今回は、進行論のお話です。
内容としては、「村側は、進行論を間違って勝率を下げているのではないか?」ということを数字で解説した上で、正しい進行論を紹介するというものになっております。
ガチ勢すぎてかなり引く程の内容になりますが、ここまで9人村を数字で考察したものはないので、引きながらご覧ください。
ちょっと前置きです。
「進行論は人それぞれ」という主張はよく聞きますが、これは間違いです。進行論というのは、考察的要素を含みません。
いくつかの選択肢があるときに確率的に有利な方を選択すべきというのが、進行論の基本になります。
一見どちらを選んでも確率的に大差がない選択というのはあり、わざわざ計算など行わないために「人それぞれ」などという認識になってしまいます。
また、ここでいう進行論とは安定進行を目指したものになります。後で数字を出しますが、9人村では村側が勝ちやすくなっております。
安定進行を行うことで期待値としては半分以上を確保できるということです。ギャンブル的な進行(決め打ち)では単純に確率だけ見れば決め打ち成功率は50%のなります。
しかし、決め打ちを成功させたからといって勝てるわけではないため期待値は半分以下となります。
~安定進行~
安定進行では決め打ちをできるだけ遅らせます。9人村では、1縄だけ白を吊る余裕がありますが、2縄目以降では人外を吊らないといけません。
そのため、1縄目では決め打ちをせず2縄目での決め打ちを行います。また、占い師が噛まれた際には対抗をバランス吊りします。
安定進行には占い狼をケアするメリットもあり、安定進行下では占い狼は脅威となりません。
本題です。
ここからは数字の話です。
狼側より村側が勝ちやすいというのは皆さんなんとなくわかっていると思います。
では実際どの程度勝ちやすいのでしょうか?
村側は9人中6人ですので村側を持つ確率は66.66%になります。
計算式は(村側を引く確率*村側の勝率)+(狼側を引く確率+狼側の勝率)です。理解できなくても問題ありません。
・村側の勝率が100%で狼側の勝率が0%
総合的な勝率は66.66%
・村側の勝率が50%で狼側の勝率が50%
総合的な勝率は50.00%
・村側の勝率が80%で狼側の勝率が20%
総合的な勝率は60.00%
・村側の勝率が65%で狼側の勝率が35%
総合的な勝率は55.00%
数字を見ればわかりますが、村側を引く確率が高い為、村側の勝率が高くなるほど総合的な勝率は増えます。
十分な統計は取っていませんが、調べたところでは勝率は55%程度のようです。
統計が不十分ではありますが、村側は平均的に65%前後の勝率があると推察されます。
上記のデータは一度置いて、少し違う計算をします。
初日に黒が指定できると村側が以降有利になりますよね。
では、初日に黒を指定できる確率はどれほどあるのでしょうか?
当然ですがグレーの数によって変わりますので各グレーの発生率を見ていきます。
~各グレー発生率~
・グレ6
2/8*2/8=6.25%
・グレ5
(6/8*2/8)+(2/8*6/8)=37.50%
・グレ4
6/8*6/8=56.25%
グレ6盤面ってこんなに稀なんですね。
囲いによっても変わりますので囲いの発生率も出しましょう。
~囲い発生率(村目線)~
・グレ6
0%
・グレ5
2/6*1/2=16.66%
・グレ4
2/6=33.33%
蛇足ですが、狂人目線では、
グレ5 33.33%
グレ4 40.00%
完全に蛇足でした。
囲いの有無による初日黒指定の確率の違いを見ていきましょう。
~初日に黒を指定する確率(囲いなし)~
・グレ6
2/6=33.33%
・グレ5
2/5=40.00%
・グレ4
2/4=50.00%
~初日に黒を指定する確率(囲いあり)~
・グレ6
=0%
・グレ5
1/5=20.00%
・グレ4
1/4=25.00%
この計算は簡単ですね。
それぞれのグレー数で初日に黒を指定するの確率を出していきます。計算式は(囲い発生かつ黒指定)+(囲い無しかつ黒指定)です。
面倒になったので上で出てきた少数をそのまま使っていますが、許してください。
~各グレ数での指定確率~
・グレ6
2/6=33.33%
・グレ5
(0.1666*0.2000)+(0.8333*0.4000)=36.66%
・グレ4
(0.3333*0.2500)+(0.6666*0.5000)=41.66%
結構以外ですね。グレ4とグレ6ではもっと差があるかと思いました。
ってか、グレ4高いですね。
長い間お付き合い頂き、ありがとうございました。最終的な初日黒指定の確率を出します。
計算式は(グレx発生率)*(グレx時に黒指定確率)を出し、それを合計します。
~グレx時になり、かつ、初日黒を指定する確率~
・グレ6
0.0625*0.3333=2.08%
・グレ5
0.3750*0.3666=13.75%
・グレ4
0.5625*0.4166=23.43%
計39.26%
想像していたよりもかなり高いのではないでしょうか。
初日を仮に「白黒の要素なし」とすれば39.26%で黒を指定できます。
この影響が村側の勝率が高める要因の一つとして大きいのだと思います。
ここで一度置いていた勝率の話に戻ります。
・村側を引く確率が66.66%であるため村側の勝率が上がることで勝率そのものが上がる。
・村側の勝率は65%程度であると推察される
ということでした。
この数字を見てちょっとおかしいなと思いませんか?
