平成29年司法試験予備試験の論文を自己分析!

平成29年予備試験の論文を、自分の解答を通して振り返っていくブログです。


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民事訴訟法の再現答案です。

 

 

民事訴訟法

1 設問1について

1 将来給付の訴えとは、口頭弁論終結時までに弁済期の到来しない給付の訴えをいう。

 本件の不当利得返還請求訴訟は口頭弁論終結時までに未発生の利得分を請求するものであり将来給付の訴えにあたるため、訴えの利益が認められるか問題となる。

2 将来給付の訴えは、現在判決することによって必ずしも紛争が抜本的に解決するとは限らないため、訴えの利益が認められないのが原則である。例外として、請求適格が認められ、「あらかじめその請求をする必要がある場合に限り」(民事訴訟法(以下略)135条)訴えの利益が認められると解する。

1)では、Xに請求適格が認められるか。

 請求適格が認められるかは、何度も訴えを提起しなければならない原告の不利益と、請求異議の訴え(民事執行法351項)の提起を強制される被告の不利益とを考慮して決するものと解する。そこで、①請求の基礎となる事実及び法律関係が現に存在し、その継続が予想され、②請求権の内容について被告に有利となる事情があらかじめ明確に予測できる事項に限られ、③②の事情について被告が請求異議の訴えによってのみ主張できるとしても酷ではないと認められる場合に、請求適格が認められると解する。

 これを本件についてみると、賃借人であるAが運営するゴルフ場の運営は極めて順調でこの10年間賃料の未払いもないのであるから、今後も本件賃貸借契約は存続し、Yの賃料の不当利得は継続されることが予想され①を満たす。また、Yについて有利な事情としては、XYとが和解するなど明確に予測できる事項に限られるといえ②も満たす。さらに、賃料の交付を拒否しているのはYであり、Yが有利な事情につき請求異議の訴えによらなければならないとしても酷とはいえず、③も満たす。

 以上より、Xに請求適格が認められる。

2)また、Yは弁護士による裁判外での交渉でも支払いに応じる様子はなく、「あらかじめその請求をする必要がある場合」(135条)にあたる。

3)以上より、Xは不当利得返還請求訴訟において未発生の利得分を請求できる。

2 設問2について

1 既判力(1141項)とは、確定判決に与えられる通用性ないし拘束力をいう。

 本件貸金債権は第1訴訟において審理されているため、既判力により第2訴訟において審理、判断することができないのではないか。

2 300万円について

 既判力は判決主文について及ぶのが原則であるが(1141項)、相殺の主張をした請求の「成立または不成立」については、対抗した額について既判力が及ぶ(1142項)。

 1142項が相殺の主張について既判力を及ぼす趣旨は、相殺について既判力を及ぼさないと、後日自働債権の争いによって訴求債権の紛争が蒸し返され、紛争の蒸し返し防止という既判力の趣旨が没却されてしまうからである。

 本件では、第1訴訟においてX300万円の請求に対し、Yは本件貸金債権500万円で相殺するとの主張をしており、対当額である300万円については不存在との既判力が生じる。

 以上より、300万円については既判力により遮断され、受訴裁判所は審理、判断できない。

3 200万円について

 第1訴訟において上記の対当額以外の200万円については弁済により消滅しているとの判断がなされているが、これは判決理由中の判断であるため既判力が生じず、遮断されないのが原則である。

 しかし、判決理由中の判断について常に後訴で争えるとすれば、実質的に紛争の蒸し返しとなり妥当ではない。そこで、前訴において当事者間で争点となり、それが判決理由中で判断されたものについては、信義則上後訴で争うことはできないと解する。

 これを本件についてみると、本件貸金債権は第1訴訟において全額がYにより主張され、判断されている。よって、これを第2訴訟において主張することは信義則上許されない。

 以上より、200万円についても受訴裁判所は審理、判断することはできない。

以上

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