マザーシップ司法書士法人赤羽事務所は、標記対策として、2020年4月2日からテレワークを試行することにしました。

しばらくの間、事務所には最小の職員しか出勤しません。

そのため、できる限りお客様にご不便をお掛けしないようにいたしますが、電話連絡は折り返しになる、即日の出張のご要請への対応が難しくなる、などご不便をお掛けすることもあろうかと思います。どうぞご容赦ください。

ご相談についても即日対応等は難しくなることもありますので、ご理解の程お願いします。

なお、コロナウイルス感染症に関連しての緊急相談については、可能な限り対応いたしますので、スカイプ名 mother-ship.akabane 9:00~17:00までにアクセスください(応答できないこともありますのでその際にはご容赦ください。)。

すこし複雑ですが、複数の相続が開始し、その内の3回の相続について、債権者代位により相続登記がなされている場合の実体上遺産分割を原因とする持分移転登記について、登記手続上の疑義があったので、次のとおり法務局に照会をしました。

 

登記相談票「別紙」

 

登記の目的 義務者持分全部移転

物件の表示 記載省略

相談の内容

 甲地名義人はAであったが債権者代位によりBCDYX名義に相続登記がなされた。

 その後、Bが死亡したので、同じく債権者代位により相続を原因としてB持分についてCDYX名義に持分移転登記がなされた。

 さらにその後、Cが死亡したので、同じく債権者代位により相続を原因としてC持分についてDYX移転登記がなされた。

 その後、Dも死亡し、Dの相続人は、D1、D2、D3である。

 

 乙地名義人はBであったが債権者代位によりCDYX名義に相続登記がなされた。

 その後、Cが死亡したので、同じく債権者代位により相続を原因としてC持分についてDYX移転登記がなされた。

 その後、Dも死亡し、Dの相続人は、D1、D2、D3である。

 

 被相続人ABCの相続はいずれも未分割である。

 

 そこで被相続人ABCの相続人全員及びその地位を承継した者において、相続人の一人であるXが単独で甲地・乙地を取得する旨の遺産分割を成立させた。

 

問1

 故Dの相続について、申請により、D1、D2、D3に相続登記を経由した上で、別添の「遺産分割協議等証明書」(以下「本件証明書」)を登記原因証明情報として、Xを権利者、Y、D1、D2、D3を義務者として、「真正な登記名義の回復」により持分移転登記することが可能と思料する。

 本件証明書は、被相続人ABCの相続人、相続人の地位を承継した者全員が協議に加わっており、故ABCの相続人等が必要な遺産分割を協議したことが推認できるもので遺産分割協議書とすれば有効なものである(「数次相続が生じている場合において最終的な遺産分割協議の結果のみが記載された遺産分割協議書を添付してされた相続による所有権移転登記の可否について(回答)」(平成29年3月30日法務省民二第236号))。

 

 しかるに、Xは、故Dの相続人ではなく、故D名義の持分を直接「相続」「遺産分割協議」原因として移転することはできない。

 また、本件証明書、本件遺産分割協議とすれば有効なものであり、実体は、故ABCの遺産分割であるので、これと異なる原因(贈与・持分放棄)を登記原因として持分移転登記することはできない。

 なお、①甲地について、債権者代位による故AからBCDYXへの所有権移転登記、同故BからCDYXへの持分移転登記、同故CからDXYへの持分移転登記、②乙地について、同故BからCDYXへの持分移転登記、同故CからDXYへの持分移転登記を抹消した上で、甲地につき、本件証明書を相続証明書の一部として、被相続人Aの相続登記、乙地につき、同被相続人Bの相続登記をすることなども考えられるが、債権者代位による相続登記は、債権者との関係では「有効」(民909条但し書き)であり、抹消登記の原因である「無効」ではない。また、当事者が申請していないので「錯誤」も存しないので、抹消登記の原因がない。

 

