母が亡くなった後、弟が「僕は母子手帳、生きてる時にもらったよ。お姉ちゃんは?」と聞くので、そんな会話をしたことがなかったし、そんなことなら私の分ももらっておいてほしかったと思いました。

 

実家を片付けることになり、シルバーセンターにお願いすることにしました。シルバーの方が家中の不用品をまとめて車に積み込むので、帰省して不用品かどうかの確認をしてほしいということになりました。

 

当日、六畳の和室に山のように、富士山の形に押入れやタンスから出した不用品が積み上げられていました。それまでに母子手帳を探してみたのですが見当たらず、生まれた時刻はわからずじまいになるんだなと諦めていたときです。

 

その不用品の山のてっぺんに母子手帳が乗っかっていたのです。すぐに引取り、持って帰りました。私の生まれた時刻は・・・母の誕生日の数字そのものでした。午後:母の誕生日。5月12日が誕生日とすると5時12分。こんなにわかりやすい数字だったのに、話題にしたこともないまま。

 

不用品の山の途中に紛れていたら見つけることはなかったでしょう。一番わかりやすいところに、最後の最後無言で置いていってくれました。

 

少し前、はしかが流行っているというニュースがあり、私も記憶が曖昧なので母子手帳になにか書いてあるかなと見てみようとしたのですが、どこにしまったかわかりません。この部屋のどこかにはある予定です。

 

やはり親不孝者。