新国立競技場は本当に白紙見直ししてるのか?1 | 建築エコノミスト 森山のブログ

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更新が遅くなってすいません。

オリンピックがらみの諸問題
いやあ、この一ヶ月間いろんなことがありましたね。

新国立競技場計画の白紙見直し

新国立競技場整備経緯検証委員会の設置

新国立競技場整備事業の技術提案等審査委員会の設置

遠藤五輪大臣によるアスリート・競技団体等と遠藤大臣との意見交換

内閣府の新国立競技場の整備計画の再検討推進のページ
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/shinkokuritsu_saikento_suishin.html

一方、ザハ・ハディド氏の事務所から公開された提案ビデオ

そして、俄かに話題が沸騰した五輪エンブレム問題

そのエンブレム問題は本日終結したようですね。

取り下げ、再公募となる見込みのようです。

同時に、本日、新国立競技場整備事業の再募集内容も発表されました。


新国立は費用・工期重視 JSC、業者公募を開始

2015年9月1日 東京新聞夕刊

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015090102000252.html

二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の新たな整備計画で、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は一日、入札事業者向けの募集要項を公開し、公募を開始した。旧計画の工費が高騰して批判を浴びた反省や本番に間に合わせる必要性などから、コストと工期を重視した案を優遇する内容になっている。

 要項によると、事業者が出す技術提案書を点数化して審査する。計百四十点のうち「事業費の縮減」と「工期の短縮」に各三十点、「維持管理費抑制」に十点と、この三項目で点数の半分を占めた。耐久性に関する基準では「百年間大規模な修繕を行わずに使用できるものとし、維持管理コストの縮減を図る計画」を求めている。

中略

 デザインと設計・施工を一体で公募し設計や見積もりについて交渉をしながら契約額を決める「公募型プロポーザル」と呼ばれる方式で実施。十一月十六日が締め切りで、建築などの専門家七人による審査委員会が評価し、十二月に事業者を選定する。来年一月に設計の委託契約を結び、同年十二月をめどに着工する。

引用ここまで

JSCから新国立競技場整備事業の発表もありました。
http://www.jpnsport.go.jp/corp/chotatu//tabid/711/Default.aspx

今度の募集要項はかなり細かく突っ込んだ内容のようですがですが、
要は、計画の方向性にまで応募者からの判断、提案を期待する、といった内容のようです。

上記、東京新聞の記事中にもありますが、評価項目を明記し点数化する、ということのようです。

なるほど

確かに、これは一理ある。

これまで、審査過程や審査内容がよくわからない、ということが問題視されていたわけです。
審査員の投票が多かったから、、、といった説明だった。

では、審査員の頭の中はどうなっているのか、、何をもって一票なのか?は専門家でもわからない、ましてや一般の方々には皆目見当がつかない。

どの案のどの部分をどう評価しているのか?が見えなかった。

で、結果だけを受け入れろということになっていた。

それを点数化するという。

確かに、たとえば我々がスポーツでただ単純にタイムを競うとかだったらわかりますが、新体操やフィギュアスケート競技を見ても、大きな失敗とかは見てわかりますが、どの選手の演技も皆凄いように見えて、誰がどこがどのくらい凄いのかはよくわからないですよね。

審査員による評点がその場で発表されて、芸術点だ技術点だとか言われると、なんとなくわかってくる、違いが見えてくる。

そういった効果は期待できる気がします。

この応募案の9つの評価項目というのが一体どういうものなのか?JSCから発表された資料を紐解いてみたいと思います。

というわけで、読みました。

結果。

計画の規模等なにも変わってはおらん!!

というのが結論ですね。

特に13-1、業務要求水準書の14ページ。
規模についてだ。

トータル19万4400㎡
5万8806坪

比較してみると
ロンドン五輪メインスタジアムで10万8500㎡(3万2821坪)
アテネ五輪メインスタジアムで12万7000㎡(3万8417坪)
なんですよ。

あいかわらず1.6~1.8倍のブッチギリの大きさなんだよなあ

しかもだ!
この部分

面積の許容範囲について設計者側の自由裁量を禁じている。

これでは、ポストオリンピックも考慮しての提案
例えば
「最初は小さく作り、後ほど大きくも機能アップもできる提案」とか
「観客席だけじゃなく商業施設やホテルも入れる」とか

そういった可能性を封じてしまっているじゃないか。

ただのデカイ鍋のようなものになってしまう可能性ですよ。

所詮、設計者とか建設業者は言われたことしかやならない傾向にある、コンペの要望に異議申し立てを含めた批評性の提案をするような建築家は、かつての東京都庁コンペであえて低層化案出すような根性あるのは磯崎新さんみたいに、一握りなんだよ。

続いて収容人員についてだけども

6万8000席。
まあ、仮にそれはいいとしてもだ。

6万8000席分として観覧機能8万5300㎡の中でまとめるなら、まだわかるが、
このVIP席をホスピタリティ機能1万7100㎡として別枠になっている。


そのうちVIP席が1500席?
その面積配分が1万7100㎡
なんだそれ?
一人あたり11.4㎡、3.45坪、約7畳。

単純比較は出来んと思うが、大相撲の升席でこんな感じだ!

1.35メートル角。1.82㎡(0.55坪)、約1畳。

それがVIPひとり7畳っていうとこんな感じになる。

どうなんだ?この大前提。
しかも5%しか減らしちゃいかん、というJSCからの指令は!


既にまた大間違いをやらかしちゃいませんかねえ。



ただし!今回国土交通省の技官が加わったということで、要項の資料関係が的を得たものになってきております。
特に!なんと!既存杭の位置と深さの資料があった。それによれば杭長さは9メートルくらいみたいでした。
同時に、地盤汚染調査書類もあった。
ちゃんとしてんじゃん。

ということで、次々と紐解いてみたいと思います。

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