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[頭蓋骨折の問題点]
頭蓋骨骨折、聞いただけでぞっとする言葉です。ただ、頭蓋骨骨折は、それ自体が軽い症状とは到底言えませんが、骨折だけなら、それほど心配する必要はありません。
心配なのは、骨折した「結果」です。頭蓋骨が骨折するほどの外力が脳に加わったわけですから、脳の頭蓋骨周辺の組織が損傷したり,さらには脳そのものが損傷します。これが怖いのです。
医師は、頭蓋骨周辺の組織損傷,頭蓋内血腫などの合併に注意して,その発症があれば増悪を食い止めることを治療の基本としています。また骨折によって頭蓋骨が変形している場合の脳の圧迫も注意します。
[高齢者の頭蓋骨骨折]
高齢者の頭蓋骨骨折には、特有な問題があります。
1、注意力が散漫で事故に遭いやすく、しかも骨がもろくなっている。
高齢者は、周囲に対する注意力が減少し、また動きも鈍くなっています。そのため、かなりの確率で交通事故に遭います。しかも、若い人なら、上肢・下肢・体幹の骨折ですむはずの、ちょっとした交通事故でも,頭蓋骨骨折となってしまいます。
また同じ頭蓋骨骨折でも、骨皮質が薄くなり,骨事態も、粗鬆症等でもろくなっていますから、頭蓋骨骨折の中でも、より重傷な粉砕骨折となりやすいです。
2、頭蓋骨と硬膜との癒着が強い
高齢者は、頭蓋骨と硬膜との癒着が強くなっています。これがプラスにもマイナスにも働きます。
プラスとしては、頭蓋骨と硬膜の癒着が強いために硬膜外血腫の発生率は低いと言われます。
マイナスとしては、頭蓋骨骨折とともに硬膜も破損することがおおく、髄液漏や感染症を合併しやすくなります。
3、脳が委縮している
高齢者のために脳萎縮が進んでおり、頭蓋と脳との隙間が広くなっています。プラスとしては、頭蓋内圧亢進の進行が遅くなることが掲げられます。というのは、脳の隙間が広くなっているばかりか、脳内の水分含有量が低いので、頭蓋内血腫が生じたとしても,脳浮腫が生じにくいからです。ただし、症状悪化の診断が遅れやすいか見のがしやすいとされています。
マイナスとしては、頭蓋内血腫・脳挫傷の発症率が高いということです。隙間が多いので、頭部への強い外力で脳が激しく運動して血管の断裂が生じやすくなるからです。
[子供の頭蓋骨骨折]
1、ちょっとした事故でも、転倒する。子供は無茶な行動をとりやすい。突然飛び出したりする。一方で、ちょっとした接触でバランスを崩し転倒します。頭部が大きい子供は、二足歩行のバランスを取りにくいからです。
特に乳幼児は頭デッカチで新生児では4等身しかありません。そのため重心が上の方にあり、バランスも悪いので転びやすく、転ぶと頭を打ちやすいわけです。
2、頭蓋骨がまだ柔らかい
大人に比べて、頭蓋骨が柔らかいことが特徴です。
大人は頭部に強い衝撃を受けると頭蓋骨がパチンと割れて頭蓋骨骨折となりますが、子供特に乳幼児では頭部に受けた衝撃で骨がへこんでそのために脳自体に損傷が直接来ることがあります。
3、脳が柔らかい
発達途上にある脳は柔らかいため、その衝撃を緩衝しやすく、症状が全くない場合もあります。また未熟な脳は一旦損傷が起こるともとには戻りにくいのですが、逆に未熟であるために他の健康な部分の脳が代わりに働いて驚くほどの回復力を見せることがあります。
脳が未成熟であるために外傷後に早期てんかんを起こしやすいとされています。
4、硬膜と頭蓋骨の癒着が強く,硬膜が薄いまだ成長途上のため、硬膜と頭蓋骨の癒着が強く,硬膜が薄いという特徴があります。そのために,頭蓋骨骨折と併せて硬膜裂傷が起こりやすく,進行性頭蓋骨骨折になることが多くあります。逆に、硬膜外血腫が発生しても出血が拡大することは少ないとされています。