問2

 甲地の登記簿上の地目は、畑であるが、農地法の許可は不要である。

本件移転の実体は、故Aの遺産分割協議書であり、農地法の許可を要しない(農地法3条1項12号/平成24年7月25日民二第1906)。

 当司法書士法人は、Xを権利者、Y、D1、D2、D3を義務者として、「真正な登記名義の回復」を原因とした持分移転登記が相当と考えましたが、法務局の判断は、年月日遺産分割が相当であるというものです。

 説明では、当法人の「Xは、故Dの相続人ではなく、故D名義の持分を直接『相続』『遺産分割協議』原因として移転することはできない。」について、法務局はそうは考えていない。と回答がありました。実際に遺産分割協議が成立したのは、Dの死亡後ですので、Dの相続人でないXに、D1、D2、D3を登記義務者として、遺産分割を原因に持分移転登記できることになり、かなり斬新です。

このところ特に相続に関する登記について、これまでの硬直した運用が緩和される傾向にありますが、本件は、画期的とされた、前述の「数次相続が生じている場合において最終的な遺産分割協議の結果のみが記載された遺産分割協議書を添付してされた相続による所有権移転登記の可否について(回答)」(平成29年3月30日法務省民二第236号)より一歩も二歩も踏み込んだもので、画期的な先例になるものと思います。

 

複雑な相続登記もマザーシップ司法書士法人(赤羽事務所)にお気軽に相談ください。

 

 

商業登記法135条(職権抹消)で紹介した、甲社の件です。

おさらいすると、Aさんは、何者かに住所を乗っ取られ、知らない間に甲社の設立時、取締役・代表取締役に登記されていました。

そこで、取締役抹消登記請求訴訟を提訴し、甲社の取締役・代表取締役の抹消登記を命じる判決を得ました(東京地方裁判所、平成30年12月10日判決/平成30年(ワ)第22913号抹消登記請求事件)。

という事案です。

 

Aさんは、確定判決を添付して、当事者を〝代理〟して登記申請することができます(全訂詳解商業登記法上巻296頁)。

ここでいう当事者とは、甲社を指し、登記申請人は、甲社、代理人がAさんという構図になります(正確には、マザーシップ司法書士法人が登記申請を代理するので、復代理人がマザーシップ司法書士法人という表記になります。)が、申請人の表示には、会社を代表する者の資格・住所・氏名を記載しなければなりません(商業登記法17条)。

 

設立時以外は、Aの取締役・代表取締役の登記が抹消されれば、法務局は、旧前の取締役・代表取締役の退任登記を抹消し、回復の登記を職権で行うことになります(昭和57年12月15日民四第7593号民事局長第四課長回答「取締役就任登記の抹消に伴う前任の取締役の回復について(照会)」)。

 

商業登記法135条(職権抹消)で紹介した乙社の登記は、このように登記されています(実際には本店移転を経由しているので若干異なります。)。なお、職権抹消及び回復の日付である平成31年2月28日とは、抹消登記の申請日です。  

役員に関する事項

取締役 前の取締役氏名

 

 

 

 

取締役 前の取締役氏名

平成22年 6月30日重任

平成22年 7月28日登記

平成23年 5月10日辞任

平成23年 5月20日登記

辞任の登記

平成31年 2月28日職権抹消

平成31年 2月28日抹消による回復

前の代表取締役の住所

代表取締役 前の代表取締役の氏名

 

 

前の代表取締役の住所

代表取締役 前の代表取締役の氏名

平成22年 6月30日重任

平成22年 7月28日登記

平成23年 5月10日退任

平成23年 5月20日登記

退任の登記

平成31年 2月28日職権抹消

平成31年 2月28日抹消による回復

取締役 Aさん

平成23年 5月10日就任

平成23年 5月20日登記

就任の登記

平成31年 2月28日抹消

Aさんの悪用された住所

 

代表取締役 Aさん

平成23年 5月10日就任

平成23年 5月20日登記

就任の登記

平成31年 2月28日抹消

※下線のあるものは抹消事項であることを示す。

したがって、Aさんは、職権による回復登記を見越して、旧前の代表者を、会社を代表する者として、その住所・氏名を表記すればいいことになります。

 

