こんにちは、建築エコノミストの森山です。
東京も暑いといいながら今日の気温は29度と夏日ではなかったそうですね
8月が始まりましたが、子供のころは夏休みよ、8月よ、永遠なれ!と願ったものです。

以前より、日本の家は夏をもって旨とすべし、の知恵についてお話していますが、以前から寄せられる質問のひとつに、「新築の家の家相が悪いと言われたんですが、、」とか「親が家相にうるさくて、うまく間取りができない、、」とか「設計士さんが家相を無視してデザインしているんですが大丈夫でしょうか、、」いった相談があります。

そんなときにはこうお答えしています。

家相は迷信ではありません、そして常識の範囲で対処可能です。
でも、鬼門だけは外しておきましょう。


まわりの友人や親戚で必ずそういったことに詳しい、気にしてくれる人がいますから、後でその話を聞いてイヤな気持ちにならないためにもその方がいいでしょう。

迷信じゃない?配慮する?と技術屋の私の発言に怪訝に思われた方もいらっしゃるかと思いますが、事実そうなのです。
そして、風水や家相の成り立ちとその意味を知っておけば、変な脅しや迷信に惑わされてわけのわからん壷や変なお札を買わされることなく、ある程度対応できるんです。

家相の元になっている風水思想とは風と水と書きますよね
要は、風通しと水気、湿気のことを考える、それだけのことです。


風通しが悪く湿気がこもる家はやっぱりダメでしょう。
昨年の家づくりセミナーのテキストより抜粋してご紹介します。

ポイント1 風水ってなんだろう

風水とは古代中国で生まれた思想で、都市や住居、墓などの方位や 位置関係に天地水明との関連が、ものごとの吉凶禍福を決 めていると考えること
またその原理によって天地の気の流れ を制御し、ものごとの成就を占う技術のことです。いうなれば当時の最新科学といえますね
当時の中国大陸はさまざまな国家が乱立し、また多くの都市国家が都邑といわれるものすごく大きな城壁で都市全体を囲って形成されていました。
その都市計画の指針としても採択されていたテクニカルメソッドです。
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                        今ものこる西安の都市城壁

ポイント2 鬼門とは方位のことを指します。


鬼門と聞くとなんか怖いですよね、「鬼の門」ですからなにか禍々しいものが入ってくる入り口のようなイメージ
でもそのとおりです、かつて中国の国家は大概、この方角から本当に攻められたんですよ

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ポイント3 当時の最新科学を学僧たちが日本にも持ってきた

平安京は風水でつくられた都です。
東西南北の方位に陰陽五行、八卦、易などを組み合わせた当時の最先端科学で都はつくられました。
方位をつかさどる象徴として色とエネルギーを組み合わせた四神を設定、それが玄武、朱雀、青龍、白虎です。
京都盆地は「四神相応(ししんそうおう)」の地形を備えていると考えられ、北の船岡山、南の巨椋池、東の鴨川、西の山陰道がそれぞれ北の玄武、南の朱雀、東の青龍、西の白虎を配すると観測されました。
だから、ここが都にふさわしいと
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ポイント4 この特別な秘術が一般化していったのが家相

お城や都ではないけれど、考え方の基本はそのままあてはまっている。

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と、とりあえずわけのわからん宗教的な解釈や陰陽師の登場する魑魅魍魎の世界ではなく、家相が都市計画的な科学的アプローチによって合理的に導き出されていることがおわかりいただけたかと思います。
次回は、家相の見方、そしてこの風水・家相が現代では環境住宅、エコ住宅につながってくるというお話をしたいと思います。