「雨のしのび逢い」(1960年フランス)
ジャン・ポール・ベルモンドのファンになり
次に観たのがこの映画。
原作はマルグリット・デュラスの「モデラート・カンタービレ」という小説です。
日本では雨のしのび逢い、というタイトルで上映されたようです。
が、雨のシーンは登場しません。
なぜ雨がタイトルに使われたのか・・・不思議です。
雰囲気?
マルグリット・デュラスの小説を読んだときは
難しいーーーとおもい、何度か読み返しましたが
映画は小説とは設定や終わり方が少し異なり
分かりやすく(もないけど、小説よりは)納得しました。
物語の鍵を握るディアベリのソナチネ以外に
BGMはなく、静か。
ストーリーに抑揚もなく、時間の流れもゆっくり。
セリフも少なく、全体的に静かな映画でした。
そのぶん、いろいろと考えながら見れました。
観る、というより、読む、に近いような
時間の流れ方でした。
勝手にしやがれ、より、こっちのベルモンドのほうが
個人的には好きでした。
ジャンヌ・モローは、つよい目力が印象的でした。
ジャンヌ・モローといえば女優になったいきさつに
興味をひかれた覚えがあります。
厳格な家庭に育ちながらも女優への夢をあきらめられず
翌日に結婚を控えていたある夜
婚約指輪をセーヌ川に投げ捨てて
夜行列車に飛び乗ったとか。
情熱、ですねー。
そんな命をかけた情熱が彼女を大女優へと
導いたのかもですね。