おはようございます
読書会記事、5つ目ですニヤニヤ
ここまでお付き合いいただいている方、ありがとうございます…!!

「私を変えてくれた本」をテーマに開催された、今回の一周年イベントでの推し本披露会。

「私を変えてくれた本」だけあって、
「人生を語る会になりましたおねがいおねがいおねがい



彩ふ読書会では、推し本形式読書会、課題本形式読書会が開催されています。

推し本形式読書会は、自分のオススメの本を持ち寄り、その本について語ることから、まだ見ぬ本に出逢える機会になり、課題本形式読書会は、一冊の課題書についてみんなで語ることから、色々な価値観に触れたり、一つのテーマについて掘り下げて考える機会になります。


今回の推し本披露会は、仕事観や家族観、人生観などについても語り合う機会になり、課題本形式のような雰囲気も併せ持ったものになりましたニコニコ



改めまして、Dテーブルでご紹介された本はこちらです。
ダウンダウンダウン



星まずは進行を務めてくれた、臨時サポーターで、“趣味はみうらじゅん”の、たむさんからのご紹介です
爆笑
「思い出トランプ」(向田邦子さん)

たむさんが、創作について勉強をしていて、行き詰まりを感じていた時に、「事件ではなく事情を描け」と向田邦子さんをお手本として勧められ、そこから大好きになった作家さんだそうです

向田邦子さんは、脚本家でもあり、「時間ですよ」、「寺内貫太郎一家」などを手掛けられています。
今回ご紹介いただいた「思い出トランプ」は、向田邦子さんの小説家としての第一作目とのことでした。

物語を作る上で、「起承転結」を意識して、「転」の部分で何か事件のようなものが起きないと物語は成立しないと考えていた、というたむさん。

向田邦子さんの作品を読むと、何か劇的な出来事がなくても、物語として素晴らしいものになるんだと衝撃を受けた、と言われていました。


昭和の時代、女性は今のように自己主張することは少なかったと考えられます。

その分、その内面には色々な感情が渦巻いており、ひとの内面を深く掘り下げる向田邦子さんの作品は、時代を超えてひとが抱える普遍的な感情が描かれているとのご紹介でした。



最初に読んだときは、かなり背伸びをして読んでいる感覚だったという一冊。
今でも少し背伸びをして読んでいる感覚とのことでした。

「読書」というのは、登場人物や、書き手の物語を通して、知らない価値観に触れる機会になります。

自分以外の人物の人生を深く知ることは、日常生活でそこまで多くあることではありませんが、本のなかには、「自分ではない誰かの人生」や、「自分ではない誰かの考え方」が詰まっています。

そこに触れることで、自分の考え方や生き方を振り返る機会になると思いますニコニコ

物語の面白さを楽しむことは、読書の最大の楽しみだと思うのですが、私が読書を愛するのは、本のなかに書かれているそのひとのストーリーに触れ、自分を振り返る機会になることも大きな要素です



向田邦子さんの著作の一つである、「阿修羅のごとく」についても他の参加者さんから語られました。

「阿修羅のごとく」では、良妻賢母で物静かな女性が、夫の浮気と隠し子の存在を知り、その内面が描かれているそうです。

女性がこんな風に胸中に色々なものを抱えているとは当時考えられていなかったのではないか、と話されました。

夏目漱石を例に挙げられ、「女性は何も考えていない」ように描かれていて、亭主関白、男尊女卑な物語と言える。
夏目漱石が、向田邦子さんの作品を読んだら衝撃を受けるのではないか、と話されていました。


今の時代、女性の社会進出により、「女性らしさ」「女性の生き方」は変容してきています。

今はむしろ男性の方が女性の強さに圧倒され、自分の思いを溜め込むような印象さえ受けます。

時代の変化だね、という話になりましたが、向田邦子さんの作品は、そんな時代の変化があってなお色褪せず、今もひとの心をうつ物語とのことで、それは名作と言われる作品のもつ条件の一つだなあ、と思いました

本のご紹介から、「女性」というものについて考える機会にもなりました

向田邦子さんの作品は、「切れ味の良い包丁みたい」という書評からの言葉を引用し、ご紹介くださいました。

サクサクっと物語が進んでいくのが心地よく、鋭いながらも優しさがある作品とのことで、読んでみたいなと思いましたお願い



星続いては、Dテーブル唯一の男性からのご紹介でした。
「沈黙」(遠藤周作さん)


