「雪鼎」上映会について語る。 | Mono-Musica公式ブログ

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いよいよ一週間後に迫った、今年初のモノムジカイベント!!
みなさま、もうご予約はお済みでしょうか?

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Winter EVENT 2018
2018年3月9日(金)-11日(日)
@新中野ワニズホール

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MIKUフェスや冬生まれ誕生日企画など、これでもかとイベントが盛り込まれた3日間。
見どころが多すぎて、どのイベントにしようか迷っている…という方もいらっしゃるのかなと思っております。

MIKUフェスや誕生日イベントが楽しいのはなんとなく予想できると思うのですが、団長が個人的に絶対好きな方がいるはずだと確信しておりますのが、3/10(土)13:00「雪鼎」上映会です。


ということで、
団長のひそかなオススメ、「雪鼎」について語ろうかなと思います!


公演ダイジェスト

まずは、読み方。
ゆきがなえ、です。

今回のイベントの企画会議で、またワニズホールさんで上映会をやりたいねという話をしておりまして、どんな作品がいいかな…となっていた中、私(ヤマケイ)が真っ先に挙げたのがこの作品でした。

「雪鼎」は、モノムジカの姉妹劇団であるCompany Laura(カンパニー・ラウラ)の第二回公演として2011年に上演しました。
このCompany Lauraという劇団は、固定のキャストを持たず、私がどっぷり深い世界観で描きたい作品が浮かんだときにのみ始動する、不定期公演のカンパニーです。

ラウラについては、花喰のときに書いたこちらの記事に説明を譲るとしまして…

この雪鼎という作品は、『初春の帝都』を舞台にした物語です。帝都、という名前が示すように、具体的な時代や場所は仄めかしつつも明言しておりません。皆様が胸の中に持つ《あのくらいの時代》に投影していただければと思います。

物語は没落華族のお嬢様と書生さん、そしてお嬢様の婚約者が織りなす関係を主軸に、人々の想いとすれ違いを描いた作品となっております。


初春というのは、出会いの季節でもあり、また別れの季節でもありますね。この物語も、花びらのような雪の中で、あるいは雪のような花びらの中で、様々な出会いと別れがやってきます。
それがまず、この作品を3月という季節に上映したいと思ったきっかけでした。

普段、私は脚本を書くときに、作品ごとの明確なテーマというものを設定していません。書きたい世界そのものが先にあって、そこから何を受け取っていただくかは、観ていただいた方に委ねております。
ただ、この作品においては少し別で、書きたい世界と同時に浮かんでいたひとつのテーマがありました。それは、善意とは何だろうか、ということです。これは私が脚本を書くようになってからずっと問い続けていることなのですが、何をもって善と悪は分かれるのでしょうか。
誰かのためにしてあげたいと思う行為、他人への優しさから発する言動、それがすべて良い結果を生むかというと、必ずしもそうではないというのは皆様もご存知のことかと思います。

この「雪鼎」に出てくる人たちは皆、誰かへの『愛』を持っています。しかしその愛によって相手を、あるいは他者を害することもあるのです。
優しい人たちだからこそ、寄り添うだけでもお互いを傷つけずにはいられず、それでもなお寄り添うことを選ぶ。それが人の弱さであり、同時に強さでもあるということを、どうしてもこの作品を通じて描きたかったのです。
「雪鼎」を通して、普遍的な人の弱さと強さをあらためて愛おしく感じていただけたなら、こんなに幸せなことはありません。


そしてなんと言っても、この作品のキャラクターを演じるみんなの魅力的なこと!!
もはや私が書いたという事実は棚に上げてしまいますが笑、今モノムジカに在籍しているメンバーで言いますと…

チャング演じるお嬢様・佐代子さん。
没落華族の片桐家をたった1人で支える、健気ながら芯のある女性です。
私の描く『芯のある女性』は、その社会の中でバリバリと生きていることが多いのですが、佐代子さんはそうではありません。誤解を恐れずにいえば、『封建的な社会の中でのみ生きられる人』を描きたかったのです。それは女性や人間としての弱さでも敗北でもなく、ただそういう人もこの世界には存在しているだけ、という事実を打ち出したかったのです。
チャングの持つ儚さとしなやかさは、上流階級特有の強さと弱さを内包し、役柄に説得力を与えてくれました。

