昨日、市場の波がようやく収まりつつあるように感じる、そうあって欲しい、とのつぶやきを書きましたが、残念なことに今日は大きな波が来てしまいました。困ったものです。アジア中の株式市場が売られています。先月23日に突如始まったこの振れは、何が原因だったのでしょうか。様々な意見がありますし、恐らく臨界に近付いていたマーケットが崩れる時は、崩れ始める時に偶々居合わせた事象が原因と見られがちですが、必ずしもそれは原因ではないケースがままあるのでなんとも云えませんが、やはりアメリカFRBの金融緩和出口論が原因でしょうか?先月もアメリカの22日にバーナンキFRB議長が出口について語ったことが翌23日の東京市場に不安という弾を撃ち込んだように感じましたし、今日も昨夜のアメリカ・メディアでの出口論議などが、やはり今日のアジア市場に不安を投げた感が私にはします。

 要は人の意思をきっかけとして、市場は大きく動かされているように感じるのですが、マーケットは人の行動の集まりであり、かつ”欲”というもっとも感情的な部分がその行動のベースとなっていますから、”始まりは人の意思から”というのは頷けます。しかしそうであるならば、人の意思によって市場の振れも止められるはずです。入り口があれば出口がある。当たり前のことなのに出口の話をすると市場は動揺する。いっそ出口の話などしなければいいのに、などと思ってしまいます。出口の話をするだけで売られ、出口が来たらまた売られる。ならば予告なしに出口が来ればそれでいいじゃないかと。

 かつての日銀が、ハイパーインフレになることを恐れてデフレから出るアクションを取れなかったように、それは有名な”グリーンの先に落ちることが恐くてバンカーからパットで打っていた”ように、アメリカの関係者はちょっと慎重に、そしてギクシャクとしてきていないでしょうか?先のことを考えないようなバズーカ砲を打って、日本のマーケットは大きく騰げました。戻ることを考えながら先へ進むことは難しいものです。私は2日酔いのことを考えながらお酒は飲まない。日本のマーケットは春頃はアメリカのことなど気にしていませんでした。アメリカのことに耳を傾けすぎないで、日本のマーケットが自信を取り戻すことを願います。