと感じました。
ラジエター冷却ファン作動温度変更でも対策しますので、夏場も水温が上がりにくくなります![]()
暖気後に排ガス試験を行っても、有害ガス(CO/HC)は殆ど0(検知されない)ため、チューニング後も問題ございません。
(車両側に明らかな整備不良がある場合、車検不適合となる可能性がございますので、日常メンテナンスはかかさずに行いましょう)
なお、今回作成したデータですが、恐らく、スリップオンマフラーまでであれば対応が可能なものと思われますが、フルエギゾーストマフラーなど大幅な変更がある場合、弊社の実績積み上げをお待ちいただくか、燃料マップ調整(燃料マップ製作サービス)をご検討ください![]()
(近々、サーキットユース向けにアクラポヴィッチ・フルエキゾーストのセッティングを予定しております)
今回、開発したチューニングは、現状に少し物足りなさを感じられた方、低速ギアのドンツキやエンジンブレーキが気になる方などにおススメです![]()
ECUチューニング・サービスは本日から受付を開始させていただきます![]()
早期受付キャンペーンのお知らせ
最後までご覧いただいた方に、一つキャンペーンのお知らせです。
今回、リリースを記念して、ご依頼時にアメブロを見たとお伝えいただいた方は、追加オプションの燃料マップ調整(MotoJPオリジナルマップ適用)※11,000円相当をサービスさせていただきます![]()
(現状はノーマルマフラー、スリップオンマフラーまでの方を対象といたします)
ぜひ、ご検討ください![]()
【早期受付キャンペーン期間】
2022年6月30日お申込み分まで
【対象車種】
YAMAHA YZF-R7 2022
【応募方法】
ご依頼時に「アメブロ記事を見た」と一言お伝えください
※純正マフラー、スリップオンマフラー以外は早期受付キャンペーン対象外とさせていただきます
※キャンペーンは終了しました。
ブログ内で分からないこと、ご不明点等ございましたら、MotoJPまでお気軽にお問い合わせください![]()
お客様からのご感想 ※2022年6月9日 追記
弊社ブログを見て郵送施工でご依頼いただいたお客様からご感想を頂きましたので、ご紹介させていただきます。
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始動、走行ともに問題なく動作いたしました。
さて、肝心の走行面については、
流石です。お見事です。の一言に尽きます。
まさにグレードアップという言葉がふさわしい内容だと思いました。
と、いうのも「うぉ!すげぇ!」という風な、いかにもらしいわかりやすい変化はないのですが、
低回転だけ、高回転だけといった感じのノーマルの特性を崩してしまうような変化ではなく、
全域で馬力・トルクともに厚みが増しているので、まるで排気量が上がったようなフィーリングです。
そして、体感で「そんな感じがする」だけではなく、実際にメーターの数値に結果として現れる速さも得ています。
吹けあがり感や、エンブレ制御に関しても、ノーマルと比べて全く違和感を感じないチューニングがされているので、
本当に、今回のコンセプト通りの内容だと思いました。
吸排気系にも手を加えて、本格的にパワーを追及するのであれば、
どこか尖った感じのセッティングになっていくのだとは思いますが、
250ccや400ccからのステップアップ組、もっと手軽に遊べるバイクがほしい大型SSライダー
そういう人をターゲットにしたというこのバイク。
実際、乗っている自分自身もその「ちょうどよさ」を感じますが、
ただ、「少し、フレンドリーすぎるかな・・・」とも思っていたのも事実。
今回、実にいい塩梅で刺激感をプラス出来ました。
カリカリチューニングで激速R7を追い求めるのではなく、
R7の「ちょうどよさ」をそのままに他とは一味ちがうR7にグレードアップしたい。
といった人には、あえて、吸排気系に手は入れずに今回のマップでECUの書き換えのみを行う。
というのもアリだと思った次第です。
しばらく、今回の仕様でいる予定ですが、今後仕様の変更がありましたら、
その際もよろしくお願いいたします。
この度はありがとうございました。
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素晴らしいご感想を頂きありがとうございました![]()
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我々がお伝えしたかったことを正に感じ取っていただけたのは本当にうれしく思っております![]()
今後、マフラー交換を想定したセッティングも順次マップ製作を行ってまいりますので、仕様変更の際はぜひともご利用ください。
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ECU Tuning, Performance Parts
株式会社MotoJP
〒245-0064 神奈川県横浜市戸塚区影取町1771-2
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営業時間:10:00 - 18:00 (休憩12:00-13:00)
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