美大の卒業制作展が開かれる時期だ。
以前はよくギャラリーなどに見に行っていた。ツイッターでたまたま見つけて行ってみることにした。
この展示会は2/27日まで、会期が迫っているので見たい方はお早めに。
五美大とは、日本大学芸術学部、武蔵野美術大学、多摩美術大学、女子美術大学、東京造形大学の五大学のことらしい。
今年はコロナウィルスによる緊急事態宣言の影響もあったと思われる。
どのように感じて製作活動を行っていたのだろうか。気になった。
絵画から彫刻まで様々な作品がある。作風もアニメ風のものなどいろいろだ。
よく、美大に入って芸術家になれるのはひとにぎりという。しかし、芸術家になることだけが目標とはいえない。
日常をおもしろくするために表現やデザインは大切である。
このようにガチャガチャのフィギュアになることを想定した作品もあった。
女子美術大学(大学院美術研究科博士前期課程美術専攻洋画研究領域)の陸艶陽氏の「ネギさん」。
毎日を少し楽しくするためのアート、といえる気がする。
印象的だったのが、美大に入って学んだことは『好きなものを好きということ』だという言葉があった。
この作品の解説に載せられていた。その言葉の通り、宝石や景色を描いたそうだ。
自分が好きだと思うことや美しいと感じること。意思表示することは実生活の中では難しい。
あたりまえのようでなかなかできないことであるらしい。
どうしても周りに合わせてしまうという人もいるかもしれない。
だが、自分の本心から出る素直な言葉は案外、人に深く伝わる。
文章を書くのにも、教科書的に美しくまとまったウケがよさそうな文を書くより、自分の感じたまま思うまま書く訓練をする方がよほど伝わる。
たぶんそれは無駄が省けていくからではないだろうか。
表現とは自分の心にあるものを形にして伝えること。対象を観て心のフィルターを通して表現として伝える。
これはそれぞれの学生が実践した表現だと思う。