5/8読了
医学生の馨にとって家族はかけがえのないものだった。
しかし、父親と馨の恋人を始め、多くの人々が次々と新種のガンウィルスに侵され、世界は存亡の危機に立たされた。
ウィルスはどこからやって来たのか?あるプロジェクトとの関連を知った馨は1人アメリカの砂漠を疾走するが……。
『リング』『らせん』で提示された謎と世界の仕組み、人間の存在に深く迫るシリーズ完結編。
なんだか…すごい物を読んだ。これはすごいとしか言いようがない。
もはや、貞子だなんだ、そういうレベルじゃない。
上記のあらすじでも少し触れられているけれど、馨くんの、「世界の仕組みを理解したい」という言葉が非常に印象に残っている。
きっと誰もが一度や二度「もしこの世界が〇〇〇〇だったら…」って考えたことのある疑念が、こんなにも壮大で緻密なストーリーに展開していくだなんて。
「らせん」では、
りゅ…りゅうじ~っ!!!
りゅうじ~~~っ😱😱😱
あなたってひたぁ…
なんてこっただよ!!!トンデモ展開じゃないのよーっ😱
って感想を第一声で残していたけど。
本作「ループ」では、この意味を180度変えて、同じ言葉を声を大にして叫びたい。
りゅうじ~~~っ
そして馨くん…。なんか色々と切なかった><
でも、きっと馨くんは救いたいものを全て救ったんだと思う。むしろ必ず救ったはず。救われたはず。
正直、科学的・生物学的・精神的なことが結構難しくて、中盤頃までは読むのがなかなか辛かったんだけど。
後半に入り、すさまじいどんでん返しというか、ここまで読んできたことが180度変わっちゃうような驚きの事実が2つ明かされて、たまげた。
1つ目:「リング」「らせん」の世界観
2つ目:「ループ」の主人公
「らせん」とは別視点のエピローグもめっちゃ良かったなぁ。
光景自体も美しいのに、内に秘めた背景や心情に、なかなか来るものがあった。じんわり🥺
こんな驚きの展開で完結したのに、「バースデイ」「エス」「タイド」を読んで上書き?しちゃうのがちょっともったいない気もしちゃうなぁ
でも、レビューを薄目で読んでみると(ネタバレ対策w)、これらもとっても面白そうだから、鈴木光司さんの世界観を楽しませてもらおう!