平成29年司法試験予備試験の論文を自己分析!

平成29年予備試験の論文を、自分の解答を通して振り返っていくブログです。


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民法の再現答案です。

 

 

民法

1 設問1について

1 Cは、A に対し、所有権に基づく妨害排除請求権としての所有権移転登記抹消登記請求をする。この請求が認められるには、①Cに甲建物の所有権があること、②甲建物にAの所有権移転登記があることが必要だが、②については問題なく認められるため、①が認められるか問題となる。

 Cは、平成231213日にBから甲建物を500万円で買ったと主張する。

1)これに対しAは、甲建物についてBを起点とするAC間の二重譲渡となっており、原因が譲渡担保であるとはいえ形式的にはCより先に所有権移転登記を備えているから、民法(以下略)177条によりAが確定的に所有権を取得しCに所有権は認められないと反論する。

2)では、Aの反論は認められるか。

 177条が「不動産に関する物権の得喪及び変更」について登記を対抗要件とする趣旨は、物権の得喪及び変更を登記により公示することにより、不動産取引の安全を図る点にある。とすれば、177条の「登記」とは実体と一致している必要があると解する。これは不動産取引を忠実に反映するという不動産登記法の趣旨とも合致する。

 これを本件についてみると、本件登記は譲渡担保を原因とするものであるが、この譲渡担保の被担保債権は架空のものであり、譲渡担保は付従性により無効である(3691項参照)。とすれば、本件登記は実体と一致せず、177条の「登記」にはあたらない。

 以上より、Aは確定的に甲建物の所有権を取得しない。

2 とはいえ、Aは平成23714日にBから甲建物を買っており、登記の不存在を主張するにつき正当な利益を有する者である177条の「第三者」にあたるため、Cは登記を備えない限りAに対し所有権に基づいて登記の抹消を主張することができないのが原則である。

 そこでCは、虚偽である本件登記を信頼して甲建物を買ったことから、942項の「第三者」にあたり、Cとの関係では譲渡担保は有効となり、弁済供託(494条)によって譲渡担保は付従性により消滅するとして抹消登記を請求する。

1)まず、ABと通謀をしていないため、942項を直接適用することはできない。

 しかし、942項の趣旨は、虚偽の外観作出に帰責性のある真の権利者の犠牲の下に、その外観をを信頼した第三者を保護することである。そこで、①虚偽の外観が存在し、②真の権利者に帰責性があり、③第三者の信頼が存在すれば、942項を類推適用できるものと解する。

2)これを本件についてみると、譲渡担保の被担保債権は架空のものであるから、本件登記は無効であり虚偽の外観が存在し①は満たす。

 また、Aは積極的に虚偽の外観を作出したわけではないが、何らの確認もせずに譲渡担保設定契約書に署名押印しており、この著しい不注意は故意の外観作出と同視でき、②の帰責性も認められる。

 ③について、まず942項の「第三者」とは、虚偽の外観を信頼して新たな独立した法律上の利害関係を有するに至った者をいうが、Cは虚偽の譲渡担保の登記を信頼して甲建物を買っており、「第三者」にあたる。そして、真の権利者の意思と実際の外観とに差異がある場合には、110条の趣旨をも類推して第三者は善意、無過失であることが必要であると解する。Aは著しい不注意はあるものの、譲渡担保設定契約書の意味を理解せずに署名押印していることから、甲建物について譲渡担保の登記をする意思はない。そこで、Cは善意無過失であることが必要になるが、Cには過失がある。よって、③は満たさない。

3)以上より942項を類推適用できず、Cの請求は認められない。

2 設問2について

1 CE間の法律関係について

 CD間の賃貸借契約(601条)の解除をEに対抗することができるか。

 他人の権利の目的となっている契約を当事者のみで解除できるとすれば、当該他人に不測の損害が生じる。そこで、398条の法意により、賃貸人と賃借人間の賃貸借契約の解除は転借人に対抗できないものと解する。

 これを本件についてみると、ECの承諾を得て適法に転貸借を受けており(6121項)、CD間の賃貸借契約の解除はEに対抗することはできない。よって、Eとの関係では、CD間の賃貸借契約とDE間の転貸借契約は存続することになる。

2 CEに対する請求

 まず、上述したとおりCEに賃貸借契約の解除を対抗できないのであるから、甲建物の明け渡しは認められない。

 また、25万円の請求については、転借人は賃貸人に直接義務を負うが(6131項)、CD間の賃料が20万円なのであるから、C25万円の請求をする根拠はなく認められない。

3 ECに対する請求

 賃貸人は転借人に対して直接義務を負わない(6131項)ので、ECに対して30万円の請求をすることができない。このように解してもEは転貸人であるDに対して請求できるのであるから、不都合はない。

以上

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