『アンナちゃん、今度の休み一緒に買い物行かない?』
『行きたいです。行きます』
『分った。日曜日迎えに行くから。』
『分りました。じゃあ、またです。おやすみなさい』
『おやすみ』
三日後の日曜日。
アパートの前で和真を待っていると、アパートなんて知らないはずの恭太がいた。
「なんで知ってるの?」
「ゴメン。アンナの幼馴染みに無理言って聞いた。彼を怒らないで。悪いのは俺だから。この前の続きなんだけど」
「恭太。ゴメンね。こういうの迷惑なの。いい加減分って。」
そこに一台の車が近づき軽くクラクションを鳴らす。
「恭太。私これからデ、デートなんだ。」
そう言って和真が待つ車に向かう。車に乗る前に恭太に向かって口パクで何かを伝える。それにハッとし、その場に立ちすくむ。
「アンナちゃん、さっきのだれ?」
「知り合いです。さあ行きましょ」
和真と買い物を楽しむハズだった。
「アンナちゃん。今日は帰ろう。」
「何でですか?まだ先輩の行きたいお店行ってないじゃないですか。」
なにも言わず駐車場に向かい、和真のアパートに向かった。
「ちょっと先輩待ってください。意味が分らないです。それに、私先輩の部屋には行きません。」
アンナの言うことを無視して自分の部屋に連れ込んだ。
玄関の鍵を掛けアンナに抱きつく。