金閣寺 三島由紀夫
なぜか、三島由紀夫を作品は今まで避けていたけど、思い切って読んでみた。たぶん、この時代の人たちは、このくらいの本を読んでいても、三島由紀夫が書いている心情を難解と思わないで読んでいたと思う。私には、三島由紀夫が書いている、この少年の心情を半分も理解できなかった。この金閣寺という小説のすごいのは、1つのエピソードが終わりかけると、次のエピソードがとても気になってしまう。
この主人公は、真面目に修行していたら、間違いなく相国寺の和尚になって金閣寺を自分のものにできたと思うんだけど。自分が、金閣ではなく銀閣を放火すると考えてみると、その気持ちがやはりわからない。
内容がどこまで実際にあった話かわからないが、ちょっと想像を絶するようなエピソードもあり、三島由紀夫と言う頭の中が異次元だったと思う。川端康成と三島由紀夫がノーベル文学賞を争ったのもわかる気がする。まだ数冊しか読んでないけど、対局になるような人だったようにも思う。