もはや日本人の二人に一人が、生涯でガンになります。ある報告によると、担癌患者さんの経済効果は2兆円を遥かに越えるとされています。ということは新薬などが開発されると、直ぐに経済効果が表れるということ。
そこでその治療がポピュラーになってきました。
常識として治療には三通りあります。
1 外科的切除術
2 放射線治療
3 化学的治療(細胞障害性)
です。はじめ癌腫が特定され、ステージが決まると、それらのうち、1つあるいは複数を使います。それが「標準治療」です。
これが効きにくいとか無効の時に、「癌遺伝子パネル検査」または「バイオマーカー検査」をします。
着目しているのは、細胞分裂(に必要な蛋白)です。採取した癌組織より多くの検体を取り、遺伝子の異常がないか調べます。高価ですが、標準治療の後では保険適応です。ただし時間がかかります(一か月くらい)。基本的に第二弾の化学療法が効くかを見るわけです。
勿論異常が見つからない場合や対応する薬がないとか、状態が悪い時もあります。
結果実際に治療の恩恵にあずかる人は10%強らしい。この時に使われるのは「分子標的薬」が多い。細胞増殖に関係する比較的低分子の蛋白をターゲットにしている。
更に免疫に作用する、「抗体薬」があります(○○マブ」という名前が多い)。最近話題になった免疫チェックポイント薬なんかもその一つです。
ここいら辺はまだまだ開発されていくでしょう。細胞障害性から分子標的薬まで、化学療法を駆使しても、生存期間は数か月 数年の延長。果たして人はその人生において、耐えられるものでしょうか。