ののの@彩ふ読書会さんの午後の部は、課題本形式の読書会でした

参加者は男性2名、女性3名の5名でしたニコニコ
(のののさん、12月の読書会にも参加されていた男性と女性お二方(お一人はカズオ・イシグロさんの作品をほぼ読まれているとおっしゃられていましたニコ)と、私。)



今回の課題本はこちら下矢印
{8C7A20D8-3216-436A-8AB6-47E039C2F137}
日の名残り (カズオ・イシグロ 著)

【ストーリー】
ダーリントン・ホールで執事として働くスティーブンスに、現在の雇い主であるアメリカ人の「ファラディ様」が骨休めに旅行をしてきたらどうかと勧める場面から物語は始まります。

先の主人であるイギリス人のダーリントン卿の時代にはさまざまな名士がダーリントン・ホールを訪れ、スティーブンスは執事として「偉大なる執事」たるべく、「品格」を大切に、館の切り盛りをしていました。
しかし今の主人に変わり、「アメリカ的ジョーク」を求められ、また以前より少ない人数で切り盛りすることに戸惑いを覚えていました。

最初は旅行の勧めを断っていましたが、以前、女中頭として働いていたミス・ケントンからダーリントン・ホールでの生活を偲ぶような手紙を受け取り、「働き手の確保のため」という名分を自分に与えて、スティーブンスは旅に出ます。

旅のなかで、今は亡きダーリントン卿や同じく執事であった「執事の鑑」と慕う亡父、ミス・ケントンとの思い出、外交会議が数々催された在りし日のダーリントン・ホールの情景がスティーブンスの胸を去来します。

【失われつつある伝統的な英国を描いた物語】




私の感想の前に、本家の、のののさんのブログをご覧くださいほっこりキラキラ下矢印


昨日、午前の部のレポを書いていて、途中で文章が消えるという悲劇に見舞われ、午後の部のレポは今日に持ち越しになりました。

しかし、のののさんのブログを拝読して、本家を先に読め、という神の啓示だったのかびっくりと思いましたゲラゲラゲラゲラ



【感想】
同じ本を読んでも、男性女性という性別の差や、職業や年代、今までの経験によって抱く感想が違うな、ということをリアルに感じられたのが面白かったです。


本を読むとき、私は感情移入しながら読むタイプで、今回課題本にあげられた【英国の品格ある執事】と自分を重ねて物語を追っていけるかを不安に思いながら読んだのですが、予想したより読みやすかったです。


一番印象に残ったのは、61頁のスティーブンスが「品格」について述べる文章です。(青字、引用)

品格の有無を決定するものは、みずからの職業的あり方を貫き、それに堪える能力だと言えるのではあるますまいか。並の執事は、ほんの少し挑発されただけで職業的あり方を投げ捨て、個人的なあり方に逃げ込みます。そのような人にとって、執事であることはパントマイムを演じているのと変わりありません。

(中略)

偉大な執事は、紳士がスーツを着るように執事職を身にまといます。公衆の面前でそれを脱ぎ捨てるような真似は、たとえごろつき相手でも、どんな苦境に陥ったときでも、絶対にいたしません。それを脱ぐのは、みずから脱ごうと思ったとき以外にはなく、それは自分が完全に一人だけのときに限られます。まさに「品格」の問題なのです。


執事という職業人として、「品格」にこだわって生きてきた主人公が、旅のなかで過ぎ去りし日々を想い返し、自分の現状を考えます。

読了して、「日の名残り」というタイトルが、胸をつくものとして残りました。


イギリス人の方なら、この物語にさらに郷愁のようなものを感じられるのでしょうか?

のののさんの記事にもあるように、個人のアイデンティティは、望む望まないにかかわらず、無意識下に生まれ育った国によるところもあるのかな、と感じました。

私は、没落貴族を扱った「斜陽」を読み返してみたくなりました。
若い頃読んだ時とは違う感想を持ちそうです。

「日の名残り」も、読む時期や心情によって感じることが変わる作品で、時間を置いて再読したら読み込めなかったところが読める作品なのかなと思いました。



普段読まないジャンルの本に触れられるのが読書会の良さだな、と午前・午後参加させていただいて改めて感じましたニコニコ

主催者の、のののさん、参加者の皆様、楽しい時間をありがとうございましたキラキラキラキラ

前後編にわたる長い記事にお付き合いくださった方、ありがとうございますラブラブラブラブ



星読書会で私が紹介したカラーメンタリズムの前記事をリブログで載せようかと思っていたのですが、のののさんの記事が素晴らしすぎたので、のののさんの記事をリブログさせていただきましたラブラブ

カラーメンタリズムは、ひとのタイプを性格などで色分けしたら?という点から、考え方や付き合い方を知る、という本で、何人かで盛り上がるには楽しいかと音符

興味を持たれた方がおられましたら、割と前の記事なのですが詳しめに書いているので、過去記事をよろしければニコニコ)

↑紹介します、と宣言していたので、訂正であせるあせる