今を孕む阿呆船迷宮号 h47.8cmx56.5x56.5cm

                2022年制作 

 

 今回メインの作品のひとつ。金魚のモチーフ総集編。

 「丸い金魚鉢に入れられた金魚にとっては鉢の中が全ての世界。もし彼らの丸いお腹に世界を収めてしまったら金魚は何処に泳いで行けばいいのか?」という逆説。

  中央の回廊部分にゴーギャンの大作を入れて、サブタイトルとして「我々は・・・」を借りた。

 彼にはタヒチがあったけれど、我々にもう楽園はない。

 タイトルも「明日を孕む」を「今を孕む」に変更、それ程時間は残されていない。

 「明日やろう」と考える者に明日は来ない。今日と同じ日がだらだら続き、大した事も出来ぬまま青春を失い、人生を終わるだけだ。