新国立競技場説明会にて 2 | 建築エコノミスト 森山のブログ

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新国立競技場計画について現時点で何がわかったか
の続きです。


まず、このお知らせ看板で「えっ?」ってなったのが、ここです。



「直接基礎」って書いてありますよね。
なんなの?直接って?じゃあ「間接基礎」はあるの?
と思われるでしょう。

間接基礎はありません。
「直接基礎」に対する基礎は「杭基礎」です。

国立競技場の解体工事が決まらない理由
国立競技場の解体工事が決まらない理由 2
国立競技場の解体工事が決まらない理由 3
国立競技場の解体工事が決まらない理由 4
国立競技場の解体工事が決まらない理由 5
国立競技場の解体工事が決まらない理由 6

でやったように、この敷地は20~30メートルくらいまで地盤がよくないんですね。だから今解体中の国立競技場の基礎下には杭が打ってあった。

新国立競技場では「杭基礎」でなく「直接基礎」だという。

「直接基礎」というのは何も難しい話じゃなくて、
「固い地盤の上に直接基礎を置く」という意味で、埋め立て地でずぶずぶじゃない限り、住宅とかの「ベタ基礎」がそうです。
それに対し、上のほうが軟らかくて支持地盤が深い場合に杭を打つんです。


と、なると、
新国立競技場の場合の地下30メートルなのに、、、
直接基礎というのは、、、、


「なっにー!」

「やっちまったなー!!」の2です。

現場は黙って「総掘り」
現場は黙って「総掘り」

なぜなら、新国立競技場の配置計画はこうでした。



ええっと、、
敷地面積11万㎡の8割くらい掘ってるから、、、
約9万㎡を「総掘り」すんのかあ、、、深さ20~30メートル

少なく見積もっても180万立米(りゅーべい、立法メートル)

残土を運ぶのに使うダンプですが、
4トンダンプで約2立米、10トンダンプで5立米くらいと言われていますから、、


ええーっ36万台?
1日100台が稼働して3600日!10年!
1日1000台が稼働しないと1年じゃ終わらない残土。



土を触る工事のことを「土工事」といいますが、
ただ掘るだけじゃないんです。
一番やっかいなのは「残土処分」というやつです。
この処分費用がけっこうかかります。
㎥(立米)あたり1万円くらい、しかもその土が良好で普通に埋立地とか掘削の埋戻しで処分できればいんですが、、、含水して粘度土状や、ヘドロ状だったりすると、、、「産業廃棄物」です。「処分場行き」です。

180万立米×1万円として、、、180億円
もしかして、産業廃棄物だったら4万円以上はかかるぞ処分費
720億円だぞ、土処分費だけで!

ということが、お知らせ看板を見ただけで判明するわけなんですが、

私が気付いたのは、配布資料の図面の中に専門家ではないと絶対に気付けないある表記を見つけたんです。

これが、2014年5月に発表された新国立競技場の断面図でした。


で、これが今回の説明会で配布された資料中の断面図です。


屋根の膜構造の線が細かく描写されただけで、線が増えただけで、なんの変化も見直しもねえじゃん!
この1年、槇文彦先生、伊東豊雄先生はじめ多くの建築家の先生が規模の縮小や人工地盤の影響なんかをご指摘されてましたが、まったくおんなじなのね。

と思っておりましたが、

やややや!なんだ?
この建物のお尻のところにちょこんと覗いているネジレバネみたいのは!


こんなの前にはいなかったぞ!

ネジレバネというのはですね。
寄生虫のことです。

昆虫界最強ともいわれるスズメバチ。
その集団での攻撃性と猛毒は人にも危害を及ぼします、が!
このスズメバチに寄生し、スズメバチの脳を操作しゾンビ化してしまうという恐ろしい(スズメバチにとっては)寄生体。
それが、ネジレバネなんです。


ネジレバネに寄生されたハチはまったく働かなくなって、ブラブラとし始めて群れの中でも、ただただネジレバネという寄生体のためにだけ生きるだけのアホになります。

この新国立競技場の断面図見て、思い出したのがこのネジレバネなんです。
今回の断面図の下にひっそり隠れるように描かれたネジレバネ状の物体はいったいなんなんだ!説明会でも右高氏はスルーしてたけど。
俺は見逃さなかったね!

やっちまったなー!

これが何かはは3で解説します。

つづく

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