本件は、今回は設立時であるので、回復すべき旧前の代表者がいないことになります。

会社法911条は、取締役の氏名、代表取締役の住所・氏名を登記することとされていますので、また、登記申請書には、会社を代表する者の資格・住所・氏名を記載しなければなりません(商業登記法17条)。

これを欠く申請が可能か、結果としての登記が可能かという問題が生じます。

実務上、取締役が不存在となる退任登記はできない取扱いをしています。古い認容例がありますが、前提がよくわからないまでも、当時の不服申立システムにおいて一度は却下したものの上級庁(裁判所かも)により、これがひっくり返されたためやむなく認容したことが読み取れます。本件に限りとしたうえで、「登記簿上取締役が一人もなきに至るも、後任の選任を待たず他院に登記できる。」(大正3年1月29日高松地方裁判所所長照会・同年2月12日法務局長回答)というもので、かえって登記不可を原則とすることを明記したようにさえ読めます。

しかたなく、本件は、申請人の表示中、会社を代表する者の資格・住所・氏名を何も記載しませんでした。

会社を代表する者の未記載等の形式的な問題や取締役がまったく存在しない会社登記を認めるや否やの実質的な問題があり、どのように登記されるか(あるいは却下されるか)注目していましたが、以下のとおり極めて単純でした。なお、抹消の日付は申請日です。

役員に関する事項

取締役 Aさん

取締役の登記

平成31年3月7日抹消

Aさんの悪用された住所

代表取締役 Aさん

代表取締役の登記

平成31年3月7日抹消

※下線のあるものは抹消事項であることを示す。

斯くして、取締役が過去においても現在においてもまったく存在しない株式会社がここに出現しました。

これは、画期的な登記だと思います。

なお、法務局がさしたる検討もせずに登記したのではないか?は当てはまりません。本件申請は、平成31年3月7日なのにもかかわらず登記完了通知が届いたのが4月25日と、十分に検討した結果です。しかも、管轄法務局は東京法務局本庁です。

 

会社・法人の登記のご相談もお気軽にマザーシップ司法書士法人(赤羽事務所)

 

 

 登記制度・土地所有権の在り方等に関する研究会(座長:山野目 章 夫)が、平成31年2月28日の公表した、「(最終)報告書~所有者不明土地問題の解決に向けて~」によれば、「現在の保全命令の取消しの手続は実際上は必ずしも大 きな負担になっているとまではいえない」という意見があったなどまとめられていますが、本当にそうでしょうか?

 ちなみに、座長の著作「ストーリーに学ぶ所有者不明土地の論点(商事法務)」第3話「古すぎた仮処分」において、厄介な登記も頼むと消してくれる通称SWAT畑中悦子弁護士が、たちどころに解決してくれたと物語は進みますが、第3話のモデルは司法書士であるやの噂を聞きます。

 それはさておき、今回紹介する事案は、昭和18年に登記された仮差押え登記に関するものです。

 簡単に事案を紹介すれば、

債権者株式会社甲商店(仮称)は、債務者Aに対して、対象不動産を仮差押えすべく東京地方裁判所に申立をしたと思われます。東京地方裁判所は、昭和18年〇月〇日仮差押え決定をして、九州の地方法務局に対象不動産に仮差押え登記を嘱託、同年〇月〇日登記されました。

その後、Aからの売買、Aの買主の相続、その相続人からの売買等と、9回の権利移転があり、現在所有者は、Xです。

 本件は、Xからの道路拡幅のため、対象地の仮差押えを抹消したいという依頼です。

 まずは、任意による仮差押え申立の取り下げを検討しました。

 調査の結果、甲商店は、本店所在地のある法務局管内には存在しないことが分かりました。しかし、解散の事実も清算結了の事実も判明しません。また、本店所在地には、関連しそうな甲工業(仮称)や甲産業(仮称)の登記がありますが、それぞれ吸収合併等を繰り返しており、吸収された会社に甲商店がないという証明もありません。

 現存する甲工業や甲産業の代表者にも接触しましたところ、「おそらく曾祖父が設立した会社と思われるが、知る限り、甲工業や甲産業の前身ではない。曾祖父も祖父も父も死亡しているので事情をするものはいない。」という回答でした。そこで、任意での取り下げは断念しました。

