僕は、そして僕たちはどう生きるか(梨木香歩 著)


おはようございます
今日は12月30日。
今年もいよいよ残り2日となってきました。


昨日は彩ふ読書会の忘年会生ビールでした。
今回も楽しい時間でしたが、その話はまた後ほど…

読書会の話を絡めながら、まずは今回ご紹介させていただく本について書きたいと思いますほっこり


こちらの本は、ピラティスでお世話になっているあけみさんからお借りした本です

あけみさんは、彩ふ読書会の大阪サポーターのお一人でもありますラブラブ
以前にあけみさんのピラティスレッスンを受けた時の様子です

あけみさんは、会員の方に本の貸し出しをされ、ご自身でも今年初の読書会を【隠れ家SPACE】内で開催されました。

レッスンに行かせていただいた時に本棚を見せていただき、目に止まったのがこちらの一冊でした。

梨木香歩さんといえば、代表作は、「西の魔女が死んだ」ではないかと思います。

「西の魔女が死んだ」は、心の機微を取り扱いながらも牧歌的でファンタジー要素がある作品でしたが、「僕は、僕たちはどういきるか」は、同じような情景を描きながらも更に濃密な印象を受けました。



【ストーリー】
両親の仕事の都合で、ゴールデンレトリバーの「ブラキ氏」と一人と一頭で暮らしている14歳の「僕」。

母方の叔父の、染織家であるノボちゃんが近くに住んでおり、ノボちゃんからは「僕」は“コペル”と呼ばれています。

「僕」は父の影響があり、「端倪すべからざる」という言葉を自然に使ったりするような少年です。

学校の先生たちのなかで、今日の「◯◯君語録」が作られるほどで、級友たちと自分では使う言葉が違うことを理解してからは、外で使う言葉と内で使う言葉を使い分けています。

そんな「僕」にも気兼ねなく話せる友人、優人(まさと)がいました。
その優しい性質からユージンというあだ名がついた彼は、しかし小学校6年生から学校に来ていません。
その理由を知ろうと「僕」は何度か働きかけてはいるのですが、ユージンからどこか一線引かれているように感じ、踏み込めないままでした。


ある日、染織家であるノボちゃんがヨモギが欲しいと言ったことから、「僕」はユージンに電話をかけ、久しぶりにユージンの家を訪ねます。

ユージンは、祖母が他界してから両親が離婚し、父と二人で暮らしていましたが、その父も仕事のため海外に出向き、一人暮らしをしています。

ユージンの祖母は、自動車道開通のために昔からの谷地や林の自然が破壊されることに対し、反対運動を起こしたひとでした。

工事が敢行されることになり、いろんな草花を自分の敷地に移したことから、ユージンの住む家は自然あふれる環境になっています。


ノボちゃんの染料の材料集めのため訪れたその一日が、「僕」にとって特別な一日となります。

今はあの日のこと、そしてその後分かったこと等、一連の、僕の人生に重大な影響を与えたと確信している出来事を書こうとしている。

「あの日」を振り返りながら、「僕」の視点から物語が綴られます。



タイトルと、“コペル”という呼び名から連想される通り、「僕たちはどう生きるか」を下敷きにしてできた作品です。

叔父との会話のなかで「自分が本当に怖がっているものが何なのか、きちんとそれを把握する。そしたらもうその恐怖からは半分以上解放されている」という言葉が出てきたり、叔父と「僕」の会話は哲学的なものが含まれます。

小さな「僕」にノボちゃんは色々なことを教えてくれました。

でも、最近のノボちゃんに「僕」は不満を覚えます。
「でも、コペル、世の中は複雑な条件が絡んでくると、そういうこと、簡単には言えなくなることもあるんだよ」

直観的には正しいとわかるノボちゃんの言葉ですが、言葉を濁したり、途中までで話をやめたりするノボちゃんに苛立ちを感じることもあるのでした。

物語は、ユージンがなぜ学校に行かないことを選んだのか徐々に語られていきます。

「普通」、「正義」、「個」と「集団」ということ、そして「戦争」…。


娘が不登校になる前にタイトルと梨木香歩さんの作品だということからお借りした本だったのですが、読んで色々考えさせられました。



集団のなかに属せるということは、一つの才能だと思います。

集団に属するということは、帰属する場所があるという安心感をもたらします。
一方、集団の活動を円滑にするためには同じ方向を向く必要があり、そこに窮屈感を感じたり、「個」の在り方を見失うこともあると思います。

「個」としての自分、「集団のなかのひとり」としての自分。
どちらも自分でありながら、時に自分自身を見失いそうになることもあるのではないでしょうか。


本のレビューを書きながら、以前に、なやさん「分人」という概念について書かれた記事をリブログさせていただいたことを思い返しました。

「マチネの終わりに」を書かれている平野啓一郎さんの、「私とは何か」の著作のなかで触れられている概念についての記事です。

以下、記事内で書いた内容です。
星〈本当の自分〉はひとつじゃない!というサブタイトルがありますが、平野さんは、【分人】という概念を提唱されています。

【個人】という概念、【自分らしさ】という概念がありますが、ひとは、一つの人格だけを持っているわけではないと論じられます。

ひとはいくつかの「分人」を持っており、分人(個性)の比率により、そのひとらしさが決まるという言葉に唸りました。


星一方で、苦手なひとや苦手な場にいると、「これは本当の自分ではない」と思います。

また、自分の意に沿わない行動を取らねばならないときは、「自分に嘘をついている」ような感覚で苦しくなってしまうことがあります。

なやさんは記事のなかで、平野啓一郎さんの言葉を引用されています。

人は、なかなか、自分の全部が好きだとは言えない。しかし誰それといるときの自分(分人)は好きだとは、意外と言えるのではないだろうか?逆に、別の誰それといる時の自分は嫌いだとも。そうして、もし好きな分人が一つでも二つでもあれば、そこを足場にして生きていけばいい。

