マンガ好きの部屋 -685ページ目

ピンポン

ピンポン (小学館ビッグコミックススペシャル) 松本 大洋

ピンポン (5) (Big spirits comics special)/松本 大洋
¥920
Amazon.co.jp


[内容]

主人公・星野裕(通称ペコ)とその幼馴染・月本誠(通称スマイル)は片瀬高校の卓球部員。二人は子供の頃から卓球チームに所属し、その実力は折り紙付き。ペコは自惚れも強く、先輩に対しても挑発的。一方のスマイルは常に沈着冷静で内気で無口、まったく笑わないことから逆に「スマイル」とペコからあだ名をつけられた。

そんな二人は、中国人留学生の噂を聞きつけ、辻堂学園に偵察に出かける。ペコは留学生の孔文革(通称チャイナ)と卓球をするが、1点も取れずに敗北する。敗北にふてくされるペコ。一方スマイルはインターハイでの敗北のあと、顧問の小泉にその才能を見出され、本格的なトレーニングを開始する。そこからペコとスマイルは徐々に別々の道を歩み始める。


[感想]

熱い友情の物語。最後に感じるのは間違いなくコレ。


なぜ、この作品を選んだかというと卓球世界選手権がやっていたからです。卓球というと地味なライトスポーツのイメージがありますが、世界トップクラスの試合となるとその迫力に圧倒されますよね。そのスピード感、迫力を存分に感じさせてくれる作品こそ、この「ピンポン」です。


まずこの作品を読んだ方は、絵柄で好き嫌いが分かれると思います。非常にクセのある絵と、特殊な構図。これが非常に読者を選ぶ。しかし、ここで読むのをやめるのはちょっと待って頂きたい。これが段々”味”になっていくんですから。


次に卓球のシーンですが、これも結構、荒唐無稽。いや、異常に曲がる魔球とかがあるわけじゃなく、試合のシーンでの展開はごく普通。しかしながら、先ほども言ったが構図が特殊なため、これがすごく迫力を感じさせる。


ストーリーについては、終盤までスポ根展開が繰り広げられる。その裏で各キャラクターの心情描写が熱く、読者を揺さぶる。中国でのエリートコースから外れ、勝つことでしか日本での居場所を守れないチャイナ。王者・海王学園で勝利の期待を一身に背負う風間竜一(通称ドラゴン)。挫折を経験しながらも、立ち上がり這い上がっていくペコ。ペコと袂(たもと)を分かち、ただ勝利だけを目指すスマイルは・・・・・・。


「あいつは長いことおいらを待ってる。ずーっと。おいらをながいこと待ってる。俺はずっと知らんぷりしてたんさ。あいつは俺を待ってる。」

「お帰り ヒーロー」


この作品、必ず泣けます。



名作ながら食わず嫌いを多く生み出しているだろう作品。映画化もされ、結構面白かったとは思うが、映画ではこの作品の良さは伝わらないだろう。ぜひマンガの方を読んでみて下さい。