井上陽水大先生の「夢の中へ」を中3の予餞会で歌いました。もちろん練習はしてましたけど、ギターに合わせて歌うとなると全然入れなくて大失敗。担任から「ギターの長尾はよかったけど、お前が足を引っ張った」と言われて落ち込みました。担任は鬼籍にはいられましたが、あの時の彼には「長尾くんを励ましたい想い」が強くあったのだと思います。僕は委員長をしたり、みんなの前で発言をしたり、目立っていました。日頃おとなしめで穏やかな長尾くんの晴れ舞台を、目立たせてあげられなかった僕に対して「お前何やってんだ」という気持ちがあって、真剣に僕を責めたのは納得のいくところです。ただ、僕なら上手く歌えなかった少年を責めたりしません。それ以降、人前で歌うのを躊躇するようになりました。教育って難しいですよね。


さて、実は夢をみました。「いやいや、それが何ですのん?」と突っ込まれそうなんですが、フロイトさんやユングさんに夢占いをして欲しいのです。


僕は作業着を着て、目の前の廃棄物を運ばないといけないと考えていました。僕はなぜか掛け布団を選んでそれを綺麗に畳んだつもりでしたが、なんだかきちんと畳めず、すぐにでも解(ほど)けそうな感じで、どうにか抱えて人混みの中を歩いていたのです。僕の神経は「この布団を落としてはいけない」という強迫観念に苛まれていました。そのせいか何か、僕は修学旅行生の団体や県外からの旅行客を必死ですり抜けて前へ前へと進んでいました。お祭りの広場にも遭遇しましたが、僕は何事もないかのように任務を果たそうとしていました。そして僕は借りていたアパートに辿り着きました。


するとそこには朗らかにスピーディーに片付けや調理をする父親と母親の姿がありました。もちろん両親とも亡くなっていますが、僕は2人が生きていると信じていました。

「2人とも来てくれたんや」

「うん」

「ありがとう」

「気にしなくていいよ」


母はともかく父親が元気に動き回っている姿を見ることはなかったから、正直驚きました。でもとても嬉しくて、心が踊っていました。同時に布団をどこかに忘れてきたことを認識し、それを探しに戻って回収せねばなりません。慌てて奥の間に行くと、なぜかペットの犬がいたのですが、そいつから「ズボンは履いていけよ。」と言われて、えらく細いジーンズを手にとり履いて出かけようとしたところで目が覚めて「あ、夢か…」と少し残念な思いでした。


それにしても、夢とはいえ、どれほどの長い間僕はズボンを履いていなかったのだろうか?そして誰もそれを話題にしなかったのはなぜか?気になるなぁ。とっても…


それでも僕は今は亡き両親に会えたのだから、この上ない喜びで満ち溢れているのだ。引っ越し…手伝いに来てくれてありがとう、おとん、おかん!!