ドトウの笹口組を通じて建設業を見てみようの巻きです。
漫画を読んでいただければわかるのですが、この笹口組、
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建設業者ではあるのですが、一般の方々が考えるような建設業者、いわゆる
自社で完成まで家やビルを建てている元請け工事会社ではなさそうなんです。
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笹口組の作業工程を見ていると、ほとんどがツルハシやスコップを使った掘削、

そしてネコグルマによる土やモルタルの運搬、足場や鉄骨の人力での小運搬、
躯体のハツリ、掘削後の埋め戻し、ならし、舗装工事といったものばかりでした。
また、笹口組には大工さんはいません、設計図を書いている人もいなさそうです。
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つまり、笹口組はいずれかの大手ゼネコンの現場に協力業者として工事参加

している応援団なわけです。
そして業務担当部位は、とび、土工、コンクリート工事部分と思われます。
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えっ、それって建設工事業者っていえるの?と思われるでしょう。

それが「建設業」なんです。
建設業者というのは、屋根だけやる人、配管だけやる人、塗装だけやる人、、、等々
すべて建設業者であり、建物全体をやるから建設業ではないんです。

ちょっとお医者にも似ていますかね。

皮膚科も医者、耳鼻科も医者、外科も内科もいわゆる「お医者」ですよね。
体の部位のすべてを診察したり治療したりできる医者っていうのはめったにいないように、
特定部位、特定作業ごとにものすごく細分化されているのです。

建設業というのは「建設の完成を請け負う営業」

もうすこしわかりやすく言うと、「たてものに関する作業を完成まで引き受ける営み」
ということです。
これには土木工事が含まれていますが、一般に土木と建設は別の作業っぽいので
土木建設業、略して「土建業」、語感として「ドケンギョー」とDとかGの音が多いのが
ちょっと荒くれた感を醸し出してくれていますね。

ちなみに「土木」だけでも「ドボク」DとBの濁音がはいっています。

建設「ケンセツ」とか建築「ケンチク」には濁音がはいっていないため、
ちょっとスマートというか、ナヨっとしているというか、土がはいっていないからと、
建設業の人たちは土木業の人たちよりも自称高級と思っているヤツも多いんですよ。
一般的には「建設業者」として、どちらもいっしょなんですけどね。
そういった意味で笹口組のことは本稿においては「土建業者」としておきたいと思います。

で、請負「ウケオイ」なんですが、民法第632条では、「請負」が定義されておりまして

「請負契約は請負人がある仕事を完成することを約し、注文者がその仕事の結果に対して
その報酬を支払うことを内容とする契約である。」
と定められております。
ということは、請負とは何も建設業に限った話ではなくて、ソフトウェアでも何かのデザインでも
完成品があらかじめ存在しない状況で、依頼をうけて完成物を納品するタイプの仕事は請負なんです。

しかし、一般的に「請負」契約になりがち、ほぼすべてが請負な業種が、

土木建設業といえるため、「請負」イコール「「土建」なんでしょうね。

で、笹口組なんですが、主人公の山ちゃん以外では

笹口組大将は中村さん、部下に兵藤、前木、サブちゃん、川さん、亀井、その他名前は出ませんが、
インテリメガネ、パンチ、はちまき、サングラス、等々多彩です。
息子が野球をやっている星一徹似の星さんという人もいます。


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また続きを書きますね。