前回は、座っている時も脊柱のダブルS字カーブを保持できると健康的な生活を送れることをお話ししました。健康的な体と十分な筋力を持った皆さんにとって座位姿勢を整えるという事は、さほど難儀な事ではありません。しかし健常の筋力を失った方(高齢者、障がい者など)にとっては、負担なく座り続けることが大変になります。

Fig13-1は健常者が車椅子に座った様子です。普段から車椅子ユーザーを見ている読者にとっては、違和感じないでしょう。

 

 

Fig13-1 背ベルト調整していない座位姿勢〉

 

 

Fig13-2は、シーティング後の健常者です。背筋がきれいに伸びています。

 

 

 

〈Fig13-2 背ベルト調整後の座位姿勢〉

 

 

 

これは車椅子に装備されている背ベルトを適切に調整したからです。背ベルト調整とは、私たちが、靴ひもを締め直すのと同じです。つまりFig13-1は、ひもが緩みフィット感のない靴で長距離を歩いているようなものです。背ベルトを調整してあげる、体にあった車椅子を用意してあげることもシーティングエンジニアの役割です。

 

もしあなたが当事者ならば、どちらの車椅子に座りたいですか?

また木曜日にお会いしましょう。

 

令和元年826日 ももはクリニック石坂 作業療法士 串田 英之