5月25日


医師に認知症と診断された母の「認定調査」のために、実家に帰った。
 

 
朝9時に認定調査員と言われる女性が家に来た。


介護のランクを上げるためには、この人に「これはヒドい」と思わせなければならない。


この面談には「ケアマネージャー」と呼ばれる専属の専門家を同席させるとよいらしいが、そんなのを手配する暇もなかった。


ド素人だが、僕ひとりで臨んだ。


だから相当勉強した。


何を聞かれるかは大体決まっているので、事前にネットで調べておき、即座に「具体例」を答えられるようにしておくべし。


何を聞かれるかはこのサイトがいい。(これはすばらしい!シミュレーションもできる!)
http://www.j-dental.or.jp/JEDA/oralcareC/nintei/nintei21.php


僕は以下のことをメモし、帰り際に認定調査員に渡した。


***
症状

■もの忘れがひどい
 衣類や郵便物を片付けた場所が思い出せず紛失する。決められた場所に保管するように指示するが、その指示自体を忘れ、思いつきで保管するため見つからない。


■何度も同じことを質問する
 長男が帰省時の例では、食事の希望や時間を聞いたにもかかわらず、30分おきに質問する。メモを書かせるが、メモを書いたこと自体を忘れ、繰り返し質問する。


■金銭の管理ができない
 家賃、光熱費は長男が銀行に振り込んでいるが、生活費は自身で管理せざるを得ない。よって月末になると不足し、長男に請求することが多い。


■買い物に難がある
 値札を見ないで買ってしまう。(例:1000円のみかんなど)。野菜など家にあるにもかかわらず、同じものを買ってしまう。


■テレビに話しかける
 テレビの出演者からこちらが見えていると思っている。出演者が挨拶をすると、挨拶を返す。こちらが笑ってあげたから出演者が微笑んでくれたと思い込んでいる。長男がテレビの前で着替えをしようとするとテレビを消す。出演者に見られて恥ずかしいと思うためである


■風呂を空炊きしたことが1度ある(早期発見で事なきを得た)


■知人から金銭を貸与求められることがある(現時点では断っているとのこと)


■昼夜逆転が見られる
 夜に眠れないため、医師に相談し睡眠誘発剤を処方されている。

***


若干大げさな表現もあるが、これは結構効果があると思う。
 
 
 
最初に母へ質問。


僕は黙って横にいるだけ。


いつも朝から何してる?
ごはんは自分で作る?
風呂は自分で入れる?
お金の管理はどうしてる?
好きなテレビは?
 :

こんなことを質問する。


「私が来たとき何してた?」と聞いた。すると母は「そうやなぁ。テレビ見とったかな。」と答えた。


その後、寝室を見学し、立ったり座ったりができるか、そこに座らせて膝をポンポンと叩いて足が動くことなどを確認していた。
 
 
 
続いて「息子さんとだけお話がしたい」とのことなので、母を置いて2階へ。


ここで「ひどさ」をアピールするために、さっきのメモの内容を話した。


すると調査員さんが、


「私がさっき、"私が来たとき何してた?"と聞いたとき、お母さんは"テレビ見てた"と答えたんですが、

血圧計を腕に巻いたまま玄関に出てきたんですよね。」


と言った。


あぁそういえばそうだった!


答えは明らかに「血圧を測っていた」だ。


おお!調査員さんにはかなり伝わっているみたいだ。
 
 
 
最後に、医師に書いてもらう「診断書」というものを渡された。


これは自分でかかりつけ医に持って行かなければならないらしい。


そして、調査員さんがお帰りになった。全部で1時間半くらいかかったかな。(ちょっと僕と調査員さんが話しすぎたかも)
 
 
 
すぐに母といっしょに近所の内科に行き、診断書の記入をお願いした。


そもそも「地域支援包括センター」へ連絡したのはこのお医者さん。


当然、状況はご認識だと思うので、きっと「悪く」書いてくれただろう。
 
 
 
認定結果は約1ヶ月後。


ここで「要支援2」と「要介護1」ではぜんぜん違って、「要介護」からは施設に入所ができる。


今は身体がピンピンしているので、すぐ施設に入れようとは思ってないが、値段の安い施設は「5年待ち」「10年待ち」はザラらしい。


だから今から申し込みをしておけば、ちょうどイイ頃に入所できるだろうと。


計算どおり・・・にはいかないらしいが・・・。
 
 
 
ちょうどいっしょにお昼を食べているときに、次長・課長河本が謝罪会見をしていた。


僕が「オレこの人に似てるって言われるけどどう?」と聞くと、


「Motoakiの方が男前やわ」と言ってくれた。


お母さんだけだよ・・・。男前って言ってくれるの・・・。

 

 

 

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