映画『いつか眠りにつく前に 』観て来ました。招待券を貰って、またまた、何を観るか決めずに映画館へ行ってこの作品を観る事にしました。ほんとは『ライラの冒険』がいいなぁって思ってたんですが、既に映画館に着く5分前に上映が始まってました。ということで、クレア・デインズとメリル・ストリープが出演していることもあって、まったく予習も予告も観ずに鑑賞という運びになりました。
派手なアクションや難解なトリックなど一切無い地味な作品ですが、とっても良い作品に巡り合ったなぁと思わせてくれました。
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この作品のタイトルにあるように”眠り”とは”永遠の眠り”即ち”死”を意味する言葉です。人はいろんな過去を持っていますが、それは必ずしも楽しいことばかりではなく辛く厳しいこともたくさん経験しているんではないでしょうか。特に過去を振り返ると、何故か、明るく楽しい思い出よりも苦い思い出したくないような事のほうが鮮明にいつまでも覚えていたりします。死を間近にして、どんな人を思い、どんな回想をするんだろう、そして、どんな後悔をし、懺悔するんだろう そういう言葉を投げかけてきます。若い人達は、死なんて考えたことも考えようともしないですね。自分が死ぬなんて両親が死ぬなんて、妻が夫が彼が彼女が兄弟が死ぬなんて考えたくもないと思います。でも、その死が自分の身に、身近な人に迫ってきたとき、どんなふうに考え生きていくのかと考えます。
そう、題材自体は結構重めなんですが、でも、そういう重さが嫌にならず、優しさに満ちたやわらかささえ感じました。ゆったりとしたテンポで静かに観客にそっと語りかけてくるように進んでいき、ぐいぐい作品に引っ張られていくのがとっても心地よいです。
アメリカのロードアイランド州の美しい自然を舞台に、若い頃の過ちを死ぬ間際まで引きずり、現実とも幻想とも分からない世界へ入っていく主人公アンを見守る子供たち、友人、恋人たちとの今昔が巧みに描かれています。
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出演されてる俳優陣もほんっとに素晴らしかった。主役アンの若い頃を演じたクレア・デインズ、大人っぽくなったなぁって印象に加え、堂々とした表現力豊かな演技がとっても光ってました。当然、名女優のメリル・ストリープは言うことなしに素晴らしかったんですが、あえて、この作品ですごく印象に残ったのが実の娘のメイミー・ガマーです。役柄もメリル・ストリープ演じるアンの友人ライラ役の若かりし頃なんですが、これがまったく瓜二つなんです。しかもキュートでお母さんの良い部分のDNAを引き継いでるなって思わせるくらい惹き付けるものを持ってます。それとライラの弟バディ役のヒュー・ダンシーも良かったです。私生活ではクレア・デインズと交際中とのことで、息のピッタリ合った、素晴らしい演技が出来るわけだなと納得しました。あっ、それにもう1人、アンの年老いた現在を演じた名優ヴァネッサ・レッド・グレイヴも素晴らしかった。死の床での演技は筆舌に尽くし難いものがあります。いろいろと挙げていったらキリがないですが、どの俳優さんも印象的で素晴らしかったです。
そしてこの作品、音楽も素晴らしいのです。切ないインスト曲やJAZZの名曲、クレア・デインズの歌声も聴けます。曲の歌詞もそうですが、この作品の至るところに心に響く名言がちりばめられているのも特筆ですね。
このサントラは聴いてみたいなあと思ってます。
いろんなことを考えさせられる心がヒリヒリしそうなところもありますが、終わった後は、心地よい余韻の残る名作です。
こんな素敵な作品に出会えて幸せです。
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ちょっと内容を紹介しすぎたかもしれませんが、もし鑑賞されてもこんな駄文がふっとぶくらい感動すると思います
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