顔面の中で、鼻は皮脂腺の発達が強く、この部位だけ毛穴が拡張しているとの訴えでご相談に来院される方もいらっしゃいます。
毛穴の拡張とは、実際には毛穴の入り口が長い時間をかけてすり鉢状になる形態変化を指すのですが、この変化を修復するのは場合によっては容易ではありません。
すり鉢状の変化が強いほど、1回あたりの治療は強くなりますし、治療回数も要します。
そして、治療しても残念ながら納得出来ない弱い変化しか生じない場合もあります。こういった事を十分にご説明の上、しっかりした治療を行ってみたい方には治療へご案内しています。
私は毛穴のすり鉢状変化を、ニキビの瘢痕に近い状態として捉えていますので、米国で承認されたフラクショナルレーザー(現在はピコフラクショナルレーザー)を治療に用いています。
別の施設だと、ダーマペンに代表される針治療や、一昔前に検証されたカーボン治療(毛穴の中に黒色色素を入れて、レーザーに反応させる。毛穴内部に軽い熱傷を生じさせて収縮を促そうとする手技。)などが試みられています。
どの治療が最も優れているといった、信頼に足る比較論文は無いので、個々の医師が判断して治療を行っているのが実情です。
福田