【大王製紙 特別背任罪の捜査に! 】 | 東京港区 森公認会計士事務所

【大王製紙 特別背任罪の捜査に! 】

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

大王製紙の井川前会長による100億円近い借入に対し、東京地検特捜部は会社法違反(特別背任罪)の捜査に乗り出すそうです。

井川前会長は、
 ・平成22年度に子会社2社から約23億5千万円、
 ・平成23年4~9月に子会社7社から約60億円
を借り入れ。

借入金のうち
 ・約29億円は株式や現金で返済されたが、
 ・約55億円の貸付残高
があるそうです。


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大王製紙の2010年有価証券報告書を見ると、内部統制監査報告書は問題なく、事業等のリスクにも前会長への貸付けに関する記載がありません。

あえていえば、事業等のリスクに、「法令違反による影響」として、
「当社グループは、コンプライアンス体制の強化に取り組んでいますが、万一法令等が遵守できなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。」
と、予言のようなリスクが載っています。

その前のページの対処すべき課題にも、「法令遵守体制の確立」をあげ、
「社員のコンプライアンス教育及び内部監査等を実施するとともに、内部通報制度を運用」
と書いているのは、皮肉のようです。


また、関連当事者との取引を見ると、
 ・23億円の貸付と
 ・18百万円の利息
が記載されています。

その取引には、「資金の貸付については、市場金利を勘案して利率を合理的に決定しています。」という定型の文言が入っています。


これだけ巨額の資金を社長に融資したのはコンプライアンス上問題です。

しかし、きちんと利息も取って、借入金のうち55億円をすでに返済し、残額も自社株等で返済するようです。

それであれば、会社も経済的な損失を被らないのでしょうから、特別背任罪にまで問われなくても、と思ってしまいます。

井川前会長の行為を正当化するのではないのですが、単位を読み変えて中小企業を見れば、会社が前会長のポケットとなっている会社もままあります。
(井川前会長を庇っているわけでもないのですが)


ただ、前会長が特別背任罪の可能性があるとして捜査に着手するのであれば、前会長をチェックする
 ・監査役
 ・会社の内部統制、
 ・監査法人の監査
にも瑕疵はなかったのか、疑問に思われてきます。

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