 次に、裁判上の手続きについて検討しました。様々な方向から、できる限り依頼者の負担が少ない方法をと検討すると、まず、立証の側面においては、起訴命令申立(民事保全法37条)が考えられました。起訴命令とは、「保全命令を発した裁判所は、債務者の申立てにより、債権者に対し、相当と認める一定の期間内に、本案の訴えを提起するとともにその提起を証する書面を提出し、既に本案の訴えを提起しているときはその係属を証する書面を提出すべきことを命じなければならない。」と、裁判所が債権者甲商事に「とっとと訴えてくれ。訴えなければ、保全処分(本件では仮差押え)を取り消すぞ!」と命令してくれる制度です。なお、仮差押えがあった当時は、旧民事訴訟法第746条にあたり、同旨の定めがあります。

 裁判所の起訴命令を受けて、相手方が訴えてきたら、仮差押えの被保全債権(仮差押えの基礎となる債権)がなにかはわからないまでも、どんな請求でも75年も経過しているので、時効援用により解決できるし、十中八九(99%が正解)訴えてこないだろう!という目論見もありました。

 しかし、相手方が起訴命令に従わなかったとしても、仮差押えの取り消しを申立なければならず(保全法3条2項:旧法746条2項)、2回の裁判を行うことになり非効率という結論になりました。

 そこで、標記、事情変更による保全の取消(保全法38条:旧法747条)の申立に至ったわけです。

 書式は、概ね以下のとおりです。

事情変更による仮差押え取消申立書

                        平成30年12月4日

東京地方裁判所 御中

                          申立人  X

              当事者の表示  別紙当事者目録記載のとおり

申立の趣旨

1.東京民事地方裁判所が、昭和18年〇月〇日にした仮差押決定(昭和18年〇月〇日に別紙物件目録記載の不動産に登記された仮差押)は、これを取り消す。

2.申立費用は被申立人の負担とする。

3.この判決は仮に執行することができる。

との判決を求める。

申立の理由

1.被申立人は、A(以下「債務者」という)が所有していた別紙物件目録記載の不動産(以下「本件不動産」という)について、東京民事地方裁判所に仮差押命令申立をし、昭和18年〇月〇日、その旨の仮差押決定(以下「本件仮差押」という)を得て、同月〇日付でその登記がなされた(〇〇法務局 昭和18年〇月〇日受付第・・・号登記済)(甲1-1、甲1-2)。

2.本件不動産に対する本件仮差押後、次の変遷をたどり、申立人が本件不動産の現在の所有者である(〇〇法務局 平成17年〇月〇日受付第・・・・号登記済)(甲1-1、甲1-2)。

(1) 昭和22年・・月・・日売買(昭和22年・・月・・日登記、以下「第1権利移転」) 所有者 Q

(2) 昭和22年・・月・・日売買(昭和22年・・月・・日登記、以下「第2権利移転」) 所有者 A

(3) 昭和23年・・月・・日売買(昭和23年・・月・・日登記、以下「第3権利移転」)所有者 B

(4) 昭和24年・・月・・日相続(昭和24年・・月・・日登記、以下「第4権利移転」)共有者 持分2分の1 B 持分2分の1 B

(5) 昭和24年・・月・・日B-2持分贈与(平成24年・・月・・日登記、以下「第5権利移転」)共有者 持分2分の1 C

(6) 昭和25年・・月・・日売買(昭和25年・・月・・日登記、以下「第6権利移転」)所有者 D

(7) 昭和62年・・月・・日相続(昭和63年・・月・・日登記、以下「第7権利移転」)所有者 D

(8) 平成17年・・月・・日D持分2分の1贈与(平成17年・・月・・日登記、以下「第8権利移転」)共有者 持分2分の1 申立人X

(9) 平成18年・・月・・日D持分相続(平成18年・・月・・日登記、以下「第9権利移転」)共有者 持分2分の1 申立人X

3.被申立人について、調査を行ったが行方が知れず、現存しているかもわからず一切不明である(甲2-1、甲2-2)。また、本件仮差押の事件番号も不明である(甲2-1)。