本のご紹介がいつも素晴らしく、その考察の深さに参加者の方々が身を乗り出して話を聞き、「もっと話してください!」と皆が目をキラキラキラキラさせて見つめる存在のYさん
お願いキラキラキラキラ

そんなYさんが選ばれたのが、「沈黙」でした。
他のテーブルでも推し本としてご紹介されていたので、Dテーブルのメンバーは、異常に反応していましたゲラゲラ

遠藤周作さんといえば、「深い河」が有名です。
遠藤周作さんは、自分の死の際、「深い河」と今回ご紹介された「沈黙」を棺に納めるよう言い遺されたそうです。



「沈黙」は、江戸初期、弾圧されるキリシタンを救うために来日したポルトガル宣教師・ロドリゴが、信仰と現実の違いに葛藤する物語です。

変容して受け止められている日本のキリスト教に衝撃をうけ、また、自分が師と仰いでいた宣教師が日本で生き抜くために仏教徒に改宗(ころんで)していたことを知り、信じるものを見失います。
日本でキリスト教が変容していることを示す例として、聖母マリアとして描かれた着物を着た女性の絵をプリントアウトしてお持ちいただいたのですが、写真を撮り損ねました…


執拗ともいえる迫害と拷問の描写の数々。
殉教していく信徒たち。

キリストの死の際に起きたと教えられていた“奇跡”から、殉教すると何か特別なことが起きると思っていたロドリゴは、多くの殉教者がでているのに「何も起こらない」ことに深い失望を覚えます

こんなに苦しい思いをしているのになぜ…、と今まで自分が信じてきたキリスト教というものに対し、疑問を抱きます。

タイトルの「沈黙」、は、「神の沈黙」を意味しているのだ、というお話でした。

やがてロドリゴは、踏み絵を踏む(キリスト教を捨て、“ころんだ”と呼ばれる行為)をするに至ります。

けれどその時、ロドリゴに神からの言葉が聞こえてきます。

昏く、絶望的な気持ちになる物語なのですが、ロドリゴが踏み絵を踏む時に神から届いた言葉が、この物語の救いとなるというお話でした。



信じてきた価値観が覆される瞬間が、人生にはあると思います。

ご紹介された男性は、「個性が大切」と言われ育ってきたのに、社会に出たらむしろそれは邪魔なものになった。
社会では、横並び、「協調性」こそが求められるのだと知ったことが、価値観を覆された瞬間だったとお話されていました。

「沈黙」でロドリゴは踏み絵を踏み、自分が大切にしてきた教えを捨てる決断をしますが、その時に神から言葉を受け取ったことで、盲目的に信じていた教えではなく、自分だけの信仰を手に入れます。

それは、真摯に教えを信じ続け、闘い続けたからこそ得られたもので、それがこの物語の光であり、自分自身の救いも感じたとご紹介されていました。


今も、「何か特別な存在にならなくてはならない」という、半ば脅迫めいたメッセージが世の中に溢れている気がします。

でも、皆が皆、上昇志向を持って、「特別」を目指さなくていい。

昼寝が好きなひとは、昼寝を楽しんだらいい。

そんな言葉も本の紹介のなかで語られました

遠藤周作さんの紡ぐ物語は、弱者の視点から描かれていて、「自分にとって価値のあるものを信じたらいい」と赦しをくれるものだと言われていました。


他の参加者さんが、遠藤周作さんのエッセイは読まれたことはあると話されました。

エッセイは一転、かなり軽いタッチだそうです。
重い作品を書かれる分、バランスを普段の生活でとられているのかな、という話になりました。

遠藤周作さんは、1923年生まれ。
戦時中の盲目的な愛国心を訴える教育も、もしかしたら遠藤周作さんに影を落としたのではないかとも思いました。

遠藤周作さんは、キリスト教徒として知られますが、実はそんなに敬虔な信者ではなかったそうです。
「沈黙」は、キリスト教からひどく批判の声があがったそうです。

キリスト教徒を辞めようと思ったこともおありだったとのことですが、母親が信者で、母親が亡くなったあと、母親の面影を求めるものとしてキリスト教信者であることを続けられた、というエピソードも補足として男性の方から語られました。


星次にご紹介下さったのは、1回目の「星の王子さま」でご一緒させていただいた女性です。
幸福のレッスン (鴻上 尚文さん)

