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申し訳ございません。無駄なことばかり書いて無駄に容量を使わせてもらってます。ネットの害です。

NHKの時をかけるテレビで1995年に放映された佐藤忠良と舟越保武の友情を描いたドキュメンタリー番組。

1995年にこの番組を父と見た。この番組の中で佐藤忠良が裸婦像を制作過程を映像で流れていた。この時、父が軸が少し曲がってると言っていた、そのあと作品を佐藤忠良が修正をかけていたのを思い出した。

佐藤忠良は北海道に縁があるせいか、私は佐藤忠良の方が先に知った。この番組を見てたとき気がつかなかったけど、佐藤忠良のほうが先に高村光太郎賞を受賞し一歩先を進んでいた。子供の頃から、ずーっと舟越保武の凄さがわからなかった。代表作の原の城は、正直言って気持ち悪いし、写真で見た長崎26殉職者記念像も何がすごいかわからなかったが、この番組で佐藤忠良が雨のこの作品を見ているシーンを見ていて、作品の真下から見上げた映像を見て寒気がした。これは死ぬまでみたい。そして、原の城。これも間近で見ると、確かに気持ち悪いのだけど、あんな作品を作ってしまう舟越保武の凄さを感じる。

一歩先を行っていた佐藤忠良より、日本の美術史は舟越保武を評価したように思う。佐藤忠良の作品はわかりやすい分、どれも同じに見えてしまう。

番組を見ていて、佐藤忠良ってあんな陽気な人だったんだと作品からは想像できない。舟越保武も聖ベロニカの作品を見ていると、あんな厳しい人がと思う。

日本の彫刻家も、この2人で終わった感しかない。

明日は、実家のなんかの点検で朝から行かないとならない。そのあと固定資産税を支払いしに行って、先日、父にお線香をあげにきてくれた方のお礼を買いに街中へ。

これで1日終わってしまう。

洛北修学院村

速水御舟

滋賀県立美術館

 

私は、日本美術史の中で速水御舟は3本の指に入るくらいの化け物だと思っている。美術家って生涯に1点でも神に近づけるものを残せたらいいと思うが、速水御舟だけは炎舞名樹散椿京の舞妓など残している。速水御舟の凄いのはこのような大きな作品だけではなく、小作品1つとっても、描き込みの質が尋常ではないない。

さて、この洛北修学院村。画家を目指している人間が見たら、この絵の凄さは誰が見てもわかると思う。とにかく、緻密でありながら、木を細かく使い分け、画面全体を青でまとめている。私、青って色って本当に使うのが難しいと思う。ラピスラズリを使用した絵画を何点か残しているフェルメールですら、ちょっと青の主張が大きいように思う。それは北斎のベロ藍も主張しすぎてうるように見える。絵具として使うには、とても難しい色を画面全体に使い分けてこれだけ大きな画面に落とし込むのは本当に化け物。映画、国宝で悪魔に魂を・・・という、悪魔に魂を売らなければこれだけの絵はかけないだろうと思う。