初日に黒を指定する確率が39.26%もあるのに村側の勝率は65%程度しかありません。
計算していくと65%あれば十分なのですが、3d以降は「考察要素」「占い要素」「噛み要素」「狩要素」もあるためなり、要素がないことを前提とした確率論は成立しづらくなります。
また、この要素は狼を透かし村側を有利にする要素であることから、39.26%という数字と合わせることで期待値はより高くなって良いものと思います。
では村側の勝率を下げている要因は何か!?
それは「回避発生時の進行ミス」です。
39.26%で黒を指定するということは同じ確率で回避が発生します。狩を指定する確率も含めればより高くなります。
現状では残念ですが、CCOしたほうを真として貫通することが多いように見えます。冒頭でも言いましたが、決め打ちは2縄目です。メリットは後で解説しますが、ここで狩りを決め打つのは進行論上では間違いです。
以下では狩回避のメリットとデメリットと合わせてCCO後の正しい進行について解説します。
~狩回避について~
メリット
・グレー位置や片白位置から出ることで狼の潜伏位置や占い位置を狭めることができる
・確定位置からCCOすることができれば黒を確定することができる
デメリット
・2GJによる縄数増加がなくなる
・3dに噛み先が自由になってしまう
しかし、デメリットである縄数増加は期待値が低い。また、3dの噛み先以前に初期の縄余裕は1であり、3dには決め打ちが発生する。よって、4dで進行に困ることはない。
このことから回避進行が圧倒的に勝っていると考察できる。
~CCO盤面からの進行~
※CCOが発生するということは狩の内訳は真狼であると考察できる。
(占い狼で狂が狩COしても狼目線確定しない、また指定が変わることで狂人目線狼に吊り縄が届く可能性があるのでCOできない)
このことを前提とし、以下の護衛を行うことが良いと考察する。
~クロス護衛~
基本的には、偽目→霊能 真目→占い で護衛をする。
メリット
・グレー吊りできるのでグレー幅狭くなる
・黒が吊れれば狩ロラして終わりにできる
・占い霊能が噛まれにくい
・3dで占いを決め打った後、狩生存しているので、決め打ち先を護衛できる
特に4つ目が初日に決め打ちをしないことで得られる大きなメリットになります。
具体的には以下のように提案します。
「どちらかの片白からCCOが出た場合(グレ狩目線占い真偽確定)」
・グレ狩→占い
・片白狩→霊or占い
「グレ位置からCO、CCOが出た場合」
グレ5盤面
・偽目狩→霊
・真目狩→占い
グレ4盤面
・偽目狩→霊
・真目狩→どちらかの占い
・占い→クロス占い
※
クロス占いは確定白の発生や全人外の露出盤面を作ることができることができる。
クロス占いをし占いが噛まれなかった場合は以下のようになる。
・占いが両方白結果→確白1~2
・占いの片方が黒結果→黒を打った占い目線は全人外露出+確白0~1
・占いが両方黒結果→占い両目線全人外露出+確白1~2
解説は以上です。
実際この進行が行われた場合、狼側に対策がない今、村側の勝率は大きく上がり9人村のゲームバランスはぶっ壊れると思います。
なにより、噛み先がかなりきついです。
護衛先やクロス占いについては調整の余地があるかと思いますが、現状ではこれがほとんど正しいと思われます。
ここまで読んでいただいた方がいるのであればぜひ採用してみてください。
追記
計算についての間違いの指摘はあるかもしれませんが、ご容赦ください。