山も見えず、
土すら稀な都市部で、
自然の臭い、
音、
気配、
存在感もロクに知覚できなければ、
人が自然と共生してるなんて
認識を持つのはまず不可能だろうけど、
自然は確実に存在してるし、
昔と変わらず人間に脅威となることには変わりがないのに、
それが見えず自然の脅威への対応を怠っている。
都市部に住んでさえいれば
自然の脅威とは無縁の生活を送れる、
と言うのは勘違いで、
緩衝地帯のお陰で縁が遠くなっているに過ぎない。
だから緩衝地帯を
人の手で管理し、
自然との距離を適切に取ることで
初めて都市部の安全安心な生活が保障されている
ということは忘れてはならない。
人口が減ったからそこは過疎地域
→人が少ないなら移住させてしまえ、
などとやっていたら、
自然と人の生存圏は錯綜して混乱し、
安定した都市部の生活まで影響が出るだろう。
移住を提案するなら、
人と自然の間のどこに線を引くか
各地域ごとに考えてからにすべきで、
人が少ないからなど乱暴に過ぎる。