筒井の本は、基本的にどれも「人前で読んではいけない」に分類される。
「朝のガスパール」 のことを書いたとき、さきさん へのコメントで、つぶやいてしまいました。「わが思い出の筒井康隆」を書いてしまいそう・・・と。
まず、本棚にあった筒井作品をチェックしてみました。
「おれの血は他人の血」 「富豪刑事」 「家族八景」 「脱走と追跡のサンバ」 「男たちのかいた絵」 「七瀬ふたたび」 「幻想の未来」 「将軍が目醒めた時」 「エディプスの恋人」 「文学部唯野教授」
な、なんで、なんで、なんで? これだけしかないの?
度重なる転居で、チリヂリバラバラ(涙)。この3倍は読んでるはずであります。
そんな次第で、原作が手元にないが(--;、忘れられない
極私的・筒井ドタバタ傑作選、まいります。
「薬菜飯店」 (92.8)
神戸の入り組んだ路地奥にある、小汚い中華料理店。人に知られてはいないのだが、中国薬膳料理の名店。ひとくち食べれば、カラダの悪いところから黒いシルがでるわ、なにするわ、どうなるわ・・・。体中悪いとこだらけの「俺」がそれを食べて、のた打ち回るのです。ツツイが腕によりをかけて、のた打ち回(らせ)るのですから、絶品です。
ただ、タンツボのタンまで飲まされる(あれ、この作品じゃなかったかも)ことを覚悟されたく。ぐぇぇっ!!!と、えづきながら読みました。思い返しても、ぐぇぇっ!となってます(--;
キタナイのはダメ、という上品な方には絶対オススメできません。
※ 今でこそ「薬膳」はポピュラーになりましたが、13年前に薬膳を題材にして、こういうのん書いてはるのです。
「最後の喫煙者」
どんどん喫煙者に対する迫害がひどくなって、タバコは麻薬並かそれ以上に世間から敵視される。自動販売機はもとより煙草店もなくなって、作家の「俺」は闇で煙草を手に入れなきゃならなくなる(その他の状況もいろいろ)。もちろん、ケーサツに取り締まられる。俺はもう意地。よっし、死んでも煙草を吸ってやる、と決心。とうとう最後は、日本中で喫煙者は俺ともう一人だけになって、どうせなら華々しく二人で討ち死にしようということになり、ぼんろぼろの喫煙車両に乗って上京。国会議事堂の屋根の上で、最後の煙草を吸いながら、警察だったか自衛隊だったかとドハデにドンパチやって、死んじゃうのさ。
※ 小説雑誌でデキタテを読みました。私はスナオなので、決心してしまいました。ツツイさま、私も最後まで闘います(x_x)☆\(-_-メ)バキ んで、ご本人はとっくに煙草をやめてらっしゃったりして(爆)。じゃ、アタシが国会議事堂の屋根の上で( ̄o ̄)ア( ̄O ̄)ホッ!
収録は、「最後の喫煙者―自選ドタバタ傑作集〈1〉」
「くたばれPTA」 (1986.10)
私がこの本を読んだのは、発行からずいぶんあとだったのかもしれません。あるいは、PTA活動というものをやってみて、ああ、そういえば、とすごく腑に落ちたのかもしれません。
とにかく、ツツイは世間の良識層がキライ。主婦とかおばはんも嫌い(爆&涙)。PTAのおばさんたち、ハチャメチャにやられてます。
※ 子どもが小学校に在籍中、必ず一度はPTA役員か委員を。そういう不文律は今もあるのでしょうか。私は働きながら、それなりにイッショーケンメーやりましたの。そいで、最後にぶちきれましたの。似非良識派の方々に「テメェら、顔洗って人生出直せ!」というくらい腹がたちました(--;。どうにもこうにもアタマ来て、ツツイを真似て「PTAダバダ」というのんを書いて、溜飲を下げました。いわゆる、女性同士の立場の違いによる断絶感っていうんですかぁ。んんん、PTA活動においては「対岸の彼女」のラストのようにはなれまへんでした(ノ; ̄◇ ̄)ノ
「関節話法」
「間接」ではなくて「関節」です。宇宙間輸送が日常茶飯事になった時代。「オレ」は、貨物宇宙船のドライバー。20世紀でいえば、長距離トラックの運転手のような存在で、関節がいくらでもポキポキ鳴るという体質の持ち主。ある惑星と交易することになったが、その惑星の言語は、関節のポキポキ鳴る音だった。ストーリーはたあいないのですが、その描写に笑い転げてしまいます。
※ これも小説雑誌で読みました。どこかに収録されているはずと、数年前、検索をかけまくったことがありました。すると、そのときは 「筒井康隆全集 (20)」 にしかなくて、ガックリ。こんな面白いのが、文庫に収録されてないの? 私の評価って世間とメチャずれてるの?と。さっき、探したら、ありました! 2002年に出版されたこの文庫。
「傾いた世界―自選ドタバタ傑作集〈2〉」 に収録されていました。よかった!
