前回は、座位姿勢は「バランスの観点から座ることは立位よりも力を要して大変疲れる」という事をお話ししました。「なぜ人間が、座ることが苦手で疲れやすいのか!?」という疑問を解くお話をするときに、私が好んで使う図(fig10-1)があります。

 fig10-1は、着地していた前脚とそれに支えられていた体幹が徐々に股関節の上でバランスを取り続けられるように進化し、完全二足歩行動物の人間が生まれたことを表しています。つまり人間は、地面に対して垂直にバランスを取るための骨格や筋肉・靭帯などの軟部組織を手に入れたことになります。

人間は、ハンズフリーになって道具を駆使し頭脳を進化させただけでなく、両手に武器を持って長距離移動できるようになり、急速に人間が世界中に分布できたともいわれます。そして人間は進出した気候に合わせて生活をする(乾燥した地域での靴生活と湿潤なアジア地域で発達した髙床の生活)ために文化を変えました。生活を豊かにする(立ち仕事からデスクワークへ)ために座り姿勢が一日の大半を占めるまでになっています。

 そのため人間は、進化の上で想定していなかった不得意な「座り姿勢」を長時間とりつづけることでの心身のトラブルが急増しています。それを解決できる職種の一つが、シーティングエンジニアなのです!

また来週木曜日にお会いしましょう。

 

令和元年7月25日 ももはクリニック石坂 串田 英之