前回のお話はこちらから

下矢印下矢印下矢印





皆さん、こんにちはニコ





住宅ローンを検討している方にとって、ちょっと驚くニュースが入ってきました。





長期固定型の住宅ローン「フラット35」の9月の適用金利が発表され、返済期間21年以上35年以下の最低金利が3.46%に上昇しました。





8月の3.29%から0.17ポイントの上昇で、しかもこの3.46%という金利は、現在の制度となった2017年10月以降で過去最高なんです。





7月、8月に続いて上昇しているのではなく、今回で2カ月連続の引き上げとなっています。






「住宅ローンの金利が上がっている」とニュースで聞くことは増えましたが、実際に私たちの住宅購入にはどのくらい影響があるのでしょうか。





今回は、フラット35の金利上昇について、できるだけ分かりやすく解説してみたいと思います。






■9月のフラット35は3.46%に


住宅金融支援機構が発表した2026年9月の金利によると、フラット35のうち、融資率9割以下・返済期間21年以上35年以下の場合、最も多い金利は年3.46%となりました。






8月は3.29%だったため、1カ月で0.17ポイント上昇しています。





また、融資率が9割を超える場合は3.57%。

返済期間20年以下のフラット20は3.14%、36年以上50年以下のフラット50は3.70%となっています。






ここで注意したいのが、「3.46%」という数字はフラット35を利用するすべての人が必ずこの金利になるという意味ではないことです。






フラット35は取り扱う金融機関によって金利が異なり、融資率や借入期間などによっても変わります。

今回の3.46%は、融資率9割以下・返済期間21年以上35年以下・新機構団信付きの場合の最も多い金利です。





とはいえ、長期固定金利の代表的な住宅ローンであるフラット35の金利が、現行制度開始後の最高水準まで上昇しているという点は、住宅購入を考えている人にとって無視できないニュースです。






■なぜフラット35の金利が上がっているの?


今回の金利上昇の大きな要因となっているのが、長期金利の上昇です。






フラット35のような長期固定型の住宅ローンは、短期金利だけではなく、国債などの市場金利の動きにも大きく影響を受けます。






最近は日本の長期金利が上昇しており、10年物国債の利回りも高い水準となっています。

その背景には、物価上昇への警戒や、今後の日銀の金融政策に対する見方など、さまざまな要因があります。






つまり、

•長期金利が上がる

•長期固定型住宅ローンの金利にも上昇圧力がかかる

•フラット35の金利も上がる





という流れです。





実際、フラット35の最低金利はこの1年で大きく上昇しています。





2026年5月には2.71%だったものが、9月には3.46%。わずか数カ月の間に0.75%も上昇しています。





住宅ローンの金利は「0.1%くらいなら大したことない」と思ってしまいがちですが、借入額が数千万円になる住宅ローンでは、金利差が積み重なると返済額に大きな違いが出てきます。





■0.17%の上昇でも返済額は変わる


例えば、3,500万円を35年間、元利均等返済、ボーナス返済なしで借りた場合を考えてみます。

金利3.29%なら、毎月の返済額は概算で約14万400円。





これが3.46%になると、約14万3,800円になります。





単純計算では、毎月約3,400円の差です。

「月3,400円なら、それほど大きくない」と感じる方もいるかもしれません。





しかし35年間で考えると、単純比較で総返済額には100万円を超える差が出てきます。





もちろん、実際の住宅ローンでは融資手数料や団信、金利引き下げなどさまざまな条件があるため、この数字だけで判断することはできません。





それでも、住宅ローンのように数十年単位で返済するものは、わずかな金利差でも長期間積み重なるということは覚えておきたいところです。





「じゃあ変動金利にすればいい?」という問題も





ここで気になるのが、


「固定金利がこんなに高いなら、変動金利のほうがいいのでは?」

ということではないでしょうか。






実際、住宅ローンを選ぶときには、固定金利と変動金利のどちらにするか悩む方が多いと思います。






変動金利は、一般的に固定金利より低い金利で借りられるケースが多く、現在の返済額を抑えやすいというメリットがあります。






一方で、その名前の通り金利が変動する可能性があります。

今の金利が低いからといって、35年間ずっと同じ返済額とは限りません。






反対にフラット35のような全期間固定型は、最初から金利が高めでも、原則として借入時に決まった金利で返済を続けられる安心感があります。






「どちらが絶対に得」という話ではありません。今後の金利がどうなるかは誰にも正確には分からないからです。






だからこそ、

目先の金利だけではなく、

自分の家計がどこまで金利上昇に耐えられるのかを考えることが大切になってきます。





■住宅価格だけを見ていては危険?



