本:鉄の城本願寺顕如 | 駄目人間のブログ

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鉄の城本願寺顕如

松村茂平

 

この本も実家にあった。以前から知りたいなと思っていたことは、実家に本がある。こんなに読みたい本があったのは知らなかった。実家にいた時に、漁っておけばよかった。もう、この先、毎日数時間読んでも読みきれないくらい本があるので、この先、本を買わなくてもいい。置き場があればだけど。

信長の本を読んでいると、本願寺との戦の事が必ず出てくるけど、本願寺の顕如についての本ってかなり少ないように思う。あとがきでも書いているけど、この当時では、まずなかったようだ。

この松村茂平という作者だけど、ウィキペディアですらない作家だけど、数冊の本を書いているようだ。鉄の城本願寺顕如、最初の数十ページを使い、顕如が祖母に本願寺の成り立ちを聞いていくのだけど、まあわかりづらい。説明が足りないこともあるけど、昔の人のせいか、書き方が現代人には、かなり理解し難い文章で、何度も読み直してもわからなかったりした。そのせいもあって、この数十ページで、本当に読みが失せてしまい、本を投げたくなった。投げようと思って、手を離す瞬間に信長の文字が見え、ここまでは読もうと思い我慢して読み続けた。読み続けると、顕如のことというより、信長についてが大半をしめていて、顕如の事がさらりとしか書かれていない。ただ、この信長のあたりはとても面白い。信長の描き方も、なんの感情もなく淡々と書かれているあたり好感をもてる。明智光秀の本能寺の変も、かなり絞って書かれているけど、家康の接待あたりから、信長は何かの事情で光秀が必要なくなったか飽きてきたのと想像してしまう。それに対して、「家」の事を考えると、明智家は取り壊しのような状況に陥ると感じ、本能寺変を起こすにいたったのかと考えてしまう。まあ、この本を読んでいても、武田信玄、上杉謙信、本願寺と、強運であったとしか思えない。

それにしても、十数年、信長と対峙してよく生きていたと思う。