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近年、ニュースや自治体の広報で頻繁に耳にするようになった「空き家法」。
正式名称は「空家等対策の推進に関する特別措置法」といい、放置された空き家による危険や地域環境の悪化を防ぐために制定された法律です。少子高齢化や人口減少が進む日本では、空き家の数は年々増加しており、もはや個人の問題ではなく社会全体の課題となっています。
特に2026年に入り、「空き家法」(空家等対策の推進に関する特別措置法)が改正された影響で、管理が厳しくなったというニュースが話題です。
空き家が問題視される理由は大きく分けて三つあります。第一に、倒壊や屋根・外壁の落下などの危険性です。適切に管理されていない建物は老朽化が急速に進み、台風や地震の際に周囲へ被害を及ぼす可能性があります。
第二に、防犯・衛生面の問題です。人の出入りがない家は不審者の侵入や不法投棄の温床になりやすく、害虫や害獣の発生源にもなります。
第三に、景観の悪化です。草木が伸び放題の敷地や壊れた家屋は、地域全体の資産価値や住環境の印象を下げてしまいます。
こうした問題に対応するため、空き家法では自治体が危険な空き家を「特定空家等」に指定できるようになりました。
特定空家に指定されると、所有者に対して修繕や撤去などの指導・勧告・命令が行われ、最終的には行政代執行(自治体が代わりに解体し費用を請求する措置)も可能になります。
つまり、「放っておけば何とかなる」という時代ではなくなったのです。
特に注意したいのが税金への影響です。通常、住宅が建っている土地には固定資産税の軽減措置があり、更地より税額が大幅に低く抑えられています。
しかし、特定空家に指定され勧告を受けると、この特例が外され、税金が最大で約6倍になる可能性があります。使っていない家を置いておくだけで、維持費が急増することもあるのです。
では、空き家を相続してしまった場合、どうすればよいのでしょうか。選択肢は主に三つあります。「活用する」「売却する」「解体する」です。
近年はリフォームして賃貸に出したり、民泊や店舗として再利用したりする例も増えています。一方、立地や状態によっては売却や解体が現実的な場合もあります。重要なのは、早めに現状を把握し、放置しないことです。
また、「まだ親が住んでいるから関係ない」と思っている方も要注意です。将来的に実家が空き家になる可能性は誰にでもあります。
相続人が遠方に住んでいる、複数人で共有している、荷物が大量に残っているなど、管理が難しくなる要因は多く、気づいた時には老朽化が進んでいるケースも少なくありません。
元気なうちに家の今後について家族で話し合っておくことは、立派な終活の一つと言えるでしょう。
空き家は「思い出が詰まった大切な家」であると同時に、「管理責任を伴う資産」でもあります。誰も住まない家を持ち続けることは、想像以上に手間と費用がかかります。だからこそ、使う予定がないなら早めに方向性を決めることが、所有者にとっても地域にとっても最善の選択になります。
これからの時代、不動産は「持っていれば安心」という資産ではなく、「どう管理するか」が問われる資産へと変わっていきます。空き家法は、その現実を私たちに突きつけているのかもしれません。
将来の負担を先送りにしないためにも、空き家問題はまだ先の話ではなく、今から考えるべき身近な問題として捉えることが大切です。
お昼のNEWSで偶然この話題を取り上げていたので気になって調べてみました。
他人事ではないなと感じたのですが、これを読んでるあなたはいかがですか?
兄弟姉妹がいる方は、誰が相続するのか問題ありますよね。
兄や弟が継ぐと思っていたら実家から遠い場所に家を建てちゃった。どうするの?なんてことも。
かつては「長男が家を継ぐのが当たり前」とされてきましたが、進学や就職で地元を離れることが珍しくない現代では、その前提自体が成り立たなくなっています。
誰か一人が背負うものではなく、家族みんなでどうするかを考える時代へ。空き家問題は、家を継ぐ人の問題ではなく、家族全員のこれからの問題なのかもしれませんね。