自分の好きな分人を足場にすればいいという言葉は、私を緩めてくれる言葉だな、と感じました

この分人という考え方が広まれば、ひとはもっと自由に、優しく生きられるのではないかと思います。


「僕は、僕たちはどう生きるか」に登場する人物たちは、様々な事情や思いを抱えて生きています。

梨木香歩さんの作品は、どこか生きづらさを感じた登場人物たちが描かれ、現実とどう折り合いをつけていくかが語られる物語が多いのかな、という印象です。

梨木里歩さんの著作は、「からくりからくさ」も学生の頃に読んだのですが、朧げな印象しか残っていないので、再読してどんな印象を受けるのか感じてみたいなと思いました。

読書会の課題本では、一つのテーマについて話し合う機会になるのですが、この作品も読み手によって共感できる部分が違うと思うので、課題本にも良さそうだな、と感じました。



読書会へと再度話が繋がったので、ここから読書会の忘年会の話へと…

忘年会に参加された方は20名ビックリマークビックリマーク
忘年会は、サークル活動と位置づけられ、「読書会に一度参加されたことがある方」というのが参加条件です。

このようなサークル活動も時々行われていますニコニコ音譜音譜


忘年会でお会いするのが「はじめまして」の方もおられましたニコニコ

私が初めて参加させていただいたのが2017年の12月で、その時の参加者数は6名。

今では毎回18名定員に対し、予約がとれなくなるほどで、東京・名古屋・京都でも開催されています。

主催者のののさん、yukiさんの優しい心遣いと目を瞠るような手腕、参加される方々の温かさにより、ここまで大きなコミュニティになったんだなあ、としみじみ思いました。


忘年会では自己紹介に始まり、読書会内の趣味のサークル活動のひとつのJOJO部の皆様が忘年会前に行かれた原画展の話、今後の読書会での課題本選びなど、話すことが盛りだくさんで、時間が足りないほどでした

その片隅で、以前記事にした「あなたの天職がわかる16の性格」をシェアしたり

一周年イベントで私がハマった筆文字アートをしたりしていました
のののさんに一周年イベントの際にプレゼントさせていただいたメッセージボードです

楽しい時間はあっという間に過ぎるもので、一次会終了の時間に。

二次会に向かう流れのなか、のののさんからご挨拶がありました。

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そして…、サプライズタイム…

実は、家庭や仕事の都合から、読書会サポーターを12月末で卒業させていただくことにしたのです。
読書会サポーターといっても、ほぼほぼ主催者のののさんが段取りを組んでくださるので、現地でお手伝いさせていただくことがメインなのですが、開催日程に参加出来ないことが増えてきて、心苦しく思うことがありました。

読書会には参加し続けたいけど、サポーターとしては一旦卒業させていただこうと12月に入りお話させていただきました。

それとなく卒業する形にして、わざわざ言わなくてもいいのかなあ、と思っていたのですが、今までサポーターとして本当に楽しく活動させていただいた御礼を言いたくてお伝えしました。

自己満足に皆さんを巻き込んでしまったかなあ、と反省もしていたのですが…、まさかのサプライズ。

のののさんの「やられたら倍返し」精神溢れるサプライズプレゼントをいただきました…ビックリマークビックリマーク
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一周年イベントでプレゼントしたメッセージボードの写真の表紙からはじまり


今まで読書会でオススメしてきた本の写真と、サポーター間でのブロックサインとして使おうと言っていたサインの写真。

のののさん、yukiさん、第1期サポーターの方々からの温かいメッセージも…えーんえーんえーん

更に素敵な卒業証書下矢印
現役サポーターの方々の卒業時のお楽しみにしていただきたいので、チラ見せ…。


このAmbassadorの部分にグッときました。
帰宅してから気付きましたえっ

自分で言い出しておきながら、卒業となると寂しくて仕方なかったのですが、サポーターのお一人が「アンバサダーはどうですか?」と言ってくださいました。

アンバサダーというと、ネスカフェアンバサダーが思い浮かぶのですが、「報酬なしに自分が良いと思ったものを周囲に広める宣伝部隊。自分の大好きなものを広めることに最大の喜びを感じる」
ひとのことを指すそうです。
参考文献も教えていただきました

凄く嬉しいお言葉でしたビックリマークビックリマーク


自分勝手な結論にもかかわらず、こんなに素晴らしく素敵なプレゼントや優しいお言葉を頂き、幸せすぎて、身に余るほどです…笑い泣き笑い泣き笑い泣き

サポーターを卒業しても、彩ふ読書会は変わらないので、これからも宣伝し続けますキラキラキラキラ

本当に楽しいサポーター期間をありがとうございます&これからもよろしくお願いしますキラキラキラキラ


早速記事を再掲ウインク
「彩ふ読書会」12月29日〜1月3日限定イベントですビックリマークビックリマーク
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WEBイベント「推し本読書会」


またしても私事が多い長い記事になりましたあせるあせる
普通の本レビューを期待して読み始めてくださった方がいらしたらすみませんぐすん

最後までお付き合いいただき、ありがとうございますほっこり

書きたいことがまだまだあるので、年内書けるところまで書きたいと思います。
まずは大掃除ビックリマークビックリマーク
頑張ります〜おーっ!おーっ!おーっ!

それでは、またニコニコ音譜音譜