先日、日本生殖医学会（不妊学会）が新型コロナに関連した声明を出しました。
全国ニュースになり大騒ぎになっています。
その内容は「今から妊娠しようとしている人は全員、避妊してください」というものです。
タイミング指導している人は避妊してください、人工授精を計画している人はキャンセルしてください、体外受精している人は体外受精してもいいけど受精卵を移植せずに全部凍結して、後日移植の日を考えてくださいというものです。
理由は、妊娠中に新型コロナに感染すると妊婦さんは一般の人よりも危険だからです。
新型コロナ感染症は若い人であれば多くの人は無症状または軽症ですみますが、高齢者や病気を合併している人では重症化するリスクが高いことが知られています。
妊婦さんに関してはまだよく分かっていませんが、おそらく高齢者や病気を合併している人と同じようにリスクが高くなるのではないかと考えられます。
しかも重症化する場合に使用が検討されている薬「アビガン」は、催奇形性（赤ちゃんに奇形を発生させる可能性）がありますので妊娠中は使うことができません。
こういうわけで妊婦さんが新型コロナに感染するとリスクがかなり高いと考えられます。
もちろんこの声明には強制力なく、あくまでも妊娠の自粛要請なのですが。
ですからもし避妊せず、めでたく妊娠できた場合は、今よりももっと感染しないように注意しなければなりません。
家から出てはいけない、ということです。他人と会わなければ感染しないのですから。
外出するのは病院に行く時ぐらいにしなくてはなりません。
買い物も誰かに頼んでください、仕事している人は休職してください、夫は仕事に行くとしてもなるべく家では妻に近付かないようにしてください。など
コロナの勢いがおさまるまでは、このようなことに注意するしかないでしょう。