~回想~
高2の夏。
急な夕立に傘を持っていなかった2人はずぶ濡れになり、雨宿りに入ったお店だった。
小さな雑貨屋さん。お店の方が親切でタオルを貸してくれる。小雨になり、雨宿りのお礼にオソロの傘とピアスを買って、お店を出た。
「じゃあ、俺兄貴の所寄って帰るから、気をつけて帰れよ」
そう言って、買ったばかりの傘をアンナに渡して走って帰っていった。
「ちょっ!傘は?ピアスは?」
「どっちもあげる」
あげる?オソロの意味ない!と思った瞬間恭太を追いかけてビンタを一発。
「馬鹿!オソロの意味ない!」
そう言って傘とピアスを投げつけて帰った事を思い出していた。
~現実~
「恭太ってオソロで買った物直ぐ忘れて私に渡すクセあったよね。それに毎回キレて喧嘩してたし、懐かしい」