MIKU演じる婚約者の隆行さん。
書生の草太さんと並んで、観劇したお客様を悩ませる魅力的な存在でした。笑
他人の脆さや弱さも含めてその人だと認める懐の深さ、それは隆行さん自身が完璧な人間ではなく、そのことを自分でも理解しているからこその性質なのだと思います。
また、彼に対するお客様の感情は、そのまま佐代子さんの思いともリンクする部分が大きくなるよう描いています。物語が進むにつれて深まる、佐代子さんとの関係性はもちろんのこと、語られていない本人の背景までも想像させる役作りは、MIKUならではの持ち味だと思います。

杏演じる佐代子の兄・宗一郎さん。
戦争で心を病み、いつもにこにこしながら何かの歌を口ずさんでいるという、難しい役どころでした。そんな彼が片桐家の長男であるということが、ひとつの重要な要素でもあります。周りの人が、宗一郎さんのことをどう捉えているのかというのも、作品における軸のひとつです。(これについては、上映会のトークでも細かくお届けしたいと思います)
最近では、どちらかというとみんなを引っ張っていくことの多い杏ですが、こういったキャラクターでも手腕を発揮します。宗一郎さんという存在なくして、この物語は成立しませんでした。

3人とも今ではあまり演じないようなキャラクターで、この作品世界に息づき、彩りを与えてくれています。
上映会では、この3人もトークに参加しますので、当時の裏話なども楽しみにしていてください。


さらにこの作品では、3人の女性作曲家による珠玉の名曲もご堪能いただけます。
人をそのまま受け入れる、あたたかい日向のような夏織の曲。硬質で美しく、孤独を外から描き出すような橋本かおるの楽曲。人と人との関係を、お互いを見つめ合うように描く飯田能理子さんの歌。

それに加えて、皆様が一度は耳にしたことのある「早春賦」「浜辺の歌」「ゆりかごのうた」など、日本人が慣れ親しんできた古き良き唱歌も作品に取り入れています。
数々の歌が繋がり合い、絡み合い、出演者たちが丁寧に歌い上げることによって、この「雪鼎」という作品を音楽劇たらしめているのです。

さらに、上映会のあとには、モノムジカメンバーたちが「雪鼎」の楽曲を披露します。作品に出演したメンバーはもちろん、出演していなかったメンバーも含めて、今回は《マイクなしの生歌》をお届けしたいと思います。

たった今、映像で見ていた作品の歌を、演じていた役者たちが目の前で歌い上げる…それも、モノムジカの上映会の醍醐味です。
トークだけでなく、上映後の歌も、どうぞお楽しみください。


過去の歌披露はこちら


思い返せば、この「雪鼎」という作品を上演したのは、2011年でした。
上演したのは11月。東京はもう地震の影響も薄れ始めていましたが、あの頃の不安定な世の中が、この作品に与えた影響というのはとても大きかったように思います。
昨日まであった日常が、明日にはなくなっているのかもしれない。そんな想いで、稽古を重ねていたことを思い出します。
あの日の前日という3/10に雪鼎を上映するというのも、なにか特別な繋がりを感じてしまいます。

脚本と演出を手がけた私が、それぞれの場面に、それぞれの台詞に、どんな想いを込めたのかということも、上映会ではたっぷりお話ししたいと思います。
雪鼎を観たことがない方、上映会やイベントに来たことがない方も、お気軽に足をお運びくださいませ。



音楽劇「雪鼎」──
ミュージカルは観たことがないという方も、一緒にお楽しみいただける作品です。
まだ雪鼎を観ていなくても、心の中の深い部分で強くリンクする方がたくさんいる、そんな作品だと思っています。

3/10(土)13:00より、新中野ワニズホールにて、ぜひこの世界をともにご堪能いただければ幸いです。

ご予約はこちらから。

会場でお会いできますことを、心より楽しみにしております。

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