日本維新の会の馬場代表は昨日、関西テレビの独自インタビューに応じ、所謂「大阪都構想」への3度目の挑戦に意欲を示しました。
大阪都構想は過去2度、2015年と2020年にそれぞれ、大阪市民による住民投票で否決されています。
馬場代表は更に、住民投票の投票権の対象を現在の「大阪市民のみ」から「大阪府民全体」へと変更することにも言及。
勿論、この変更には法律の改正が伴いますので、必然的に国会での議論が必要となりますが、もしもその点さえクリア出来れば〝再々挑戦〟へのハードルはグッと下がります。
尚、大阪都構想への3度目の挑戦について、日本維新の会の幹部が具体的に言及するのはこれが初めてのことです。
何とも維新らしいというか、大阪都構想への〝執念〟が伝わってきますね。
さすがは党の「看板政策」として掲げているだけのことはあります。
私のように大阪に縁もゆかりもない人間には「大阪市を廃止して複数の特別区に再編すること」の是非はわかりませんが「二重行政の無駄を無くしたい!」という思い自体は決して悪いものではないと思います。
従って、個人的には、彼らが3度目の挑戦をやりたいと言うならやればいいと思いますし、別にそこに負い目を感じる必要もないと思いますね。
そもそも、最も〝核〟となる大阪市議会で維新が過半数を占めているのですから、それを「大阪都構想・再々チャレンジ」への民意と捉えたっていいでしょう。
それに大阪市民だって、昨年の「大阪4重選挙」で維新が〝全勝〟した時点で、こういう展開になることは、ある程度想像していたと思いますよ。
「選挙で勝った!」という民意を振りかざして自分たちの主張を通そうとするのは維新の会の常套手段です。
こうした維新のやり方を「勝つまでジャンケンだ!」と批判する声もありますが、自分たちが掲げた政策の実現に向けて、チャンスがある限り何回でも挑戦するのは政治家として当然です。
「このまま負けっ放しで終われない」という彼らの心情は痛いほどに理解できます。
勿論、住民投票はジャンケンとは違い「やり続ければいつか勝てる」という類のものではありませんが、最終的に勝てるかどうかは別にして、少なくとも挑戦する権利までは有ると思いますよ。
何回否決されようが、そこにどれだけの税金が投入されようが、私たちが彼らの挑戦を止めることなど出来ません。
不条理と思うかもしれませんが、そうした〝ムダ〟を堂々とまかり通せるのが選挙で勝った者たちの特権です。
故に私は、仮に大阪都構想への3度目の住民投票が行われたところで、それが賛成多数で可決される可能性は低いと考えていますが、それに対するチャレンジ自体は全く否定するつもりはなく、もしも大阪市民がそれを嫌悪するのであれば、それはもう次の選挙で維新の会の候補者をことごとく落選させるしかないと考えています。