たくさんの気づきをくれる一冊とのことで、印象に残った言葉をご紹介くださいました


星「悩むと考えるは違う」

この言葉は、私も心療内科の医師に言われて、ハッとした言葉でした。
以前に記事にも書いたのですが、もしかしたらこの本を読まれていたのかもしれないな、と思いました。

色々思い悩むことはあると思うのですが、「ああしたらどうだろう」と建設的に打開策が見えてくるのが「考える」ということ。

打開策がみえず、ただ不安になったり、自分を責めるのが、「悩む」ということ。

悩んでいる状態は、ただ自分を虐めているだけだ、と言われ、そこから今自分が考えているのか悩んでいるのか、俯瞰的に見る習慣がつきました。

自分も座右の銘の一つにしている言葉がご紹介されて嬉しかったです



星「考えることをやめるな」
職場が、考えて仕事をするように推奨していて、ご自身なりに考えながら仕事をしていたのが、新しく赴任された上司の方に、「アホはいくら考えてもろくなことを考えない」と言われたことから、「考える」ことに躊躇いを覚えられた時期があったそうです。

でもこの本を読んで、「ひとに考えるのを任せるな」、「楽をするな」と教えられたとのことでした。

そこから、拙くても「考える」ということの大切さを感じ、自分なりに「考える」ことをしようと思った、と話されていました。



お話を伺っていると、私も思い悩んだことと似ているなあ、と共感しました

最近漫画を読み始められたそうで、「3月のライオン」と「いつかティファニーで朝食を」を好きな作品としてあげられました。

どちらの作品も私の蔵書にあり、ブログにも記事にしています。
娘も読んでいる作品だったので、娘も嬉しそうにしていましたラブ



星4人目のご紹介は、前回の読書会で松浦弥太郎さんの著作を紹介してくださった女性です。
「限りなく少なく」 豊かに生きる
(ドミニック・ローホー  原秋子 訳)


バブル期も経験され、その時代が居心地が悪かったと話されていました。

この本を読んで、物も人間関係も、あれもこれもと過剰に欲しがるのではなく、自分に持てるものを持って生きることについて考えられたそうです。

「どんどんシンプルに生きていきたいと思うようになった」というお言葉に、他の参加者さんから次の質問が出ました。



「シンプルに生きようとして残るものは何ですか?」

星紹介者の方が残したいものは、「音楽であったり、五感に残る綺麗なものだけ味うこと」というお答えでした。

星他の参加者さんからは、「思い出と少しのお金があればいい」という答えがでました。


他の方から、
「若い頃はお金持ちになりたいと思っていたけど、今はお金よりも時間を大切にしたい」
というお言葉がでました。

必死に仕事をして多く稼ぐより、生活のなかで不要と思うものを削れば、結果使うお金の額が減り、稼いでいるのと同じだと思う、というご意見でした。

何か欲しいと思ったとき、「あったら便利、なくても平気」と思うと物欲をコントロールできると話されていました。


シンプルライフに私も共感します
私自身、収入を得ようとして文字通り身を粉にして働いていましたが健康を害し、自分の好きなことや大切なものもわからなくなるほど余裕がなくなっていました。

仕事を変え、収入は減りましたが、収入が減ることで何かをしたり何かを購入する際に、「これだけは大切にしたい」と思うことがクリアになりました

少ないもので暮らすことは、実は生活を豊かにすることではないかと思います。

余分なものを切り捨てていくことで、お気に入りのものだけに囲まれて暮らすことができるからです

以前「永遠のおでかけ」でご紹介した益田ミリさんの何かを処分したところで、思い出は失われないのだと思った」という言葉や、松浦弥太郎さんが語られること、誰の言葉か忘れてしまったのですが、「思い出は、ひとの心を温める」を思い出した本のご紹介でした。



「沈黙」にも重なるのですが、「ひとはどん底までいかないと、その人にとって、本当に大切なことはわからないのではないかという話になりました。

ある方は、「どん底」と言うと、「母がなくなるということ」を挙げられました。

そこから母子関係の話にもなったのですが、それは次の記事に回します



星最後に私がご紹介させていただきました。
この本については、一つ目の記事に書かせていただいたので割愛させていただきます。


星オマケでニコニコ
発表はさせていただかなかったのですが、娘が推し本として持っていった本です。
↑感想を書かないところが娘らしいですニヤニヤ

こちらの本についてはサラッとだけ私の口から説明させていただいたのですが、詳しくはこちらをご覧くださいニコニコ
ダウンダウンダウン



以上、Dテーブルの「私を変えてくれた本」について語る会、でした爆笑

続いては、午後からの懇親会&本棚プロファイリングの様子について書かせていただきますキラキラキラキラ

残り2記事ニヤニヤニヤニヤニヤニヤ
よろしければお付き合いくださいニコニコ