4.本件仮差押は、75年以上放置されたままであることから、被申立人の保全意思はなく、また被申立人も不明であることからすれば保全執行の可能性もなく、保全の必要性は認められない。

 よって、本件仮差押決定の発令当時の事情には変更が生じている。

なお、本件不動産は、道路拡張のため収用が予定されている。被申立人は所在も含め一切不明であり、本案提起も行われず、このまま本件仮差押が維持されることは、本件不動産の所有者である申立人、及び起業者にとって甚だしい不利益である。

5.代位による本件仮差押の取消し申立

不動産の取引には、瑕疵のない完全なる所有権(持分に関しては持分に関して)を移転する商慣習がある。

第3権利移転において申立外上Bは、売主である債務者Aに対して、第5権利移転において申立外Cは、贈与者である申立外Bに対して、第6権利移転において申立外Dは、売主である申立外B、Cら共有者全員に対して、第8権利移転において申立人は、贈与者である申立外Dに対して、完全なる所有権を求める権利(以下「瑕疵なき権利移転請求権」という)を有している。

・・・・・・

6. よって、本件仮差押は事情変更が生じたものであるから、申立人は、第3権利移転以降の所有者・持分共有者、及び債務者に代位して、旧民事訴訟法第747条に基づき本件仮差押の取消し求めるため申し立てるものである。

 本来的には、公示送達(民事訴訟法110条以下)「当事者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合」を目指したかったのですが、そもそも申立権者は「債務者」と定められているので、その権利を代位すると言った論点もあり、今回は、断念した次第です。次回以降は、ぜひ特別代理人選任の費用の問題もあるので、公示送達を目指したいと思います。

 

消えない登記の問題も、お気軽にマザーシップ司法書士法人(赤羽事務所)に相談ください。

前回報告した、商業登記法135条(職権抹消)は、「職権抹消手続きにおける登記官の審査権は、登記簿、申請書及びその添付書類のみに基づいてする形式的な審査にとどまることであることから、それ以外の書面である本件申立を抹消の事由の判断資料とすることはできません。したがって、申立のあった職権抹消をすることはできません。」という書面により終結しました。

 

まぁ、想定の範囲内の結論なのですが、実は、裁判例も定説のない新たな解釈含まれるかなり踏み込んだ結論なのだと思います。

というのも、登記官の審査権は形式的な無効事由がある場合にのみ認められているのは、その通りであり、また、登記官は、登記簿、申請書及びその添付資料のほかの審査資料が得られないので、その範囲での審査となることもその通りです。

しかし、本件は、添付資料である印鑑証明書が無効であったという事情です。

確かに、印鑑証明書が発行された当時は、形式的には有効な印鑑証明書でしたが、印鑑証明書を発行した市町村が無効告示をし遡って無効となっています。したがって、添付資料に無効な印鑑証明書が含まれているので、形式的に無効の判断はできるはずです。

理由が明確でないのでわかりませんが、無効告示の書類が、添付書資料ではないという理由なのであれば、実質的に申請時にしか形式審査を発動することができなくなり、職権抹消の意味を没却することになります。

その点の解釈への興味は尽きませんが、本件については、Aさんが、取締役として名前が残っていると、取締役の責任を訴追されるなど弊害もあり、現在、申請により取締役抹消の申請をしているところです。

まずは、乙社(平成18年6月8日、設立された。平成23年5月8日、Aさんを取締役・代表取締役とする登記がなされた。)を申請をしました。こちらは、Aさんの取締役・代表取締役の就任登記を抹消して、登記官が職権で前取締役・代表取締役を回復するという手続きとなり、何度も経験のあることなので、心配していません。

が、甲社(平成23年8月18日、Aさんを設立時取締役・代表取締役として設立された。)は、取締役抹消登記申請をすると、原始的に会社を代表する者がいなくなるケースなので、どのような登記をするかは興味深いといえます。

追って報告します。【G】