懲りずに忘備録、
お遍路旅⑥です。
帰京前日、
台風一過の山の上。
早朝に白峯寺に行って、
山のエネルギーのすばらしさに、
やはりこの日も遍路道を
歩くことに決めました。
ただ、
チャレンジしてみたかった、
「遍路転がし」と言われる、
81番札所白峯寺と
80番札所国分寺の間の
険しい遍路道は、
さすがに諦めることに。
今いる白峯寺から
山の上を東に移動したところにある、
82番札所の根香寺に目標を変更。
ホテルに預けた荷物を受け取り、
まずはアスファルトの車道を歩き始めました。

自衛隊の基地のあたりで、
山道へと降りていきます。

期待高まる~

かわええ。

ああ いい気持ち。

葉っぱたちが美しすぎて、写真を撮りすぎ。
また、夫に怒られる。進まないでしょ。
20分くらい歩いた時でしょうか。
細い山道の向こうから、
お遍路の男性がひとり、歩いてくる。
親切に声をかけてくださって。
「この先、台風の水がまだ
はけてなくて、崖を大回りしないと
渡れない場所が2~3カ所ある。
女性の足では無理だよ」
「この先15分くらいのところに、
公道へ上がる細い道があるから、
上の車道に出て歩いた方がいい」
むーーーーー、、、車道!?
それじゃ、意味ない。
魅力ないんだよ。
( ;∀;)
確かに、
今も足元はぬかるんで、
新しい靴は、泥だらけ。
もっと水捌けが悪いところや
水の通り道になってるところは、
状態がひどいかもしれないなあ、。
しばし相談。
とりあえず歩こう。
ダメそうだったら、
そこで引き返せばいい。
そう決めて歩き出しました。
幸い天気も良いし、
歩いている間にも、
先の道の水は
どんどん捌けていくはず。
なんども
靴の中まで濡らすような、
水の多い山道を歩きました。
いつもは穏やかだろう沢も、
水量を増して、こうごうと流れてます。

でも、どうにか歩ける。
水量の増えた沢を
何度もわたる。
金剛杖が大活躍!!

はひー。
結構疲れます。

でもこんなところで、
かわいいお地蔵さんと休憩したり。

靴下脱いでなごんで、
昨日購入の「遍路おやつ」食べたり。
すきっ腹に、硬くて甘いお菓子はありがたく。

さらに、
誰にもまったく会わないから、
調子に乗って、究極アーシング。
気持ちよかったです。

山、満喫。
チャージ完了。
もう少し!!
ついた!!!!!
門からの道が素晴らしい、根香寺。
密教修行の地として開かれたお寺で、
青峯山の上にある。凛とした霊場。
この階段の反対側では、
台風で落ちた葉や枝を
チリひとつない、
というくらい、
丁寧に掃き清めている
お寺の方がいらっしゃって、。
YOGAの「カルマヨーガ」
という言葉を思い出しました。
目の前のしごとに集中し
淡々と行うことが「行」になる、
という考え方。
心が動揺した時ほど、
辛いことがあるときほど、
寝込んでいないで、
ひとつでも茶碗を洗え!と、
マクロビオティックの先生も、
おっしゃっていましたっけ。
その言葉は、
まだ鬱病上がりだった
私の心に刷り込まれて、
今も生きています。
日々のトイレ掃除が開運になる、、、
というのも、この辺と一緒ですよね。
要らないものを淡々と片付けると
同時に、心も片付く。
汚れたものを淡々とキレイにすると、
同時に心も洗われる。
そして、なにかが、動き出す。
ここは千手観音が、
ご本尊様なのだけれど。
私は、
樹齢1600年、周囲は約7mの欅と。
(写真に納まりきれず)
400年前に退治され、
角が保存されているという
牛鬼(妖怪)の像が、気になりすぎて。笑
あんた、まだ、いるやろ。
面白いお寺だなあ、、、、。
霊場としての厳しさと、
いろんなものの存在を許す、おおらかさ。
さて。
山の霊気と、
精霊たちの饗宴を満喫して、
もう、
おなかも空きすぎてるから、
早く里に下りよう。
・・・・・・・・
ここには駐車場もありますが、
私たちは遍路道を下山します。
根香寺までの山道は、
高い山と山との平行移動でした。
ここからは下山の山道。
それをうっかり忘れてました。爆
細い山道、急な勾配、崖あり。
さらに台風直撃直後の
まだ誰も歩いていない道。
あまりにスリリングでしたことです。
そして、この下山の行程は、
写真がほとんどない。
ええ
冗談やめろ、ってなくらい
かなりひどい山道でしたんで。
大きな駐車場もあるので、
歩きの遍路道は
小さな土砂崩れが起きてて、
足が土砂に埋まりそうになるし
(こえーよ!!)
倒木をまたいだり、
蜘蛛の巣に顔を突っ込んだり、
水が出ているところに嵌ったり。
勾配のきつさに、悲鳴をあげたり。
すべって転んだり。足ひねったり。
恐怖を感じた場所が数カ所。
戻ろうにも、
すべる崖を上るのも、また怖い。
お遍路の目的・冥王星体験、
「死ぬ目に遭う」を十分に果たしました。
それにしても
山の〇メートルという表示は、
直線距離を言ってるんですかね?
30分以上歩いてもほんの200メートル
くらいしか表示が変わってなくて
泣きそうになりました。
どれくらい歩いたんだろう。
1時間半くらい?
もっと短かったのかもしれませんが、
次から次へと出てくる難所と、
傾斜のきつい坂に緊張状態で、
里が見えた時には、心底ホッとしました。
これは、1枚だけ残ってた、
下山途中の写真。
川じゃないところに、
台風の雨が、流れを作っていた。
そして。
終わりは唐突に。
細い山道の先に小さな柵が見えて、
そこを出ると、だれかの畑の真ん中。
へ?????
思わず来た道をふり返る。
眼下を見下ろせば、
今さっきの行程が、夢のように思える。
気分は千尋。
牛の化け物もいたし。
畑のわきで少し休憩させてもらって、
硬いお菓子を食べて歩き出したら、
目の前の農家さんが
声をかけてくださった。
出かけるからって
車で送ってくださるという。
みなさん、
お遍路さんにはやさしいのです。
ここから「神在口」という、
ありがたい名前のバス停まで、
歩くつもりだったのだけど。
もう、へとへとで、ありがたく、、。
神在口でよいのに~
街の方のバス停まで送ってくれました。
感謝です!
バス停で30分くらいバスを待って、
最後のお宿のある、高松駅まで出ました。
予約しておいた駅前のビジネスホテルに、
荷物を置いて、とりあえず、うどん。
ホテルで一休みしてお風呂に入って、
夜は、焼き鳥でビールを飲みました。
テキトウに入ったのだけど、
美味しい活気あるお店でした。
明日は最終日です。
お遍路の旅⑦へ、懲りずに続く。
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〇お遍路旅のはじめに
占星術的 四国お遍路の旅
~同行三人with冥王星~
〇お遍路の旅①
〇お遍路の旅②
〇お遍路番外編 携行品と服装
〇お遍路の旅③
〇お遍路の旅④
〇お遍路の旅⑤
〇お遍路の旅⑥
〇お遍路の旅⑦まとめ
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