住宅購入を考えるとき、多くの人はまず「家の価格」を見ます。






「4,000万円の家は高い」

「3,500万円なら何とか買えそう」

というように、物件価格を中心に考えますよね。






でも、実際に住宅を購入するときに考えなければならないのは、家そのものの価格だけではありません。

•住宅ローンの金利

•固定資産税

•火災保険

•地震保険

•修繕費

•住宅設備の交換費用

•毎月の生活費や教育費など






特に子育て世帯の場合、住宅を購入した後に教育費が大きくなっていくことも考えなければなりません。





「今は払える」というだけではなく、10年後、20年後も無理なく返済できるか。






ここまで考えて住宅ローンの借入額を決める必要があります。






■これから家を買う人はどうすればいい?


今回のフラット35の金利上昇を見て、

「今後もっと上がるかもしれないから、急いで家を買ったほうがいい?」と考える人もいるかもしれません。






でも、金利が上がるからといって、焦って購入するのはおすすめできません。






住宅は人生の中でも非常に大きな買い物です。

金利が0.数%上がったからといって、何千万円もの買い物を急いで決めてしまうほうが危険です。






むしろ今だからこそ、


•自分はいくらまでなら無理なく借りられるのか

•固定金利になった場合でも返済できるのか

•変動金利が上昇した場合、家計は耐えられるのか






を一度冷静に考えておくことが大切だと思います。

住宅ローンの「借りられる額」と「無理なく返せる額」は、必ずしも同じではありません。






銀行が貸してくれる金額いっぱいまで借りるのではなく、将来の生活まで含めて考えることが重要です。





■すでに住宅ローンを組んでいる人への影響は?


今回のニュースを見て、

「すでに家を買って住宅ローンを払っているけど、うちも返済額が上がるの?」と心配になった方もいるかもしれません。






ここは、現在どのタイプの住宅ローンを利用しているかによって大きく異なります。






フラット35のような全期間固定金利の場合、借入時に決められた金利が基本的に返済終了まで続くため、今回の金利上昇によって現在の返済額が突然上がるという話ではありません。






一方、変動金利の場合は、金融機関の基準金利などの動きによって将来的に返済額へ影響する可能性があります。






そのため、「住宅ローンを組んでいる人=全員が今回のニュースで返済額アップ」というわけではありません。





まずは自分の住宅ローンが、


•固定金利なのか、変動金利なのか

•そして、現在の適用金利はいくらなのか





ここを確認してみると安心です。






■「金利が高い=家を買ってはいけない」ではない


フラット35の最低金利が3.46%になったというニュースを見ると、





「住宅ローン金利が高すぎる」

「もう家なんて買えない」






と感じてしまう方もいるかもしれません。






確かに、低金利が当たり前だった時代と比べると、現在の住宅ローン環境は大きく変わっています。






ただ、金利だけを見て住宅購入の良し悪しを判断する必要はありません。






住宅ローンは「金利が何%なら正解」という単純なものではなく、

•借入額はいくらなのか

•頭金はいくら入れるのか

•返済期間は何年なのか

•世帯収入はいくらなのか

•子どもの教育費はどれくらいかかるのか

•老後資金をどう準備するのか

•金利がさらに上がった場合に対応できるのか


など、家庭によって答えが変わります。






これからは「低金利がずっと続く」と考えないことも大切





今回のニュースで改めて感じるのは、住宅ローンを取り巻く環境は変化しているということです。






これまで長く続いてきた低金利を前提に、

「住宅ローンはこのくらい払えばいい」と考えていると、今後の金利環境によっては家計の見通しが変わってくる可能性があります。






だからこそ、これから住宅購入を考えている人は、

「今の金利なら払える」ではなく、「多少金利が上がっても払える」






という視点で住宅ローンを考えておくと安心です。






もちろん、今後フラット35の金利がさらに上昇するのか、それとも落ち着いてくるのかは、現時点では誰にも断言できません。






ただ一つ言えるのは、住宅ローンは数十年にわたって付き合っていくものだということ。

目の前の金利だけではなく、これからの暮らし全体を見ながら選びたいですね。 






家は買えるかどうかだけではなく、買った後も家族が無理なく暮らしていけるかどうかが何より大切。

金利上昇のニュースをきっかけに、今一度、自分たちの住宅ローンや家計について考えてみるのもよさそうですね。