「笑うな」 (1975年)は初版本で持ってたはずなのに、どこに行ってしまったのでしょう。ストーリーは思い出せないのですが(すみません)、爆笑もんの短編集として定評があります。
自選ドタバタ傑作集<1>~<6>が、新潮文庫
自選短篇集<1>~<6>が、徳間文庫から出ていました。
収録された短編の題名を見ながら、ああ、読んだ読んだ、って懐かしく思いました。
ゲラゲラ笑いたいとき(あまりの汚さに出くわして、げぇぇっ!と吐きそうになることもありますが(--;)、超オススメです。
ぽちっと押してくだされたく。人気blogランキング
「朝のガスパール」 のことを書いたとき、さきさん へのコメントで、つぶやいてしまいました。「わが思い出の筒井康隆」を書いてしまいそう・・・と。
まず、本棚にあった筒井作品をチェックしてみました。
「おれの血は他人の血」 「富豪刑事」 「家族八景」 「脱走と追跡のサンバ」 「男たちのかいた絵」 「七瀬ふたたび」 「幻想の未来」 「将軍が目醒めた時」 「エディプスの恋人」 「文学部唯野教授」
な、なんで、なんで、なんで? これだけしかないの?
度重なる転居で、チリヂリバラバラ(涙)。この3倍は読んでるはずであります。
そんな次第で、原作が手元にないが(--;、忘れられない
極私的・筒井ドタバタ傑作選、まいります。
「薬菜飯店」 (92.8)
神戸の入り組んだ路地奥にある、小汚い中華料理店。人に知られてはいないのだが、中国薬膳料理の名店。ひとくち食べれば、カラダの悪いところから黒いシルがでるわ、なにするわ、どうなるわ・・・。体中悪いとこだらけの「俺」がそれを食べて、のた打ち回るのです。ツツイが腕によりをかけて、のた打ち回(らせ)るのですから、絶品です。
ただ、タンツボのタンまで飲まされる(あれ、この作品じゃなかったかも)ことを覚悟されたく。ぐぇぇっ!!!と、えづきながら読みました。思い返しても、ぐぇぇっ!となってます(--;
キタナイのはダメ、という上品な方には絶対オススメできません。
※ 今でこそ「薬膳」はポピュラーになりましたが、13年前に薬膳を題材にして、こういうのん書いてはるのです。
「最後の喫煙者」
どんどん喫煙者に対する迫害がひどくなって、タバコは麻薬並かそれ以上に世間から敵視される。自動販売機はもとより煙草店もなくなって、作家の「俺」は闇で煙草を手に入れなきゃならなくなる(その他の状況もいろいろ)。もちろん、ケーサツに取り締まられる。俺はもう意地。よっし、死んでも煙草を吸ってやる、と決心。とうとう最後は、日本中で喫煙者は俺ともう一人だけになって、どうせなら華々しく二人で討ち死にしようということになり、ぼんろぼろの喫煙車両に乗って上京。国会議事堂の屋根の上で、最後の煙草を吸いながら、警察だったか自衛隊だったかとドハデにドンパチやって、死んじゃうのさ。
※ 小説雑誌でデキタテを読みました。私はスナオなので、決心してしまいました。ツツイさま、私も最後まで闘います(x_x)☆\(-_-メ)バキ んで、ご本人はとっくに煙草をやめてらっしゃったりして(爆)。じゃ、アタシが国会議事堂の屋根の上で( ̄o ̄)ア( ̄O ̄)ホッ!
収録は、「最後の喫煙者―自選ドタバタ傑作集〈1〉」
「くたばれPTA」 (1986.10)
私がこの本を読んだのは、発行からずいぶんあとだったのかもしれません。あるいは、PTA活動というものをやってみて、ああ、そういえば、とすごく腑に落ちたのかもしれません。
とにかく、ツツイは世間の良識層がキライ。主婦とかおばはんも嫌い(爆&涙)。PTAのおばさんたち、ハチャメチャにやられてます。
※ 子どもが小学校に在籍中、必ず一度はPTA役員か委員を。そういう不文律は今もあるのでしょうか。私は働きながら、それなりにイッショーケンメーやりましたの。そいで、最後にぶちきれましたの。似非良識派の方々に「テメェら、顔洗って人生出直せ!」というくらい腹がたちました(--;。どうにもこうにもアタマ来て、ツツイを真似て「PTAダバダ」というのんを書いて、溜飲を下げました。いわゆる、女性同士の立場の違いによる断絶感っていうんですかぁ。んんん、PTA活動においては「対岸の彼女」のラストのようにはなれまへんでした(ノ; ̄◇ ̄)ノ
「関節話法」
「間接」ではなくて「関節」です。宇宙間輸送が日常茶飯事になった時代。「オレ」は、貨物宇宙船のドライバー。20世紀でいえば、長距離トラックの運転手のような存在で、関節がいくらでもポキポキ鳴るという体質の持ち主。ある惑星と交易することになったが、その惑星の言語は、関節のポキポキ鳴る音だった。ストーリーはたあいないのですが、その描写に笑い転げてしまいます。
※ これも小説雑誌で読みました。どこかに収録されているはずと、数年前、検索をかけまくったことがありました。すると、そのときは 「筒井康隆全集 (20)」 にしかなくて、ガックリ。こんな面白いのが、文庫に収録されてないの? 私の評価って世間とメチャずれてるの?と。さっき、探したら、ありました! 2002年に出版されたこの文庫。
「傾いた世界―自選ドタバタ傑作集〈2〉」 に収録されていました。よかった!
「笑うな」 (1975年)は初版本で持ってたはずなのに、どこに行ってしまったのでしょう。ストーリーは思い出せないのですが(すみません)、爆笑もんの短編集として定評があります。
自選ドタバタ傑作集<1>~<6>が、新潮文庫
自選短篇集<1>~<6>が、徳間文庫から出ていました。
収録された短編の題名を見ながら、ああ、読んだ読んだ、って懐かしく思いました。
ゲラゲラ笑いたいとき(あまりの汚さに出くわして、げぇぇっ!と吐きそうになることもありますが(--;)、超オススメです。
ぽちっと押してくだされたく。人気blogランキング