足立美術館所蔵 近代日本画と北大路魯山人展 ―和の美、再発見。
道立近代美術館
足立美術館所蔵の展覧会。足立美術館と言えば、横山大観のコレクションで有名。最近は魯山人の作品を収集しているらしく、今回の展覧会の後半は魯山人の作品を展示していた。数年前に島根県の足立美術館に行ってきた時に、正直言って横山大観ってそんなに凄い作家なのかなと思っているので、足立美術館に行っても楽しめないと思っていたんですけど、大観の作品より他の近代の日本画の良い作品を展示していて、ちょっとびっくりした。
さて、今回の展覧会、前半は近代日本画の作品。もちろん、大観の作品もあったけど、一点しか無かった。けど、この一点しか無かった大観の作品は、なかなか良かった。この前半で1番の作品はやはり、菱田春草の紫陽花でしよう。小品でありながら、落葉にも通じる、とても良い作品。この時代の画家では抜きん出ている画家。竹内栖鳳の代表作の一つ獅子も展示してあった。玉堂の鵜飼など、そこそこの良品を展示している。そうそう、竹内栖鳳の大きな屏風はなかなか見応えがあった。あの筆捌きは誰が見ても圧倒されると思う。ちょっと離れて観るだけで、浮かび上がってくる。
魯山人の作品で、最初に展示されている、あんなに大きい織部の作品を見た事ないので圧倒される。織部に志野に信楽と本当色んな土に触れている。織部に関しては人間国宝を断るくらいの技術まであったのも凄いの一言。魯山人の作品の中で、誰もが思うだろうあの黒い腕は本当に良いなーと思わせてくれる。こうして魯山人の作品を見ていると、本当に日本に生まれてこうして日本の美に触れる事が出来る事に幸せに思う。
いま、近代美術館の学芸員は、数千点を射座している足立美術館で、なかなか良い作品を選んできたと思う。感謝しかない。
そんなに美術館は混んで無かったんだけど、一人のおばちゃんが作品の前で動かないで5分くらいメモをとってるのには閉口した。離れてメモして欲しい。こうゆう人、ちょっと注意したほうが良いと思う。他のお客さんも、作品見れなくて困っていたし。

