もれは毎年、市町村が実施する
ガン検診を受けています。

胃ガン検診を受けた時の事です。

検診自体はいつも通りだったのですが
待合室で問診票を持って
椅子に座っていると
もれの次の順番はおじいさんでした。

『な~んか見たことあるけど・・・
 近所の人ではないなぁ。』

微かに見覚えのある70歳後半くらいの
おじいさんでした。

待合室は7人分の椅子があり
次の人の席、2番目の席、3番目の席・・・という風に
検診の順番に並んでいて
前の人が検診へ向かうと
スライドしていく方式でした。

なので、もれの隣は常におじいさんが
座ることになります。

もれが5番目の席に移って座っていると
視界の隅でおじいさんがこちらを見ているのが
何となくわかりました。

でももれの顔ではなく
もれの問診票を見ようとしているのです。

もれは問診票の名前が書いてある面を
下向きにして持っていたのですが
その面を覗こうとしている感じでした。

『なんだろう?』

と、おじいさんに目を向けると
もれの顔をチラッと見てから
目を伏せました。

『もしかするとおじいさんも
 もれに見覚えがあって
 もれの名前を確認しようと
 問診票を覗いているのかな?』

人間ウォッチング好きとしては
試してみるしかありませんw

次の席スライドのときに
敢えて問診票の名前の書いてある面を
少し覗き易いように持ってみました。

おじいさんはやはり問診票を
覗こうとしています。

ですが老眼なのでしょう。

徐々に体を後ろに反らす様にしたため
次の席の人にぶつかって
「すみません」と謝っていましたw

『それにしても・・・誰だっけ?』

友達のおじいさんでもないし・・・
もれが通っていた学校の先生でもない・・・・
それ以外でこの年齢層の人と
一緒になったことが無いので
やはり他人の空似なのだろうか?

でもおじいさんが
もれの問診票を見ようとしていて
反対側の人の問診票に関心を示さないのだから
やはり何かしらで会ったことがあるのかもしれません。

尋ねてみようかな?と思ったら
おじいさんが問診票を床に落しました。

裏面だったので名前は見えませんでしたが
係員が駆け寄ってきて
「はい、どうぞ」と問診票を拾って
おじいさんに手渡しました。

おじいさんが「何て?」
どうやら耳が遠くて
「はい、どうぞ」が聞こえなかった様子です。

『これは尋ねるのは避けておいたほうが
 無難だなぁ・・・^^;』

結局、正体は不明だったのですが
翌日、スーパーへ行った時に
スーパーの前のベンチに座っている
おじいさんが居ました。

『ああ!そうか!
 もれがよく行くスーパーの前のベンチに
 いつも座っているおじいさんだ!』

いつも座っている理由はわかりませんが
ベンチの前を通過するもれを何度か見て
見覚えがあったのでしょうね。

この日もおじいさんはベンチからもれを見て
『あ!』という顔をしていました。

人の記憶って関心のないことは
ほんとに憶えてないものなのですね^^;